(シニアネット)『おいおい』 第1025号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
シニアネット『おいおい』 第1025号 (2011年06月23日)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━CONTENTS━━━━━━━━
巻頭俳句 文挟夫佐恵は東京都生まれ。俳人協会の名誉会員。
社説要約 国会の会期延長問題(菅総理よ、退任時期を明確にしたら)
身辺雑記 堺市の「非核平和都市宣言」。本当の「非核と平和」とは何か。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━ 巻頭俳句 ━━━━━━━━━━━
艦といふ大きな棺沖縄忌 文挟夫佐恵(1914- )
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
23日は沖縄忌(慰霊の日)。昭和20年(1945)の夏、沖縄では日米最後の地上戦が行われた。正規軍より住民の犠牲が多い壮絶な戦闘で、島民は9万4千以上が亡くなった。沖縄軍司令長官が摩文仁岬で自決の日。20数万人の戦没者を追悼する。戦闘は終戦後の9月7日まで散発的に続いた。
「艦」とは戦艦「大和」のこと。4月7日に連合艦隊最期の戦艦の沈没。海上特攻「天1号作戦」で沖縄の米軍を攻撃するために,9隻の軍艦を従えて片道燃料で出撃した。米軍の艦載機386機の攻撃を受けて屋久島西方約250kmで沈没した。約3000の将兵が運命を共にした。戦艦が「大きな棺」である。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━映画『奇跡』━━━━━━━━━━
「九州新幹線の1番列車がすれ違う時、奇跡が起きる。」の噂がこの映画の始まり。
大阪で結婚した夫婦が別れて、妻は兄を連れて鹿児島に。夫は弟を連れた福岡。それぞれ暮らす。
離婚した夫婦が一緒に家族で暮らすこと。「奇跡」を信じて、兄弟が仲間と熊本へ行く物語。「まえだ まえだ」の兄弟コンビが中心。周りを固める5人の子供の演技が素晴らしい。常に、走る子供たち。時間と空間を元気いっぱいに「走る」。
「奇跡」は起こらず、子供たちはそれぞれ、「非日常」から「日常」に戻る。「奇跡」とはこなことなのか。3月12日の開通の日の前日に東日本大震災が起こった。タイトル「冒険」位である。
┏━━ 社説要約(朝日新聞)━━━━━
23日;(1)延長国会―さっさと懸案片づけよ
『この騒動は、後世の笑いぐさになる。日本の政治は、ここまで墜ちていたのか、と。結局、70日間の会期延長が決まった。東日本大震災への対応を急ぐのだから、国会に夏休みがないのは当たり前だ。だが、さらなる停滞と混迷へと突き進んでいるようにしか見えないのが実情だ。 首相は第2次補正予算案に、赤字国債の発行を認める特例公債法案、太陽光や風力などの普及を図る再生可能エネルギー特別措置法案といった懸案の処理に意欲を示している。しかし、首相がいつごろ辞めると言わない限り、与野党の泥仕合は続きそうだ。党執行部の説得を退けたのだから、首相は党内でも孤立を深めるだろう。それでも、内閣不信任案が否決されている以上、首相を引きずりおろすのは容易ではない。ここは、すべての国会議員が大胆に発想を変えたらどうか。「首相おろし」で与野党が協調できるのならば、首相が意欲を示す政策課題に取り組み、さっさと片づけてしまうのだ。進めるべきことをきちんと進める。それだけで、首相がとどまる理由を消していける。
たとえば、特例公債法案をこのまま放置すれば、国は予算を執行できなくなる。そんな事態は野党も望むまい。成立を引き延ばして首相を追い込む戦術を改め、成立させるのだ。「資金繰り破綻」の恐れをなくし、首相の外堀も埋められるのだから、野党にとって一石二鳥ではないか。 そのために、民主党は子ども手当など歳出の見直しを急ぐ必要がある。国会を正常化させるために、与野党が速やかに汗をかくときなのだ。 震災の日の朝に閣議決定された再生エネ法案が、審議にすら入れないのもおかしい。自然エネルギーの普及には、与野党とも異論はない。だったら、早く合意点を見いだせばいい。 国会は仕事をしよう。それで局面を変えれば、首相は続投の大義名分を失う。 (743字)。
┏━━ 社説要約(読売新聞)━━━━━━━
23日;(1)国会会期延長 首相延命策には付き合えない
『菅首相は、自らの延命によって政治空白が長引くことを自覚し、早急に首相の職を辞すべきだ。新しい体制を築く以外に政治再生への道はない。何のための延長なのか、首相退陣はどう絡むのか。それが明確ではないことの証左でもある。首相と民主党の岡田幹事長は、特例公債法案の成立や「新たな体制」下での第3次補正予算案の検討などを記した合意案をまとめ、自民、公明両党に提示した。だが、両党は「首相退陣時期があいまいだ」などとして、拒否した。この間のゴタゴタは、何も決められず、物事を動かせない菅政権を象徴しているかのようだ。菅首相は場当たり的な言動を繰り返してきた。
電力会社に自然エネルギー買い取りを義務づける再生可能エネルギー特別措置法案の成立にこだわり始めたのも、その一つだ。法案は震災当日の午前中に閣議決定されており、震災対策関連ではない。経済界には、買い取り価格の上乗せで電力料金が値上がりし、日本企業の国際競争力が失われかねないとの懸念もある。賛否が分かれる法案をあえて持ち出したこと自体、延命策と見られても仕方がなかろう。政府・与党は、消費税率引き上げを柱とする「社会保障と税の一体改革案」に対する民主党内の反発を抑えられず、決定をズルズルと先送りしている。「政治生命を懸ける」と言明した菅首相が、自ら事態打開に動く気配はない。
求心力を失った首相が居座る限り、官僚機構は動こうとせず、与党でさえまとまらない。非常時の今、貴重な国会日程を浪費してはなるまい。延長国会で与野党は、赤字国債の発行を可能にする特例公債法案をはじめ、二重ローン対策や原発賠償策を盛り込んだ第2次補正予算案の成立など最低限必要な政策の実現を急がねばならない。 本格的な復興対策となる第3次補正予算案は財源論議から逃げられない。新首相の下、新たな政治体制で編成するのが筋である。(769字)。
┏━━ 社説要約(日本経済新聞)━━━━━━━
23日;(1)延長国会で懸案処理し退陣へ道筋を
『延長国会では国政上の懸案の処理を急ぎ、菅直人首相の退陣に早く道筋をつけてほしい。今国会の延長幅がなかなか決まらなかった原因は、菅首相が退陣時期をいまだに明示していない事情が大きい。 民主党の岡田克也幹事長は会期延長の議決に先立ち、国会内で与野党幹事長・書記局長会談に臨んだ。岡田氏は延長国会の課題として(1)赤字国債発行法案(2)震災復旧策を盛る小型の今年度第2次補正予算案(3)再生エネルギー特別措置法案――を挙げ、第3次補正予算案は「新しい体制」で対応すると伝えた。 自民、公明両党は「首相の退陣が明確でない」として協力を拒んだ。首相の退陣時期を巡る与野党の攻防はさらに激化する見通しだ。
延長国会を不毛な与野党対決の場にしないためには、首相が2次補正予算案や赤字国債発行法案の成立後に退陣する方向性をまず明確にする必要がある。震災からの本格復興に向けた第3次補正予算案は、次期政権の下で取り組むことが望ましい。すでに退陣を表明し、与党内の支持を失った菅首相がいつまでも政権の座にとどまれば、日本の国際的な地位低下をさらに加速させかねない。震災関連の対応はいずれも緊急性が高い。福島第1原子力発電所の事故を受けた電力不足は日本経済の大きな不安要因になっている。東京電力の賠償支援の組織新設を盛り込んだ原発賠償支援法案などの処理も急がなければならない。今国会の延長は決まったが、国政の停滞が長期化する懸念はむしろ強まっている。野党も国民のために何が必要かという原点に立ち返り、論戦を通じて政府・与党と一致点を見いだす努力が不可欠だ。(659字)。
┏━━ 社説要約(毎日新聞)━━━━━━━━━
23日;(1)70日延長 国会こそ復興の道歩め
『これを機に国会の再生を強く望む。バナナのたたき売りではあるまいし、与党の延長幅提示の混乱は目に余る。まして、与野党幹事長会談で合意したことが翌日にひっくり返るのでは信頼関係も生まれまい。ねじれ国会の下、今後の協議に懸念を残した。次に、延長後の展望だ。11年度予算の財源根拠となる特例公債法案、二重ローン対策など1次補正の漏れを盛り込んだ2次補正予算案、太陽光、風力、地熱などで発電した電力の全量買い取りを求める再生エネルギー法案をどうするか。2次補正については、被災地や原発に万全の対応ができるよう、与野党がさらに知恵をしぼるべきで、これには野党も反対していない。問題は残り2法案の扱いである。特例公債法案については、自民、公明両党がなお民主党公約の撤回を条件にしているが、そろそろ折り合いをつける時期ではないか。赤字財政の責任は、政治全体が引き受けるべきである。再生エネルギー法案については、目指すべき方向性は評価したいが、今後のエネルギー政策全体の中での位置付けや、政局が優先視されていることに対して、首相の明確な説明を求めたい。残された会期を新しい土俵にして、これら3懸案や新たに生じる立法要請に対し、接点を求め合意に向け努力を重ねてほしい。
さて、菅首相の退陣時期である。これについては、21日夜の菅首相と岡田克也民主党幹事長との間で第3次補正予算案は「新しい体制で」対応することで一致した。岡田氏が野党との折衝で「新たな首相の下で」としていたのを菅首相が表現を変えさせた。新体制が何を意味するのか不明だ。退陣のめどを明示するよう、重ねて求める。貴重な70日間。今度こそ与野党が協力して被災地を正面から見据えた政治を作り上げてほしい。政争はもう見たくない。その意味では、国会こそ復興すべきだろう。でなければ、本当に国民から見捨てられる。(771字)。
┏━━ 社説要約(産経新聞) ━━━━━━━━━
23日;(2)70日会期延長 政治の機能不全極まれり
『民主党の政権担当能力の欠如をあらためて露呈した。できる限り早く、衆院解散・総選挙を行い、民主党政権の是非に対して、国民の審判を仰ぐべきである。それが難しいなら菅首相は一日も早く退陣して「新たな体制」を構築し、東日本大震災という国難を克服せねばならない。政治空白をこれ以上広げてはなるまい。問題は、菅首相の退陣時期が依然、はっきりしないことだ。首相は、大震災・原発事故対応での「一定のめど」を条件に掲げたが、具体的な時期の特定は避けてきた。会期延長では、赤字国債発行に必要な特例公債法案と第2次補正予算に加え、再生エネルギー特措法案という、「めど」とは関係のない課題を持ち出した。岡田克也幹事長が自民党の石原伸晃幹事長に、延長幅は50日で第3次補正を「新首相」の下で行う案を提示すると、退陣に直結することを嫌った首相が、曖昧な「新体制で」に書き直させた。
結局、自民、公明両党は退陣時期が明確にならないので、70日延長には反対し、特例公債法案と2次補正成立に協力するとしていた合意は白紙となった。首相は自らの延命を優先させることで、予算や重要法案をめぐる与野党の協力関係を破壊しているのだ。
今月初め、岡田氏は「幹事長の重要な仕事」として、「辞めるべき時期が来ても辞めないときは、最後に辞めてくださいと申し上げる」と語った。「首相と刺し違える」と述べていた他の党幹部らも決意を見せてほしかった。自民党は首相の退陣をめぐり民主党内の模様眺めだった。首相の下では人災が広がるなどとして、「一日も早い退陣」を求めていた対決姿勢はどこへいったのか。特例公債法案成立の前提となる民主党のばらまき政策の撤回をめぐっても、民自公3党の協議で明確な結論を求めなければならない。(727字)。
┏━━身 辺 雑 記━━━━━━━━━━
「沖縄」を求めて、街の中をうろうろした。結局、旅行社のチラシにみた「沖縄」のみだ。堺市議会が、昭和58年(1983)に、「非核平和都市宣言」をしている。この担当部署が、「非核平和都市宣言」の担当窓口ではないかと。受付の女性があちこち探したが不明。やっと見つかる。「人権局人権部人権企画課」。非核と平和が人権局とは異様である。しかも、「人権企画課」で、数人の職員。これでは「宣言」が泣く。ビジョンもミッションの定義すらない。
現場は、「平和と人権資料館」。館内展示室の資料も実に貧弱である。「被曝(ひばく)」に関する「フクシマ」への応援について聞きたいと思った。人材も不足している様だ。頑張って下さいと激励して1階の玄関脇に出た。そこに6月20日の「世界難民の日」の展示に、東日本大震災の援助状況が報告されていた。「世界難民」を扱う部署が、進んでいる様だ。
「非核平和都市」の堺市がこのあり様に驚く。行政の矛盾を感じた。(400字)。
| 固定リンク


最近のコメント