シニアネット 『おいおい』 第1018号
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シニアネット『おいおい』 第1018号 (2011年05月29日)
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━━━━━CONTENTS━━━━━━━━━
巻頭和歌 堺発信。与謝野晶子は「故郷を思い出すことにより日常生活の苦痛から逃れていた。」。
社説要約 「2020年に、自然エネルギーを20%にする」をめぐる論説を集めました。
身辺雑記 与謝野晶子の和歌に魅かれて、「晶子文芸館」(堺市内)に行きました。
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━━ 巻頭和歌 ━━━━━━━━━━━━━
ふるさとの潮の遠音のわが胸に
ひびくをおぼゆ初夏の雲
与謝野晶子(1878-1942)
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昭和17年(1942)5月29日に、歌人与謝野晶子死去。堺市出身でありながら、堺では疎んじられている。「晶子忌」または「白桜忌」。和歌だけでなく、詩も源氏物語の現代語訳にも尽くした。12人(1人は夭折)の子供を産んだ。意外と国際派でもある。与謝野鉄幹が落ち目になると、パリへ留学に出した。後からパリで落ち合あった。堺の地元としては、再評価したいものだ。すごく、ふるさと思いであり、反戦思想家でもなかった。
歌意「初夏の青空に浮かぶ白い雲を見ていますと、いつしか胸の中にふるさとの潮音が響いて来るように思われます」(『与謝野晶子歌碑めぐり』より)幅広い分野での活動は、まだ明らかになってない部分がある。
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┏━━ 社 説 要 約 ━━━━━━━━
菅直人首相は26日開幕した主要8カ国(G8)首脳会議に先立ち、経済協力開発機構(OECD)設立50周年式典での演説で自然エネルギーを日本社会の基幹エネルギーにまで高める考えを表明した。発電量全体に占める太陽光、風力など自然エネルギーの比率を2020年代のできるだけ早い時期に20%とする。大幅に前倒した。
┏━━ 社説要約(朝日新聞)━━━━━━
28日;(1)新エネ目標―太陽と風で挑戦しよう
『原発の新増設を計画通り進めるのは事実上不可能になった。温暖化対策を進める以上、石炭や石油にも戻れない。必要な電力を確保するには、自然エネルギーの飛躍的な活用が欠かせない。 政治の責任で、あえて高い目標を掲げることはあっていい。それでこそ、政策を総動員し、技術革新を強力に後押しすることができる。ただ、自然エネルギーの割合は現在、大型の水力を含めても10%足らずしかない。20%実現の道はたやすくはない。自然エネルギーは天候に左右され、安定性を欠くと指摘されている。コストダウンが進まなければ、電気料金の値上げという形で消費者の負担が増すことにもなる。 首相は1千万戸の屋根に太陽光パネルを設置するとも語った。政府の動きに呼応するかのように、ソフトバンクと全国の自治体が、休耕田や耕作放棄地に太陽光パネルを設置する「電田プロジェクト」を発表した。民間や地域の創意工夫を最大限に生かすため、大胆な規制緩和や奨励策を検討すべきだ。
太陽光のコスト引き下げは、量産効果だけでなく、先端技術の進歩に負うところも大きい。あと10年余という目標期限を考えると、太陽光だけに頼っていては、目標達成は難しかろう。世界の趨勢をみると、太陽光より低コストの風力の広がりが顕著だ。風力の発電設備量は太陽光の4.5倍という統計もある。即戦力として、もっと風力に目を向けてもよい。 どのような分野に、どのようなてこ入れをして、目標達成を目指すのか。菅政権は、具体的な道筋を描く作業に急いで取りかからねばならない。一方、首相はフランスのサルコジ大統領との会談で、安全性を確保したうえで、原発を「活用していく」と語った。自然エネルギーへのシフトと原発の活用はどうつながるのか。 原発そのものを今後どうしていくのか、そろそろ本格的な議論を始めるべき時ではないか。事故の検証結果を待ってからというのでは、遅きに失しよう。 (787字)。
┏━━ 社説要約(読売新聞)━━━━━━
28日;(2)新エネルギー策 安全性高めて原発利用続けよ
『首相は、政府が昨年決めたエネルギー基本計画を白紙に戻し、太陽光や風力など自然エネルギーの拡大を加速する方針を示した。具体的には、「2020年代のできるだけ早い時期」に、総電力に占める自然エネルギーの割合を20%にする数値目標を掲げた。日本の総電力のうち原子力は3割を占め、日本経済を支えている。一方、自然エネルギーの比率は約9%にとどまる。原発事故の影響で、原発の新増設は難しくなった。自然エネルギーの利用拡大に活路を見いだす狙いは、ある程度理解できる。しかし、20%の目標達成時期は基本計画よりも、唐突に10年程度前倒ししたものだ。実現に向けた具体的な方策は示していない。
そもそも自然エネルギーが普及しないのは、その質・量・コストに難があるからだ。風力や地熱開発は立地の厳しい制約もある。首相は最も有望とされる太陽光について、技術開発を促進させ、太陽電池の発電コストを現在の3分の1にする“夢”を語った。日本中の1000万戸にパネルを設置する構想も明らかにした。だが、技術革新が実現し、企業や家庭が利用しやすい送電網などを整備することが前提になる。過剰な期待は禁物だ。
資源小国の日本が経済力を維持し、復興に確かな道筋をつけるためには、やはり、原発の安全性を高めて活用していくことが現実的な選択である。
G8では、フランスが原発推進派で、米国も原子力を含むクリーンエネルギーを重視する。ドイツは「脱原発」に動き出したが、欧州大陸の送電網を利用して、フランスなどからいつでも電力を購入できる。それができない島国の日本とは事情が違う。世界各国は、二酸化炭素の排出量を減らす地球温暖化対策も迫られている。その点で原発はなお、有力なエネルギー源と言える。日本は原発を利用しつつ、石油などの化石燃料や、自然エネルギーも組み合わせる最適なモデルを目指さねばならない。(776字)。
┏━━ 社説要約(日本経済新聞)━━━━
28日;(2)自然エネルギー拡大の条件
『原子力発電所の新増設が難しくなるなか、太陽光や風力などの利用拡大は当然の流れだ。だがエネルギー政策全体でどう位置づけ、コストの高さなどをどう克服するか、具体策が欠かせない。日本の自然エネルギーは水力発電が中心で、発電量に占める比率は9%にとどまる。政府は昨年決めたエネルギー基本計画で30年までに20%に増やす目標を掲げたが、原発事故を受けて、これを前倒しする。EUは温暖化ガスの削減へ向けて自然エネルギーの利用を柱に据えている。発電量比では09年にすでに約2割に達し、20年には35~40%を賄う計画だ。日本の目標は前倒ししても控えめだが、国際社会に公約した意義は大きい。ただ、どんな手立てで達成をめざすのか。菅首相は住宅約1000万戸に太陽光パネルを設置する考えを表明した。しかし、09年に自民党政権が打ち出した「20年に太陽光発電を20倍に増やす」目標と比べ、どう違うのかはっきりしない。
民主党政権は「自然エネルギー全量買い取り制度」の導入をめざし、3月11日に法案を閣議決定した。太陽光や風力などの電気を電力会社が高値で買い取り、普及を促す仕組みだ。ただ、くしくも同じ日に震災が起き、国会審議のめども立たない。
菅首相はまずこの法案の早期成立に全力を注ぐべきだ。太陽光や風力のほかバイオマス(生物資源)、小規模な水力発電なども後押しするよう法案の中身を見直せば、目標達成へ展望が開けるかもしれない。自然エネルギーは天候に左右されて不安定なうえ、発電コストが高く、電気料金を押し上げる恐れもある。料金上昇をできるだけ抑えるには、発電会社の新規参入を促して創意工夫を引き出す必要がある。政府は東京電力による原発事故の損害賠償の仕組みづくりと併せ、電力会社による地域独占の見直しや発送電の分離も検討する。そこでは電力会社の経営形態だけでなく、自然エネルギーをどう普及させるかという視点も重要な論点になろう。(790字)。
┏━━ 社説要約(毎日新聞)━━━━━
29日;(1)エネルギー目標 国民合意形成に全力を
『事故の当事国として論議の「主役」を務めることになった日本は事故を厳しく検証し、教訓を伝えて世界と共有する責務がある。その一方で、原発への依存度を下げ、日本が自然エネルギーの実用化や技術革新の先頭に立って国際社会に貢献する姿勢も示すべきだろう。問題はそれを実行に移す綿密なプロセスと体制を首相がどこまで想定しているかだ。「30年までに20%」という目標でさえ実現は容易ではないと言われてきた。巨額のコストもかかる。首相は現行計画をいったん白紙に戻すとしているが、白紙にしたまま数値目標だけ掲げても絵に描いた餅に過ぎない。必要なのは「20年代の早い時期に20%」を達成するための具体的な工程表であり、それには基本計画を早急に作り直すべきだ。「残り80%」の中で原発の比率をどうするかも不透明である。事実上無理になったと考えられる「30年までに14基以上の原発新増設」計画をこれからどうするのか。また、既存の原発をどう位置づけていくのか。そういった点も併せて明らかにしていく必要があるだろう。
エネルギー基本計画は新たなエネルギー社会実現のため「官民が明確な目標を共有し、一丸となって取り組みを進めなければならない」と前文でうたい、見直しの時には「国民各層から広く意見を聴取する」と定めている。エネルギーのありようは経済活動や国民生活に大きな影響を与える以上、当然の考え方である。にもかかわらず、今回の数値目標は政府や与党内で十二分に議論された形跡がみられない。ムード先行の政治決断だけでは官民一丸となって実現に取り組むことは難しい。「国家の総力を挙げる」と言い切った首相は、国民合意の形成に全力を挙げる熱意と覚悟を示すべきだ。(710字)。
┏━━ 社説要約(産経新聞) ━━━━━
29日;(1)G8と首相 疑念強めた問題解決能力
『信用を回復するどころか、各国首脳らと危機感の共有すらできなかったのではないか。首脳宣言で「日本への連帯と支援継続」が強調され、輸入制限は「科学的根拠に基づくべきだ」と風評被害に一定の歯止めがかけられたことは、評価したい。しかし、原発事故の収束や復興に向け首相が問題解決能力を具体的に示さなければ、失望は強まるだけだろう。首相には、国際社会から課せられた責務について認識を新たにしてもらいたい。首相は異例の冒頭発言の機会を与えられ、原発事故の来年1月までの収束を約したものの、具体性に欠け説得力は乏しかった。「自然エネルギーの発電割合を2020年代の早期に20%超にする」という将来エネルギー構想にも、首脳らの反応は冷ややかだった。同構想については、海江田万里経済産業相が「報道を通じて知った」と述べたように、政府内で綿密な議論が行われた形跡がない。首相は国際公約が言いっ放しに終わった場合、どれほど国益を損ねるか分かっているのだろうか。
各国が首相の口から聞きたかったのは、原発政策であり、復興と経済再生への現実的な対処、そして、必要なエネルギーをこれからどうやって確保するかという足下の問題だったはずだ。今夏の電力不足や点検停止中の原発の再稼働といった、本質的な問題の解決策を率直に語るべきだった。巨額の復興資金がどうまかなえるかについても懸念が表明された。首脳宣言で「持続可能な財政の問題に取り組む」とくぎを刺されたことを忘れてはならない。 課題の先送りを続けるだけでは国際社会の信頼は得られない。首相は、自らの問題解決能力に世界からも疑念が持たれてしまったことを銘記すべきだ。(712字)。
┏━━身 辺 雑 記━━━━━━━
与謝野晶子のにわか勉強がはじまった。3日坊主だが好奇心をくすぐられた。「晶子文芸館」に2日出向いた。最初は、単なる好奇心から。次は晶子の「和歌」に惹かれて。文庫本「みだれ髪」(280円)で買って来た。<古さとの小さき街の碑に彫られ百とせの後あらむとすらむ>(『春泥集』)。 歌意は、「私を指弾する堺の街に100年後には、私の歌碑が残り、私の名は忘れられないだろう。」。昭和36年に最初の歌碑が生家跡に立てられて、半世紀。
堺市は文化事業として推進しているが、目立たない。堺市のシンボルにしても、好い。白桜忌は「覚応寺」で開催。女性の自立を求めた「山の動く日」と「君死にたまふことなかれ」は、じっくりと味わってみたい。(300字)。
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