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2009/06/29

シニアネット 『おいおい』 第851号

━━senior citizen net━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2009/06/28━

    シニアネット 『おいおい』         第851号
 
━━━━━━行動に役立つ情報紙━━

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 一碧の水平線へ籐寝椅子   篠原鳳作

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昭和9年(1934)作。折からの晴天で青一色の大海原。水平線が、藤椅子で横になっている目線に来る。「藤寝椅子」は、風通しもよい、昼値や夕涼みにピッタリ。それに「一碧の水平線」。絵画か、映画の様な構図である。涼しげにくつろぐ作者が見える。自宅からこうした別荘のような楽天地の風景が味わえる。
鹿児島や沖縄では、「歳時記の季語」と生活実感との齟齬がある。その中から新興俳句,無季作品、青春俳句を生みだした。東京帝国大学法学部卒業後、沖縄県立宮古中学校教諭として赴任。鹿児島県立第2中学に転任したが、若くして死病を得た。吉岡禅寺洞系。鹿児島市生まれ。(1905-1936)。

┏━━(社説)日韓首脳会談━━━━━━
 ◎「非核化」まで、結束を◎
28日、麻生首相と李明博韓国大統領が会談した。北朝鮮問題を中心に予定時間を超えて話し込み、日韓の連携をさらに固めることを確認した。両氏は北朝鮮に対する国連安保理の制裁決議の実行が大事だとし、6者協議再開に向けて北朝鮮を除く5カ国の協力も探っていくという。日韓両国が米国とも連携して対処していくことで合意した。 核やミサイル開発のやりたい放題をいかにやめさせるか。金総書記の健康問題から先行きがますます不透明な北朝鮮では何が起こるか分からない。そんな現実にどう対処するか。われわれに突き付けられた大きな課題である。 ミサイル発射や再度の核実験を強行した北朝鮮の挑発行為は「安全保障上、重大な脅威で容認できない」との認識で一致し、

29日;朝日社説(1)日韓首脳会談―対北政策でさらに結束を
http://www.asahi.com/paper/editorial20090629.html?ref=any
『北朝鮮で、金日成主席の後継者を長男の金正日氏にすると決めたのは、35年前の1974年のことだ。継承には血統が大事だと示唆する金正日総書記の言葉も先日伝えられた。その報道を読み解けば、健康不安を抱える金総書記が息子への継承作業を急いでいるのは間違いあるまい。 時を同じくして、核をめぐる動きが急だ。体制生き残りのよりどころとしているからだろう。プルトニウムをさらに抽出するほか、新たな核開発につながるウラン濃縮にも乗り出すことを初めて公式に宣言した。
 いま大切なのは、北朝鮮にさらなる軍事的な挑発をさせないことであり、同時に、交渉の場に出てくるような環境をつくることだ。圧力で迫るだけではなく、硬軟を織り交ぜた外交を冷静に粘り強く続けていくしかあるまい。それにはまず利害が一致しやすい日米韓が連携をさらに深めるべきだ。李大統領は今月、オバマ米大統領と会談した。来月には主要国サミットで麻生首相もオバマ氏らと会う。そうした機会を積極的に生かし、共通の基盤を固めていきたい。 発足から5カ月、オバマ政権のアジア外交チームもやっとできあがった。米国をハブにした3カ国の連携を本格的に追求できることになる。中国、ロシアとの協調を一層進めていく必要があろう。
 今回の日韓会談により、首脳同士が頻繁に行き来する「シャトル外交」はさらにしっかりしたものとなった。歴史問題をはじめ、日韓間にはわだかまりも少なくないだけに、関係を深めるいい機会として歓迎したい。また、2国間の問題だけでなく、国際舞台での協力についても意義がある。今回はアフガニスタンやパキスタンへのさらなる支援協力で合意したが、こうした取り組みを着実に広げていってほしい。

29日;読売社説(1)日韓首脳会談 忍耐強く「北」に圧力をかけよ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090628-OYT1T00875.htm
『北朝鮮が挑戦的な姿勢を改めない以上、国際社会は忍耐強く圧力をかけ続けることが肝要だ。日米韓が連携し、国連安全保障理事会の制裁決議の「忠実な履行」を目指すことでも一致した。3年前の核実験後、北朝鮮を6か国協議に復帰させるため、米国は独自の金融制裁を解除した。さらに、重油支援やテロ支援国指定の解除とアメを与え続けた。しかし、北朝鮮の核計画の申告や核施設の無能力化作業は中途半端で、検証も実現しなかった。
今回は、その轍を踏んではなるまい。協議への復帰に見返りを与えないのは当然であり、国際社会の警告を無視した暴挙には厳罰で臨むことが不可欠だ。国連決議の履行の成否は、貿易や食糧・エネルギー支援を通じて北朝鮮に影響力を持つ中国の対応にかかっている。中国も、北朝鮮の核保有を認めないと明言している。北朝鮮の核とミサイルに対抗するため、日米韓が軍事的抑止力を高める構図は中国に望ましいものではない。中国に対し、北朝鮮への圧力を含む「責任ある対応」を促し続けることが極めて重要となる。
 北朝鮮のミサイル発射や核実験の狙いが、金正日総書記の後継体制を固めるという国内事情にある、との見方が多い。事実なら、北朝鮮が今後も、関係国の働きかけに耳を貸さず、より長射程のミサイル発射などに走る可能性が否定できない。国際社会は長期戦の覚悟が必要だ。李大統領の提唱する日米中韓露の5か国協議が実現すれば、その議論を深める機会となろう。5か国と北朝鮮による6か国協議の枠組み自体は合理的であり、日本の発言権を確保する観点からも維持したい。さらに、北朝鮮に二度と核実験を行わせないための歯止め措置や、核廃棄に誘導する方法論に知恵を絞るべきだ。首脳会談では、アフガニスタン・パキスタン支援やソマリア沖の海賊対策について、日韓協力を推進することでも合意した。昨年2月の李政権発足以来、日韓関係は幅広い分野で強化されてきた。具体的な実績を上げ、より強固な信頼関係を築きたい。

29日;毎日社説(1)日韓首脳会談 「北の核」放棄へ結束を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090629k0000m070109000c.html
『決議には武器禁輸や貨物検査の強化、資産凍結、金融資産の移転抑止、新規援助禁止などが盛り込まれた。貨物検査については輸出入が禁じられた物資を積んだ疑いがあるとして米海軍がいま、北朝鮮の貨物船を追跡、監視中だ。金融制裁については、採択から30日以内に安保理の制裁委員会が資産凍結や渡航禁止となる個人・団体の指定や禁輸対象品目のリストを決めることになっている。その期限は7月中旬だ。
 米政府は制裁措置の徹底履行を図るための専従チームを発足させ、近く中国などに派遣するという。決議の実効性を高めるため中国の前向きな対応を求めたい。首相と大統領は北朝鮮を除く5カ国協議の開催を検討することで一致した。首相は共同会見で「6カ国協議が最も現実的な枠組みと思っている」としたうえで、5カ国協議について「6カ国協議を前進させる形で開催できることを考えるべきだ」と述べた。中国は先週行われた日本との次官級戦略対話で6カ国協議の枠組みの中で非核化に向けて協議を続けていくことを確認したが、5カ国協議開催については公式な態度を明らかにしていない。首相の慎重な言い回しは中国配慮のためとみられるが、北朝鮮が「6カ国協議には二度と復帰しない」との硬い姿勢をみせている以上、5カ国協議も現状打開のためのひとつの方法といえよう。
 今回の大統領訪日は、今年1月の麻生首相の訪韓を受けたもので、首相と李大統領の顔合わせは8回目となった。「シャトル外交」の定着を、今後も北朝鮮問題をはじめとする日韓の協力関係の拡大に生かしていきたい。

29日;産経社説(1)日韓首脳会談 北の脅威対処で連携貫け
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090629/plc0906290323002-n1.htm
『国連安全保障理事会の対北制裁決議を、着実に実施していく必要性でも両首脳は一致した。北に核開発の放棄を迫るには、圧力強化が不可欠という立場を明確にしたものだ。北の直接の脅威を受ける位置にある日韓が、国際社会に呼びかけた意味は大きい。会談では、制裁決議実施のための情報交換でも一致した。日本としては、北船舶への貨物検査特措法案の成立を急ぐべきだ。李大統領は「北朝鮮は核やミサイルによって得るものはない」と強調した。脅しに屈せず、制裁を通じた圧力が必要との立場であり、金大中、盧武鉉両政権下での親北路線との違いを際だたせた。厳しい制裁を模索してきた麻生首相と足並みがそろっている。
 李大統領は6カ国協議の中断状態を打開するため、5カ国での協議を提唱し、麻生首相と検討を進めることになった。こうした多国間協議の中でも、核・拉致・ミサイルの包括的解決に向けた日韓の連携が重要となる。李大統領は、先の米韓首脳会談で米国の「核の傘」による抑止力が文書で明記されたことを麻生首相に伝えた。北のミサイル発射をめぐり、米国の核抑止力への不信感が韓国内に生じたことが背景にある。同盟関係の揺らぎにつながることのないよう、核抑止の問題を改めて米側と論議することも必要となろう。麻生首相と李大統領の会談は8回目だ。首脳間の緊密さは、日韓を分断しようとする北朝鮮の思惑を牽制するとともに、米国の一方的な北への譲歩にブレーキをかけることにもつながる。自由と民主主義の価値を共有する隣国どうしの成熟した関係を一層深めていく必要がある。

29日;日経社説(1)日米韓で北朝鮮の暴走止めよ
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090628AS1K2800128062009.html
『麻生首相は今年1月に訪韓しているが、北朝鮮が2度目の核実験を強行して以降、両首脳が会談したのは初めてだ。国連安全保障理事会は北朝鮮の再核実験に対して、制裁措置を含む決議を採択した。決議採択に反発した北朝鮮は、ウラン濃縮作業への着手などを表明している。北朝鮮が長距離、短・中距離ミサイルの発射や3度目の核実験に踏み切るのではないかとの観測も浮上している。
 李大統領が先に訪米した際、米韓両国は北朝鮮の挑発に断固たる対応をしていくことで合意した。米国のオバマ大統領は「北朝鮮の挑発に見返りを与えるようなことは繰り返さない」と明言した。今回の日韓首脳会談でも、安保理決議の着実な履行へ向けた協調を確認した。重要なのは国際社会が協調して決議を順守し、実効性のある制裁を通じて、北朝鮮の暴走に今度こそ歯止めをかけることだ。日米韓が軸となって圧力を強める時だ。同時に、実際の制裁履行には慎重とされる中国をはじめ、国連加盟国に決議の着実な履行を呼びかけていくのも、日米韓に課せられた主要な役割である。
 日韓首脳は6カ国協議を進めるため、北朝鮮を除く5カ国協議の開催を検討していくことでも一致した。5カ国協議構想は李大統領が先の米韓首脳会談で提唱したものだが、中国やロシアの同意を得られるか。5カ国協議の先行案は国内での支持率が低迷する両首脳が、外交面の得点にしたいとして提起した面も否定できない。開催の成否を含めて注視していく必要があるだろう。両首脳は経済面では、日韓の経済連携協定(EPA)の実務者協議を審議官級に格上げすることで合意した。増え続ける韓国の対日貿易赤字への対応、日本の農業分野の市場開放など懸案は山積しているが、早期の本交渉再開を期待したい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━
  21世紀は、「知識社会」とか「知性社会」と言われて久しい。知識とか、知恵とか、情報が価値を生むという。その割には、まだ見えてない。
友人の孫さんが、大手の旅行会社に就職が内定した。芸術家タイプで、感性豊で、性格が良い好青年である。しかい、就職は難しいと思っていた。見事難関を突破した。業界の特殊性は分かっているが、芸術家タイプの学士様を採用したとは不思議に思った。
「旅を売る」サービス業。情報の塊。クレーム産業。夢を売る産業。21世紀の産業の代表格の産業なのだろう。現金が「先に入り」、支払が「後になる」。資金繰りが楽な業種である。業界の賃金水準が低いと聞いている。芸術家肌の好青年の幸運を祈るのみである。(300字)

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2009/06/25

シニアネット 『おいおい』  第850号 

━━senior citizen net━━━━━2009/06/25━

    シニアネット 『おいおい』    第850号
 
━━━━━━━━━行動するための情報━━━━

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 飛騨の生れ名はとうといふほととぎす  高浜虚子

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 1931年(昭和6年)6月24日作。虚子57歳。詞書に「上高地温泉ホテルにあり。少婢の名を聞けばとうといふ」とある。飛騨生まれの色の黒い愛嬌のない小女。「とう」という妙な名前。その15,6歳の少女に、虚子はある種の懐かしさを感じた。「そして賢い少女は啐啄の機微として自分に対する虚子の気持ちを読み取っていた。2人の心の交流の清々しさを俳句の上で表現しているのが、“ほととぎす”であり、それによって代表される上高地の山気なのである。」(稲畑汀子『虚子百句』より)。
 「と」の音が不思議なリズムを刻み、時鳥の鳴き声とどこか重なる。上高地、飛騨、「とう」の3本柱をつなぐ時鳥。懐かしさと優しさがある。愛媛県松山市生まれ。(1874-1959)。

┏━━朝鮮戦争━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  昭和25年(1950)6月25日。北朝鮮の軍隊が、38度線を越えて発砲してきた。朝鮮半島は戦火に包まれた。中ソが北朝鮮を、アメリカが韓国を支援して、めまぐるしい展開となった。日本は米軍の兵站基地として軍事物資を供給した。いわゆる、「朝鮮特需」により、日本経済は活況を呈した。日本も「参戦」していた。同年10月には日本掃海隊は25隻、1200人が参戦した。合計27個の機雷を処理。幹部は公職追放中の旧海軍の将兵だった。19人の死傷者を出し、死亡した乗員中谷坂太郎は1979年に初め公認された。
この朝鮮戦争が戦後のアジア国際政治の分岐点となった。東西の冷戦構造の固定化をもたらし、それが北朝鮮の「主体思想」という政治独裁体制を固定化した。「今では、朝鮮戦争は、朝鮮労働党委員長だった金日成がソ連、中国から武力統一への支持を取り付け、発動した謀略だった。」(朝日新聞『週刊昭和』26巻より)。その後、ソ連と中国の「裏切り」を知り、北朝鮮は「核武装」の道を選んだ。

┏━━骨太の方針2009━━━━━━━
 ◎新しい体質強化策の策定を◎
 政府は経済財政運営の方向を示す「骨太の方針09」を決めた。中長期の視点で日本経済の体質強化を考えるからこそ「骨太」なのに、名前負けした。麻生政権で初めて決めた「経済財政改革の基本方針(骨太方針)2009」は、衆院選を前に与党内で強まる改革路線への反発を映し、歳出抑制を後退させた。骨太方針は小泉政権から経済政策や予算編成の指針となった。当初は政治家や省庁の既得権益を超え、首相主導で構造改革に取り組む突破口だった。郵政民営化や、06年度に決めた歳出改革方針がその例だ。
医療や介護など福祉のほころびを直すには、社会保障費の抑制をこれ以上続けることはできず、迫り来る総選挙はとても戦えないという状況認識の反映といえるだろう。だが、90年代後半の景気対策で財政赤字が急膨張。これを制御する新機軸が経済財政諮問会議での骨太の方針だった。日本全体の成長力を強化する戦略が、大切である。


24日;日経社説(1)改革も財政規律も後退した「骨太方針」
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090623AS1K2300723062009.html
『麻生版の「骨太」は官から民への流れで政府をスリムにする路線と一線を画し、「安心」に軸足を移した。経済の危機に加えて「社会の危機」を指摘し、年金や医療など社会保障の強化や低所得者支援の給付付き税額控除の導入にも触れた。景気の立て直しは最優先の課題であり、なお一時的な刺激策が必要かもしれない。雇用や社会の不安への対処も大事だ。それでも深刻な財政悪化を考えれば、歳出の無駄を根本から洗い出し、出費を抑える努力が不可欠だ。骨太方針はこの点をもっと明確にすべきだった。
 骨太方針は日本医師会などの意を受けた自民党の族議員の反発で、10年度予算編成での歳出抑制路線を修正した。与謝野馨財務相は年1兆円以上にのぼる社会保障費の自然増を2200億円圧縮する歳出抑制策を10年度は撤回すると表明し、党内の了承にこぎ着けた。予算の総額確保を優先すれば、医療分野などの制度効率化は二の次になる。重複検査の是正や後発医薬品の使用拡大など、質を下げずに医療費の膨張を抑制する余地はある。
 骨太方針は原案の「改革努力を継続する概算要求基準」を修正し、「昨年度とは異なる」要求基準を設けると記した。公共事業費や他経費の削減に抵抗が強まる可能性があるが、抑制基調を堅持すべきだ。税収減や大型景気対策の結果、11年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字にする従来の財政目標は10年近い先延ばしを迫られた。ここで歳出のタガが外れれば、財政の持続性に不安が募りかねない。
 日本経済の地力を高める方策は踏み込み不足が目立つ。規制改革は現行の3カ年計画の追認にとどまり、成長戦略も太陽光発電や介護強化、ソフトや観光といった分野を羅列したにすぎない。危機が一服しても厳しい国際競争は続く。「開かれた経済」を基本に日本全体の成長力を強化する戦略こそが、いま大切だ。


24日;産経社説(1)骨太2009 徹底的に規律を締め直せ
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090624/fnc0906240252000-n1.htm
『社会保障分野は、自然増を国費分で1・1兆円削減することになっており、毎年2200億円ずつ抑制してきた。来年度も骨太09の素案段階では「骨太06等を踏まえ」という表現で社会保障分野も削減対象としていた。ところが、結局は「昨年度とは異なる概算要求基準を設定する」となった。与謝野馨財務・金融・経済財政相も「自然増を認める」との約束を余儀なくされた。社会保障費は今年度予算でも年金特別会計の剰余金などを充当し実質的削減幅はわずかだったが、今回は明らかに骨太06の削減工程自体が崩れた。これは他分野に影響する。本来なら社会保障が崩れたら他分野の削減幅を拡大するなど工程表を改定して歳出全体を抑制するのが筋だろう。だが、与党内では文教や公共事業などさまざまな分野で歳出圧力が強まっている。
 一つの分野の崩れで収拾がつかなくなっているわけだ。分野ごとに目標を設定して一斉に削減する骨太06の手法がいかに重要かがわかる。このままでは中長期の財政健全化にも支障が出てこよう。骨太09は世界同時不況から脱却した後の新たな財政再建目標を示した。それは(1)基礎的財政収支の赤字を5年以内に半減し、10年以内に黒字化する(2)債務残高対GDP(国内総生産)比を10年代半ばに安定化させ、20年代初めに引き下げるの2つだ。目標達成のために、歳入面では11年度からの消費税を含む税制抜本改革の道筋を描いた「中期プログラム」の実行を挙げた。しかし、骨太06の工程表が崩れた歳出面はどう削減を進めるのか。歳出規律を徹底的に引き締め直さないと、財政再建の新目標達成も麻生太郎政権の目指す「安心社会」の構築も到底できまい。

24日;読売社説(1)骨太の方針09 社会保障費抑制撤回は当然だ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090624-OYT1T00035.htm
『国民生活の安定に欠かせぬ社会保障関係の予算は、十分確保する。政府・与党がそう約束したと受け止めたい。予算を抑制してきたこれまでの方針により、医師不足が顕在化したり、職員不足で介護施設の経営が困難になったりするなど、医療や介護の現場で大きな混乱が生じたのは明らかだ。来年度以降は、社会保障の充実に向けた費用を、確実に手当てして行かなければならない。社会保障関係費は毎年、1兆円規模での自然増が見込まれる。これに歯止めをかけようとしたのが骨太方針06だ。07年度からの5年間の予算で、合計1兆1000億円を抑制するとした。だが、09年度予算では、後発医薬品の利用促進などによる230億円分にとどまるなど、抑制路線は、実質的に修正されていた。加えて09年度は、景気対策として補正予算が早くも編成され、社会保障関係予算は、当初の24・8兆円から28・2兆円へと3兆円以上も上乗せされた。
 骨太の方針09が決まり、来年度予算編成の焦点は、例年より1か月早い7月上旬に閣議了解される見通しの、シーリングに移る。優先すべきは、社会的な安全・安心の確保と景気への目配りではないか。子育て支援や雇用の維持・拡大、介護サービスの充実などは、一石二鳥の施策として、もっと重視されていいはずだ。無論、予算編成には財政再建の視点が重要だ。骨太の方針09は、国と地方の長期債務の国内総生産(GDP)比を、20年代初めに引き下げることなどを目標として掲げた。そのための消費税率引き上げの必要性を強調した。景気対策で、短期的には財政赤字の拡大もやむを得ない。だが、中長期的には、消費税率引き上げなどによる安定財源の確保で、収支の均衡を目指すことを、政府・与党は忘れてはならない。

24日;朝日社説(2)骨太の方針―負担先送りが招いた混迷
http://www.asahi.com/paper/editorial20090624.html
『財政健全化をめぐる格闘の歴史に刻まれる「骨太の時代」は終わった。 官邸主導による予算編成と、歳出抑制を主な手段として財政再建を推進する舞台装置。その上で、納税者の「無駄遣い」批判を背に、公共事業費の削減などによる歳出構造の改革を進めた。市場原理の重視や「小さな政府」の理念を武器に、道路公団や郵政事業の民営化も推進した。 しかし財政運営はやがて壁にぶつかる。小泉内閣は「骨太06」で5年間の歳出削減・抑制目標を掲げ、後継政権を縛ろうとした。節約に成果を上げた半面、福祉の抑制という「痛み」に耐えるよう国民に求め続けることになった。メリハリの乏しい歳出削減頼みで、負担増は先送りを決め込んだ手法の限界が示されたといっていい。
 安倍、福田両政権は早晩、歳出構造をもっと大胆に見直すか、負担増への道を示す形で骨太の枠組みを革新する必要があったが、果たせなかった。ようやく麻生政権が福祉のほころびを認め、社会保障を強化するために景気回復後に消費税率を引き上げるという方針を掲げはしたが、総選挙を前にした「骨太」に「消費税」の文字はない。世界経済危機という要因もあるにせよ、官邸の求心力、政権が何を目指すのかという方向づけの弱さが無残なまでに示された形だ。
 来る総選挙で民主党が勝てば骨太の枠組みは廃されよう。だが、小泉改革の次に政治が目指すべき方向性を示すことができるか。これは日本政治全体の大テーマだ。 混迷や空白が続けば、財政の将来に不安を募らせた投資家が国債を売る。長期金利が上昇し、「市場の規律」が政治を縛る時代が到来しかねない。

25日;毎日社説(2)自然増容認 「骨太」の時代終わった
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090625ddm005070072000c.html
『社会保障費の自然増圧縮は「骨太の方針06」に盛り込まれた歳出・歳入一体改革において、象徴的な歳出削減策である。それが崩れたことは、経済財政改革が新段階に入ったことを意味している。「骨太」の時代は終わったのである。ただ、放置しておけば、財政状況はさらに悪化する。国民の先行き不安も高まる。そこで、政府は達成可能な新たな経済社会改革や財政健全化の展望を提示しなければならない。予算編成過程の抜本的な見直しにも着手しなければならない。実は、こうしたことのヒントは「骨太09」にもみられる。「骨太09」は、小泉改革を乗り越えて、「安心社会」の実現に向け無駄なく「機能する政府」に変革していく必要性を打ち出している。また、経済のみならず社会も危機に陥っているとの認識を明確にしている。来週決定する10年度予算のシーリングについても、昨年度とは異なる形で設定することを明記している。
そこで、問題は機能する政府の正体は何なのかということだ。社会保障費の自然増を予算に取り込んでいくことは、安心にはプラスとなるだろうが、国債によって賄われるのでは、持続的な財政運営とはいえない。昨年12月末に決定された中期プログラムでは安定的社会保障財源確保に向けた税制抜本改革の道筋が提示されたが、「骨太09」はそのレベルにとどまっている。財政健全化の主たる目安としては基礎的財政収支に代わり、国・地方の債務残高の対国内総生産比を位置付けた。これを10年代半ばにかけ安定化させ、20年代初めに安定的に引き下げることはいい。問題は、歳入、歳出両面からの達成に向け方策が示されていないことだ。財政健全化を進めると同時に、国民の安心を実現していくには、シーリングの廃止など「骨太」から大きく飛び出さなければならない

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━
 昭和15年(1940)の紀元2600年記念式典の年には、日本国の「富」(現在のGDPに相当)は膨大なものだった。それを5年後の昭和20年8月15日には、灰塵に帰した。5年間で富を潰して、マイナスにした。リーダーが、国の舵取りを誤ったためである。
 政治は、解散だ、総選挙だと、コップの中の喧嘩に終始している。グローバルな問題には関心がない。GDP(国富)は世界2位、長寿国を完成した国をどうするのか。舵とりするリーダーがいない。ビジョンがなく、方針がない。まして、国民に夢を与えない。政敵は、自民党でも、民主党でもない。敵は「未来国家」である。
 太平洋戦争敗戦や明治維新の時の様な、強力なリーダーの出現を望む。今のまでは、GDPを米国に「振込詐欺」まがいに吸い取られてしまう。中国の恫喝に負けてしまう。外交に辣腕を振るえるリーダーの出現を望んで止まない。1940年代とどこが違っているのか。残念ながら、環境も国状も同じでは無いか。(400字)。
 

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2009/06/22

シニアネット   『おいおい』 第849号

━━senior citizen net━━━━━━2009/06/22━

    シニアネット 『おいおい』       第849号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━

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夏至過ぎて吾に眠れぬ夜の長くなる    正岡子規

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明治29年(1896)作。「病苦、安眠せず」と前書きがある。子規の死生観は、「平気で生きる」であった。この年は14回外出をした。まだ、身体を縦に動かして移動できた。1年中で、1番夜の短い「夏至」(本年は6月21日)を過ぎると、夜がだんだん長くなる。本格的な夏になることも患者には辛い。特に、眠れない夏の夜が日々に長くなる。そのように苦しい「吾」がそこにある。客観視した「吾」である。
子規は生きるために食べた。その量たるや驚異に値する。脊椎カリエスの痛みは激烈であった。病床で七転八起した。その絶叫は凄まじいものだった。そうした日常生活のなかで、「客観写生」を説いた。自分の死をも客観視した。「眠れぬ夜の長くなる」ことを、当たり前のこととして受け入れている。松山市生まれ。(1867-1902)。

┏━━沖縄慰霊の日━━━━━━━━━
  6月23日。太平洋戦争末期、日米最後の地上戦が行われた。島をあげた総力戦となり、正規軍より一般住民の犠牲が多くなった。壮絶な戦闘で、島民の25%が戦死した。20数万人の戦没者を慰霊する日。昭和20年(1945)6月23日、沖縄軍司令官が摩文仁岬で自決して沖縄軍は壊滅した。摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が開催される。<けふ生きて海を見てを沖縄忌>(海老原真琴)。

┏━━ 西松献金裁判━━━━━━━
 ◎小沢氏、「天の声」の説明を◎
 19日の裁判では、西松建設の前社長らが起訴内容を全面的に認め、1日で結審した。小沢代表代行側で1人起訴された第1秘書は、まだ公判の日取りが決まっていない。この日の法廷で検察は事件全体の構図を描いてみせた。検察側は冒頭陳述で、民主党の小沢一郎前代表の地元岩手県の公共工事と、隣の秋田県の一部工事で、小沢事務所が受注業者を決定する「天の声」を出していたとして、西松建設が絡んだ5件の工事名を挙げた。このうち4件は、西松建設を含む共同企業体が受注し、落札額は122億円に上った。起訴された公設第1秘書が天の声を出したケースもあった、としている。検察側が主張するように「天の声」を得るための金だったとすれば、西松建設からの献金は賄賂に近い。だからこそ、当事者は献金を隠したかったのではないかとの見方も出ている。

20日;読売社説(1)「西松献金」公判 小沢氏は「天の声」を説明せよ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090619-OYT1T01074.htm
『公共工事の受注で、小沢事務所から「天の声」が出ていた。法廷という公開の場で検察がこう指摘したのだから、その実態を説明するのが政治家の責務だろう。政治資金規正法は、政治家の資金管理団体への企業献金を禁じている。西松建設は、OBを代表とする二つのダミーの政治団体を通じて小沢氏側に献金することで、この規制を逃れていた。前社長はこうした起訴事実を認めるとともに、被告人質問で「法を犯してまでやるべきではなかった」と述べた。分離公判となる小沢氏の秘書はこれに加え、資金管理団体と政党支部の収支報告書に3500万円分の虚偽を記入したとされる。検察側が明らかにした秘書の供述調書では、秘書は「西松建設側の献金と知っていた」という。違法性を認識していたとも受け取れる供述である。
小沢氏が問われているのは、秘書の政治資金規正法違反の有無だけではない。初公判では、献金と公共工事の受注に密接な関係があったと指摘された。なぜ特定のゼネコンから多額の献金を受けたのか。それを何に使ったのか。こうした疑問にきちんと答えるべきだ。秘書が起訴されて約3か月たった。この間、小沢氏はどこまで事実関係の把握に努めたのか。代表を辞任して済む問題ではない。民主党も、第三者委員会が出した報告書で幕を引くことなく、党として国民が納得できる説明をしなければなるまい。

20日;産経社説(1)西松事件初公判 これでも責任はないのか
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090620/crm0906200307006-n1.htm
『小沢氏側主導の巧妙、かつ悪質な偽装献金事件ではないのか。「単なる形式犯」という主張は、もはや説得力を失っているように見える。この日の冒頭陳述では、岩手、秋田両県のダムなどの公共事業の談合で、小沢事務所の意向が「天の声」とされ、業者選定に多大の影響力を及ぼしていると指摘した。また、小沢事務所が西松側にダミーとされる2政治団体を通じて分散献金するよう要請していたことも明らかにした。さらに、「政治団体の献金が西松建設側からの献金と知っていた」という、大久保被告の供述調書も採用された。献金の意味合いについて、国沢被告は「小沢先生の歓心を買い、工事を受注するための違法な献金だった」とも供述したという。
 大久保被告に対する公判ではないものの、こうした冒頭陳述のもつ意味は重い。東京地検特捜部の捜査では、平成9年から同17年まで、西松建設から小沢事務所側に年間1500万円の寄付が行われており、その割り振りはすべて、大久保被告が取り仕切っていたとされる。これだけの多額な献金について、事務所の最高責任者である小沢氏は、「私の全くあずかり知らぬこと」と言っている。が、政治的、道義的な責任は、代表を辞任しても残っている。早急に説明責任を果たすべきだ。事件の最大のヤマ場は、大久保被告の公判である。初公判の日程は決まっていないが、できるだけ早く開くべきだろう。

20日;毎日社説(2)西松前社長初公判 「天の声」小沢氏説明を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090620ddm005070106000c.html
『小沢前代表から明確な説明を聞きたい。検察側によれば、小沢事務所との関係が良くなかった西松建設は両県での公共工事を思うように受注できなかったため、95年ごろ年間300万円程度だった献金を1000万円以上に増額した。95年に政治資金規正法が強化され、同社は社名を出さずに献金するためダミー団体を作り、97年以降は小沢事務所の示唆で献金額を2500万円に増額。どこにいくら振り込むかは小沢氏側から請求書が送られ、また、「多額の献金が社会の耳目を引かないよう、名義をできるだけ分散してほしい」と求められたという。小沢前代表の公設第1秘書の大久保隆規被告(48)は、00年ごろから献金を巡る交渉や「天の声」を出す役割を担い、献金名義や額の割り振り案を記した一覧表を西松側に提示したという。
 検察側の指摘が真実だとすれば、小沢事務所が深く関与した悪質な行為と言わざるを得ない。民主党の第三者委員会は「罰則を適用すべき重大性・悪質性が認められるかなど多くの点に疑念がある」と批判したが、そうした批判自体が軽率だったのではないかと思えてくる。一方、大久保被告の弁護側は「検察官の主張は、ゼネコン関係者の一方的な供述に基づくものに過ぎない。具体的に裏付ける証拠は何一つ出されていない」と批判する。総選挙を控えた時期に野党第1党党首を辞任に追い込んだ捜査を疑問視する声は根強い。検察側が批判をはね返すには、大久保被告の公判でさらに事件の全体像や悪質さを具体的に立証する必要があるだろう。ともあれ、特定の政治家への多額の企業献金には必ず理由があることを検察側は改めて示した。多額の献金にどのような理由があったのか、捜査で徹底解明すべきだと改めて指摘しておきたい。

20日;朝日社説(1)西松事件裁判―「天の声」はここだけか
http://www.asahi.com/paper/editorial20090620.html
『小沢一郎・前民主党代表事務所の「天の声」を得るために、西松建設は社名を隠して小沢氏側の政治団体に多額の献金をし、東北で約122億円分の公共工事を落札した。 法廷では、2億円を超える西松側からの偽装献金が小沢事務所からの要請もあって続けられた経過が、検察側から明らかにされた。小沢氏の大久保隆規秘書が、「西松からの献金と知っていた」とする供述調書も採用された。
 検察側の論告は「建設業者と特定政治家側との金銭的癒着を国民の目から覆い隠したもので、政治資金の透明性を確保し、政治腐敗を防止するという規正法の目的を踏みにじる極めて悪質な犯行だ」と断じた。その大久保秘書は、西松建設から計3500万円の偽装献金を受け取り、収支報告書にうそを書いたとして起訴されている。公判は分離され、日程は決まっていない。 小沢氏自身の説明責任も消えない。この事件では、総選挙前という時期に大久保秘書を逮捕、起訴したことが、政局に重大な影響を与えた。
同じような手法による献金を受けた自民党議員側は摘発されていない。民主党だけでなく国民の間からも「不公正ではないか」との批判が絶えない。東北以外の地域でも政治家との癒着があったのでは、という疑念も募る。 こんな批判や疑念に答えるためにも検察は小沢氏以外の政治家側への捜査を急ぎ、結論を出してほしい。

20日;日経社説(2) 西松事件、裁判は始まったが
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090619AS1K1900419062009.html
『検察は、小沢一郎・民主党代表代行側が受けた同社関連の政治団体名義による献金について、政治資金規正法で禁じた他人名義の寄付と政治家個人への企業献金にあたるとして立件している。西松建設は多くの政治家に政治団体名義で献金をしてきた。その中でなぜ小沢代表代行への献金だけを立件したのか、検察は明快な説明をしておらず、総選挙が近いだけに政治的意図を勘繰る声さえ出ていた。冒頭陳述、論告は立件に踏み切った理由を明かしたものになっているが、他の献金を規正法違反に問うていない訳の説明にはならない。
 つい3日前には、二階俊博経済産業相の派閥政治団体から西松建設側がパーティー券を買った問題を立件しなかった検察の処分に、検察審査会が異を唱え、再捜査・再処分を求める議決をした。裁判員と同様に一般国民からクジで選ばれる検察審査員が突きつけた「公平な検察権の行使」要請を重く受け止めて、検察は小沢代表代行以外のケースの捜査を続けなければならない。一方、小沢代表代行側は第1秘書の裁判で、検察が描く構図を突き崩すための反論・反証をするだろう。しかし検察は、献金の見返りに西松建設は便宜供与を受けた、と主張するのである。第1秘書が逮捕された後の記者会見で小沢代表代行は「秘書が相手方に便宜を供与した事実はない」と述べている。第1秘書の裁判を待たず、政治家として反論や見解を示すべきではないか。

┏━━身辺雑記━━━━━━━
 ITコーディネーターのマルチポイントを毎年確保して、資格を維持するためには、講習会に熱心に出ないといけない。年間40時間以上の知識習得のために講習会を受ける。1回4時間で半日しっかり勉強をする。年間10回以上出かける。この講習会が新知識を習得に役に立つ。好きなマネジメントに関するものを選んでいる。
 利益とか、効率とか関係ない世界に生きていると、忘れていた世界のことを再認識できる。生きている限り、マネジメントの世界を忘れてはならない。一般的にこうした講習会では、「ミッション」の話が欠落する。ミッションに関する話なしに、いきなり実践の話になる。方向性を失った飛行機のように、ダッチロールする。同じ所をぐるぐる廻っていて、飛翔しない。
 今後、NPO(非営利組織)のマネジメントも21世紀の最大の課題になるだろう。95歳で亡くなるまで、ドラッガーが主張した。今こそ、非営利組織のマネジメントは真剣に取り組む課題だ。
(400字)。

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2009/06/19

シニアネット 『おいおい』 第848号

━━senior citizen net━━━━━━━2009/06/19━

    シニアネット 『おいおい』         第848号
 
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━━━━━行動するための情報紙━━━━━━

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 飲みぶりも底ぬけなりし太宰忌       上村占魚

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6月19日は「太宰治忌」。代表作『斜陽』、『人間失格』、『走れメロス』、『桜桃』。絶筆は朝日新聞連載予定の『グット・バイ』の校正10日分と3回分の原稿。三鷹市の禅林寺の墓は、師匠の井伏鱒二の字で「太宰治」と刻まれている。
作者は、写生を基調に抒情性を求め「只管(ひたすら)写生」を唱えた。旅行を好み晩年は離島を訪れた。日本の伝統工芸に造詣が深い。酒が好きで、酔うと裸踊りもやったといわれる。自画像だろう。太宰治の命日だから、酒も「底ぬけに」飲んだのだろう。高浜虚子と松本たかしに師事。熊本県人吉市生まれ。(1,920-1996)。

┏━━太宰治忌(桜桃忌)━━━━━━━━
19日;毎日新聞写真集
http://mainichi.jp/select/wadai/graph/dazai100/?inb=yt
太宰治(本名・津島修治)は明治42(1909)年6月19日、青森県北津軽郡金木村(現五所川原市)の旧家の六男として生まれた。昭和23(1948)年6月13日深夜、玉川上水(現東京都三鷹市)に愛人と共に入水自殺、同19日に遺体が見つかった。誕生日と遺体発見日が、同じ6月19日。生誕100年。墓のある三鷹・禅林寺では「桜桃忌」、古里の金木では「生誕祭」が盛大に営まれる。

┏━━臓器移植法━━━━━━━
 ◎議論を尽くせ◎
 臓器移植法改正案は18日、四つの案が衆院本会議にかけられ、国内で臓器移植の道を大きく広げる「A案」が可決された。棄権を決めた共産党以外は党議拘束をはずし、議員一人ひとりが自らの信念で記名投票した。賛成が263票で、反対167票を大きく上回った。最初にA案が可決されたため、他の3案は採決されなかった。本人の意思が不明でも、家族の同意があれば臓器を提供できるとする。成立すれば、現行法ではできなかった脳死の子どもからの臓器移植にも道が開かれる。心臓などの移植を受けるには海外に渡るしかなかった子どもたちにとっては朗報といえる。3年後とされていた現行法の見直し時期が過ぎて10年近い。なによりこの改正案は、本人の書面による意思の表明を前提とする現行法の枠組みを一変させるものだ。

19日;朝日社説(1)臓器移植法案―参院の良識で審議尽くせ
http://www.asahi.com/paper/editorial20090619.html?ref=any
『ほかの3案の意図するところは、臓器の提供は本人の意思に基づくのが本来のあり方で、子どもの場合でも可能な限り、そうあるべきだということだ。現状では無理のない考え方だろう。97年に施行された現行法の枠組みを作ったのも実は参議院だ。この時、衆議院では、脳死を一律に人の死とする法案が可決された。しかし、参議院が、臓器移植のときに限って脳死を人の死とするという修正を加えた。
今回の改正案は、衆議院の審議の中で骨格が揺らいだ。もともとは脳死を一律に人の死としていた。ところが採決を目前にした委員会で、提案者は臓器移植の場合に限って死とすると、異なる見解を述べた。「脳死」は医学の進歩で生まれた、いわば新しい死だ。法律で死と定めることの影響は、医療現場をはじめ広い範囲に及ぶ。日本弁護士連合会や学会などから、拙速な法改正は慎むべきだという意見が出ていた。法案の文言こそ変わっていないが、こうした強い反発に加え、提案者自身の戸惑いゆえに軌道修正を図ろうとしたのだろう。参議院ではまず、この点を明確にしなければなるまい。また、この法案は、親族への優先提供を認める。これは臓器移植システムの公平性の点から問題がある。
 臓器移植は、臓器を提供した人の死と、その臓器を移植された人の新しい生という両面を必然的に持つきわめて特殊な医療だ。どちらもゆるがせにはできない。社会としてどう進めていくのか、死生観も絡む重い問題だ。
 現行法の下での経験や実績をもとに、社会の変化も踏まえ、納得のいく結論を出さねばならない。

19日;読売社説(1)移植法衆院通過 臓器提供の拡大へ踏み出した
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090618-OYT1T01050.htm
『A案は、脳死を「人の死」と位置付けた上で、脳死判定を受けるかどうか、脳死とされた後に臓器提供するかどうかは、本人の意思が不明なら家族に委ねる、という内容である。 これは世界保健機関(WHO)の指針や主要各国の臓器移植法とほぼ同じものだ。日本の現行の臓器移植法は、臓器提供の条件が世界の中で突出して厳しい。その結果、法律の施行から約12年で、脳死移植は81例にとどまっている。米国では毎年数千例、欧州の主要国でも年間数百例あるのにあまりにも少ない。
また、提供意思を示す能力があるのは民法上15歳からとされ、臓器の大きさが合わない乳幼児は、国内移植の道が事実上、閉ざされている。大人も、中国で死刑囚から摘出されたと見られる臓器の移植を受けるなどしている。こうした日本の現状に対して、海外の視線は厳しい。家族の同意で移植を可能にするA案は、15歳の壁を取り払い、乳幼児に国内移植の道を開く。大人の臓器提供もかなり増えると予想されている。採決されなかった3案には、15歳未満に限り家族同意で移植を可能とするなど、提供条件を部分的に緩和する案もあったが、現状を根本的に改めることは難しい。臓器移植法改正案の審議は、舞台を参院に移す。さらに新たな提案を模索する動きもある。死生観を問われる難しい問題だが、これ以上、結論を先送りすることはできない。

19日;日経社説(1)移植医療の海外依存から脱する一歩だ
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090618AS1K1800318062009.html
『現行法は、臓器提供について本人と家族双方の意思が明確な場合にだけ脳死を死と判断することを認め、脳死者からの臓器提供を可能にした。本人が書面で提供意思を示していることを条件としている。これは個人の死生観を尊重し、脳死を死と考えない人や臓器提供したくない人の意思が確実に生かされるよう配慮した結果だ。海外と比べて厳しい条件を課している。議員立法で提案された4つの改正案のうち、今回可決された「A案」は年齢制限をなくし、大人も子どもも本人がカードなどで提供拒否の意思を示していなければ、家族の承諾で臓器の提供を可能にする。「脳死は人の死」との考えに立ってはいるが、臓器提供の場合にだけ脳死を人の死とする現行法の基本姿勢を受け継ぐものという。
 しかし脳死移植への懐疑的な意見は根強く、その背景には医師への不信がある。国内最初の心臓移植が疑惑を呼んだ「和田移植」(68年)だったことは記憶から消えない。医師主導とみられがちな移植医療への不信をぬぐい臓器提供を確実に増やすには、中立的な立場で臓器提供を橋渡しする移植コーディネーターの機能を高めるなど制度づくりが欠かせない。参議院でも議論を重ね、自国内で完結する移植医療の実現と、個人の死生観の尊重が両立する制度を目指してほしい。

19日;産経社説(1)臓器移植 A案で参院成立を目指せ
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090619/plc0906190304004-n1.htm
『この案は平成17年夏に提出されたが、衆院解散で廃案となった。翌年3月に再提出されたものの、審議が行われないまま、棚ざらしにされてきた。やっと本格的審議が始まったのが今国会だった。7月28日の会期末を控え、審議日程も限られてくる。送付された参院でも早期に審議を進め、今国会で成立させるべきだろう。ドナー不足は深刻である。世界的に臓器売買が横行し、国際移植学会は昨年5月、“移植ツーリズム”の廃絶を求め、自国内でドナーを見つけるよう宣言した。世界保健機関(WHO)も同様の指針を採択する方針である。
 ドナー本人が生前、書面で臓器提供の意思を明確に示すよう求めている現行の臓器移植法が足かせとなっているからだという。普段から自らの死後について考えている人も少ないだろうから、この「本人の生前同意」は臓器提供に結び付きにくい。臓器移植法は、心臓や肝臓、肺、腎臓といった臓器を自らの死後に提供しようとする善意のドナーと、その臓器を必要とする患者とを結び付けて支える法律でなければならない。A案はこの趣旨に沿っている。ただ、現行法は臓器提供の場合に限って「脳死を人の死」とし、脳死を人の死とは認めない死生観の人々との妥協点を見いだそうとした。さらに、親の同意によって15歳未満の子供からの臓器移植にも道が開かれることになったが、子供の脳死判定の難しさや親の感情にこだわる声もある。こうした問題をどう解決していくか、参院での審議に期待したい。

19日;毎日社説(1)臓器移植法改正 参院で議論を尽くせ
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090619k0000m070132000c.html
『長年たなざらしにされてきた法案である。各案が十分に検討されたとはいえず、議員や国民の間に理解が行き渡っているとは思えない。参院は課題を改めて整理し、議論を尽くしてほしい。現行法では、本人と家族の両方の同意がある時に限り、脳死となった人を死者とみなし、臓器を摘出できる。移植を前提とする場合だけ「脳死は人の死」としたもので、15歳未満の子供からは臓器摘出できない。長い議論を経て成立した法律だが、脳死移植を推進する人々は、現行法の厳しさが臓器提供を妨げていると指摘してきた。小さい臓器を必要とする子供は国内移植ができず、海外に渡る人も多い。そこへ、世界保健機関(WHO)が国内移植の拡大を求める指針策定の動きを見せたことが法改正の動きを後押しした。 A案はこの流れに乗ったもので、本人が拒否していなければ家族の同意で提供できる。大人の臓器提供を増やし、子供の国内移植を可能にすることをめざした内容だ。
  提供者の死因をきちんと確かめる体制を確保しておくことは、脳死移植への信頼性を確保するために不可欠だ。親族に優先的に臓器提供できる規定についても、現行法が原則とする「公平性」の変更による弊害はないか。親族の範囲をどう限定するか。さらに慎重に検討すべきだ。現行法にせよ、A案にせよ、生体移植の規定がないことも問題だ。日本で多数実施されている生体移植では、臓器提供者に後遺症が残るなど、不利益が及ぶ場合がある。今は学会レベルの規定があるだけだが、提供者保護は法律で規定すべきではないか。移植を待つ患者側はA案を歓迎すると思われるが、脳死移植でも生体移植でも、提供者側への配慮を忘れてはならない。WHOの指針案の全体像を、きちんと把握した上での議論も欠かせない。

┏━━━身辺雑記━━━━━━━━
 海賊対処法案・贈与税を時限的に軽減する税制改正法案・基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げる国民年金法改正法案が19日午後に成立した。3法案は今国会の重要法案であった。午前中、参議院本会議で野党の反対多数で否決。午後衆議院本会議で3分の2以上の賛成多数で再可決した。国会の焦点は、衆議院の解散と総選挙に移る。
 解散の時期の選択は、狭まってきた。また、民主党は「政権交代選挙」と言っているが、どちらになっても、大した変化は起こらないだろう。すでに、国民の目には醒めている。どちらが、政権を取っても、政策に大きな変化は起こらないだろう。大同小異である。安定志向の国民には、どちらでもいいということだろう。(300字)。

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2009/06/17

シニアネット 『おいおい』   第847号

━━senior citizen net━━━━━2009/06/17━

    シニアネット 『おいおい』    第847号
 
━━━━━━━━━━━行動するための情紙━

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 いにしへのそのいにしへの杜若      京極杞陽

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昭和44年(1969)作。「杜若(かきつばた)」。水辺に咲く美しい杜若を鑑賞する。同じ「杜若」でも、色々ある。「いにしへのそのいにしへ」は遠い昔の杜若に思いをむける。万葉集にうたわれて以来、先人に愛でられた杜若。在原業平の東下りの物語の世界。能に残る「杜若」。いろいろな「杜若」をすっきりと句にまとめ上げた。動詞を使わず、「杜若」の存在を表現した。東京都生まれ。(1908-1981)。

┏━━安心実現社会報告書━━━━━━━━
 ◎「安心保障」が国家の基本◎
政府の「安心社会実現会議」が15日、最終報告をまとめた。今後、政権がどのような枠組みになったとしても取り組むべき基本線を示したと言えよう。最終報告が根底に据えたものは「安心と活力の両立」という考え方である。小泉構造改革は不良債権処理に成果を上げるなどしたものの、市場原理主義的な政策運営により、社会保障など、さまざまな分野で綻びや混乱を生じさせた。これをバランスよく軌道修正する、ということだろう。

16日;読売社説(1)「安心会議」報告 提言を建設的議論の出発点に
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090615-OYT1T00834.htm
『日本が目指す社会保障の方向性が、かなり整理されたのではないか。報告書は、社会保障の概念をもう少し幅広くした「安心保障」という造語を用いている。雇用、子育て、教育、医療、老後の5分野で、国民の安心を追求し、切れ目なく連動させる。中心には「雇用の安心」を置く。家計の安定が他の4分野の安心につながり、経済の活力を支える土台となる。この認識に異論はあるまい。安心社会実現会議は、2011年度を国民皆保険・皆年金の実現から50年の象徴的節目ととらえ、それまでに行うべき、10の緊急施策も挙げた。こうした緊急施策を恒久化し、さらに充実していくには確固とした財源が必要だ。報告書は、国の予算に「社会保障勘定」を作り、そこに消費税をすべて繰り入れて社会保障目的税化する方法を示した上で、「検討に値する」とした。
 問題は、実現させる政治の意思である。この点については、与野党が党派を超えて議論と合意形成をすすめるための「円卓会議」の設置を提唱している。国会は4年前にも社会保障改革のための衆参合同会議を設置し、超党派による改革を試みたが、実りある議論にならなかった。一致できる基本線がまったく整理されないまま、主張をぶつけ合ったからではないか。安心社会実現会議の提言は、政治に建設的議論を促し、国民的な合意を形成するための出発点となりうる。これをたたき台に議論を深めたい。

16日;産経社説(1)「安心社会」報告書 出生率反転の目標を評価
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090616/plc0906160341000-n1.htm
『安心社会を「働き、生活することを共に支え合う社会」などと位置付けて、安心社会と世界への共生貢献の上に成り立つ「高信頼国家」を21世紀日本が目指すべき国家像として掲げた。本格的な少子高齢化時代を迎えて、日本を取り巻く経済や雇用環境は大きな転換期にさしかかっている。日本社会を支えてきた基底が揺らぎ始め、国民の先行き不安はますます拡大している。政府が少子高齢化時代の国家像を本格的に検討したのは初めてだろう。会議が安心を取り戻すための理念と道筋を提示したことは大変意義深い。中でも、少子化の進展を「静かな有事」と呼び、対策強化を大きな柱とした点を評価したい。2020年代初頭までに出生率を確実に上昇反転させ、今年生まれた子が職に就く2035年を人口問題解決を含む安心社会の実現年とした。目標年を明示し、解決までの年数を切ったことも前進だ。有効な少子化対策につながるよう期待したい。
 報告書は「政府だけを公共の担い手と見なすのは時代にそぐわない」とも断じた。人口の年齢構成が大きく変わる中、政府に依存しすぎる社会を続けることは難しい。「自助・共助・公助」のバランスをいかに構築するか。、すべての社会構成員の役割と責任分担を考えるきっかけとしたい。今後の課題は報告書の内容をどう実現に移すかだ。とりわけ問題は財源である。報告書は、安心社会実現の必要コストについて消費税を含む税制改革の必要性を指摘したが、その合意形成については政治に判断を委ねた。各党は将来コストにどう対応するのか財源の具体的在り方を有権者にしっかり示してもらいたい。

16日;朝日社説(2)安心の実現―道筋見えねば託せない
http://www.asahi.com/paper/editorial20090616.html 
『これまでにも社会保障国民会議が、今の安全網にほころびが生じているとして、社会保障の強化を求めていた。今回はさらに進めて、制度を立て直すだけでなく、高齢者重視だった給付のありようを転換するというのだ。政府は、近くまとめる経済財政改革の基本方針「骨太の方針09」に、これらを反映させる予定だ。来る総選挙で「安心社会の実現」を看板政策に、という思惑もあるに違いない。政府が昨年末に決めた税制と社会保障の「中期プログラム」に盛り込まれた医療や年金の機能強化だけでも、15年までに消費税率3.3~3.5%の引き上げが必要とされる。今回、緊急課題に挙がったものを含めると、かなりの財源が要ることになる。
 経済危機対策や税収の落ち込みで、国の借金は膨らんだ。先に内閣府が示した試算では、財政健全化の目標を先送りしても将来、消費税率を7%程度引き上げることが必要だという。 しかも、この試算は高齢化に伴う社会保障費の伸びを当面抑制することが前提だ。増税分の大半が財政赤字の穴埋めに使われ、「安心の実現」は後回しになってしまうのではないか、と疑念を抱く人も少なくないだろう。安心して暮らせる社会にするために必要な負担と給付の姿をどう描いているのか。与野党がマニフェストにそれを明示して競い合ってこそ、信頼できる政府をつくるための政権選択の選挙になる。

16日;日経社説(2)国への信頼なしに安心なし
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090615AS1K1500215062009.html
「2011年度までに、10項目の提言を盛り込んだ。高齢層に比べ、社会保障給付が十分に行き渡っていない現役・若年層に照準を定め、制度充実を説いたのは評価できる。日本の社会保障は世界的にみても高齢者に手厚い。その転換を促した意味は小さくない。問題は財布だ。実現には安定財源を算段する必要がある。それには税や保険料を集めて分配、支出する政府への信頼が重要になる。だが現状、行政府はもとより立法府を含めて国民の信頼は高いとはいえない。
 遠くない将来、消費税の増税を核にした税制改革が必要になる。個人や企業の社会保険料の引き上げや法人税率の引き下げも課題だ。負担拡大を生活者に受け入れてもらう前に、まず政府の無駄遣いを根絶させ、賢く効率的な組織に生まれ変わってもらわなければなるまい。予算のでたらめな使い方は枚挙にいとまがない。社会保険庁による年金保険料の流用、国土交通省の道路財源の無駄遣い、農林水産省で発覚した労働組合の闇専従問題、公共事業を食い物にする官製談合などだ。これらを総括しなければ国民負担の拡大に踏み出せないだろう。
 報告書は結語に「今、産声を上げている世代が不安と経済停滞の悪循環から抜け出せないまま、財政赤字のコストだけを負わされることがあってはならない」と記述した。人びとの不安をしずめ安心社会をつくるには、将来世代の負担を過重にしない現世代の努力とともに、公の仕事に携わる人の規範回復が何にも増して大切だ。この数年間に不安が高じたのは経済のグローバル化という世界的な現象と、少子高齢社会の到来という国内的な現象が共振を起こしたのが主因だ。構造改革のせいにしているようでは、問題の解決を遅らせるだけである。

17日;毎日社説(1):「安心会議」報告 「不安」に応えていない
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090617ddm005070032000c.html
『足元の現実をみると、政府の「安心社会実現会議」がまとめた報告書は、国民が感じている不安や痛みに直接応えたものになっていない。「安心」をどう実現するのか?中福祉中負担の中身と財源は?消費税を上げるのか?など国民が知りたいことが書かれていない。総じて言えば、切れ味を欠いた報告書と言わざるをえない。社会保障について、今後の議論につながる提言を一つ挙げるとすれば、消費税の社会保障目的税化だろう。国の一般歳出を社会保障とその他に区分けし、消費税収入をすべて社会保障費に充てる「社会保障勘定」の導入を提言した。
報告では、働くことが報われる「日本型安心社会」を目指し、雇用に力点を置いたという。11年度までの3年間に取り組む「10の緊急施策」の中では「非正規労働者への社会保険、労働保険の適用拡大など非正規雇用の処遇改善」が盛り込まれたが、これだけでは働く人たちの「安心」を実現できない。同一労働・同一賃金の導入や最低賃金の引き上げ、「使い捨て」にされてきた派遣労働の見直しなど、抜本的な改革案は見送られた。なぜ、「安心」を議論する必要があるのか。それは社会に「不安」がまん延し、閉塞感が広がっているからだ。「安心社会実現」には誰も異論はない。むしろ、大いに議論をし早急に詳細な詰めの作業に入るべきだ。そのためには、衆院選を経た強い基盤の政権の下でしっかりと検討し、消費税の社会保障目的税化や非正規労働者の処遇改善なども含めた課題について結論を出すことが必要だ。

┏━━イラン選挙━━━━━━━━━
 ◎現職圧勝で、危険増加か◎
イランの大統領選挙で、アフマディネジャド大統領が再選を果たした。ウラン濃縮などで対外強硬路線を突っ走る保守派の現職に対して、ハタミ前大統領と同じ改革派を基盤とするムサビ元首相が挑む一騎打ちだった。投票率が85%という高さになった。 それだけに、現職が1回目の投票で圧勝したことには、内外から疑問や反発の声が出ている。支持者による抗議活動も広がっており、治安部隊との衝突など異例の混乱が起きている。

16日;朝日社説(1)イラン選挙―現職圧勝でも見えた変化
http://www.asahi.com/paper/editorial20090616.html
『97年の選挙では改革派のハタミ師が保守派を破って大統領に当選し、イランは中東では数少ない民主的な選挙の行われる国と見なされていた。 だが、現大統領の就任以来、出身母体である革命防衛隊の元幹部らが警察長官や内相といった要職に起用され、社会への影響力を強めてきた。今回の選挙結果に強い反発が生まれているのは、そのことと無縁ではないのかもしれない。 アフマディネジャド氏は激しい反イスラエル、反米発言で知られる。核開発では国連に制裁決議を科せられ、国際的に孤立している。それでも貧困対策に力を入れてきたことや、最高指導者であるハメネイ師から事実上のお墨付きを得たのが勝因だろう。 一方で、言論抑圧や服装規制の強化などの強権的な統治に対して、都市住民の反発は大きかった。
  米国のオバマ大統領が対話を呼びかけ、イラン革命以来の断絶状態に風穴を開けようというメッセージを送ったことに呼応したものだろう。米国をはじめ国際社会はそうしたイラン世論の動きを後押ししつつ、政策転換への働きかけを続けなければならない。 アフマディネジャド氏には反米の狭い民族主義ではなく、もっと地域大国としての責任を自覚してもらいたい。7千万人を超える人口を抱え、世界第4位の産油国である。教育や文化、技術の水準の高さは中東有数だ。核の平和利用を主張するのであれば、核兵器の開発疑惑をもたれるような不透明なやり方ではなく、手続きを踏んで理解を得なければならない。東の隣には政情不安のパキスタンやアフガニスタンがあり、西はイラクと接する。地域の安定のために果たすべき役割は大きい。

17日;日経社説(1)イラン体制の危機はらむ大統領選「圧勝」
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090616AS1K1600316062009.html
『イランで大統領選をめぐる対立が強まり、政治危機が広がりつつある。国内の対立激化が国際関係にどのような影響を及ぼすのかも含め、イラン情勢を注視する必要がある。大統領の挑発的外交は物議を醸し経済混乱への国内の批判も強い。過去の改革・自由化運動の挫折でノンポリ化していた都市の高学歴層は、米オバマ政権登場にも刺激されて政治参加意識を強めた。服装や表現の自由を求める「変化」待望論がムサビ陣営の追い風になる。20%以上の高率インフレが続くなど経済政策の失敗は明らかだが、大統領は生活苦を訴える世帯に裁量で一時金を支給し、貧しい地方への補助金を上積みした。自由を望む比較的所得の多い階層と、ばらまきに頼る低所得層の分裂が、政治対立の大きな背景だ。
 イランに対話を呼びかけたオバマ米大統領は内政問題に立ち入るのは避けたいとしつつ、選挙の公正さの立証が必要との考えを示した。アハマディネジャド大統領の続投もにらんで、米政権は対話の糸口をなお探るだろう。だが、今回の衝突はイラン不信論を再び勢いづかせ、年内に成果が表れなければ対話路線の見直しを迫られる可能性も大きい。主要国との関係修復の糸口をつかむことは、イランの経済活性化にも不可欠なはずだ。最高指導者を中心にイラン指導部が国際社会の中での信頼醸成に踏み出せるか否かが、将来を大きく左右する。その第一歩として選挙の疑惑解明がまず必要だ。

17日;産経社説(1)イラン抗議デモ これ以上の流血は避けよ
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090617/mds0906170309001-n1.htm
『いかなる理由があれ、武力による騒乱の鎮圧は許容できない。イラン治安当局はこれ以上の流血の阻止に全力を尽くすべきだ。デモ参加者にも冷静な対応を望む。イランの国家主権は尊重されなければならない。同時に、「民主的手続きや言論の自由、平和的な異議申し立ては普遍的な価値で、尊重されるべきだ」(オバマ米大統領)という国際社会の認識をイランも共有すべきなのだ。しかし、イスラエル敵視政策をとり、核兵器開発疑惑で欧米と対立を続けるイランが今回の騒乱にどう対応するのか、世界が注視していることをアフマディネジャド氏は忘れてはなるまい。
 デモが始まった13日以降、イラン当局は多数の改革派活動家を逮捕した。改革派のウェブサイトにも接続できなくなったという。ドバイの衛星テレビ局の支局が閉鎖されたり、デモ現場を取材したオランダとドイツのテレビ局記者が国外退去やホテルから外出禁止を命じられたりするなど、外国メディアへの規制も始まった。アフマディネジャド政権は大統領選の前、オバマ米政権がテロとの戦いで最重視しているアフガニスタン・パキスタン問題で協力の姿勢を示すなどして、一時は期待さえ集めていた。国際社会の信頼をかちとるには武力弾圧ではなく、公正な選挙が行われたことを示すことだ。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━
 国家の長期目標は経済大国と長寿国家であった。現在の日本は、その2つともに実現した。何のための「経済成長」であり、「長寿高齢者社会」だったのか。2つの夢を実現した日本は、今後何を目標に、何を求めるのか。「安心実現」だと言い切れるだろうか。 特に、少子高齢化社会は悪だという。目標とした社会が現実した。女性の社会進出を促進してきた。女性の活躍の場ができた。その結果、子供を産まなくなった。それが悪いいという。目標とする社会が実現したらそれが悪いという矛盾。効率化社会現実のために、田舎から都会へ若者を集めた。田舎は、人材不足になるのは当然だ。地方分権など出来る筈がない。「バランス」が基準になるのだろうか。(300字)

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2009/06/12

シニアネット 『おいおい』 第846号

━━senior citizen net━━━━━━2009/06/12━

    シニアネット 『おいおい』      第846号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━━

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美しやさくらんばうも夜の雨も      波多野爽波

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部屋の卓上に、今洗ったばかりの艶やかな「さくらんばう」が置かれている。「サクランボ」が、灯りに照らされて美しく輝いている。テーブルを囲んだ家族の団らん。部屋の窓のガラス戸に、雨の水滴に灯りに浮いている。雨は降り続けている。「サクランボ」も「夜の雨も」も美しいのである。
冒頭の「美しや」が、この景とこの楽しそうな団欒の雰囲気を読者に伝えている。高浜虚子系。東京都生まれ。(1923-1991)。

┏━━梅雨━━━━━━━━━
  全国おおむね、「梅雨入り宣言」。約1か月雨の降り続く期間。日本と揚子江流域の特異の気象現象である。丁度、梅が熟する頃なので、「梅雨」とよび、黴が発生しやすい頃なので、「黴雨」ともいう。梅雨に最もふさわしい「紫陽花」の花。花に見えるのは、ガク片で装飾花である。花は、装飾花の奥に隠れている7ミリの小さなもの。気象台はこの花を開花の観測をする。

┏━━民主党第三者報告書━━━━━━
◎何のための報告書か◎
 民主党が、西松建設による違法献金事件の検証を外部の識者に委ねた「第三者委員会」が報告書をまとめた。小沢氏は具体的に何を説明すべきだったのか。民主党はどんな説明を求めるべきだったのだろうか。小沢氏や党の執行部に最も欠けているのは、なぜ特定のゼネコンから巨額のカネをもらい続けたのか、仮に違法でないとしても民主党代表にふさわしいことだったのかという疑問への素直な答えがない。

11日;読売社説(1)民主「西松」報告 検察・報道批判は的はずれだ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090610-OYT1T01223.htm
『検察当局や報道機関への批判に重点を置き、小沢氏の説明不足には軽く触れただけという印象がぬぐえない。さらに、法相に捜査中止の指揮権発動を求めるかのような表現も盛り込まれている。民主党の対応については、小沢氏の政治家個人の立場と、政党の党首としての立場を切り離さずに対応した「危機管理の失敗」と指摘するにとどまった。的はずれもいいところだ。小沢氏に持たれた疑惑の核心部分はもっと別のところにある。
 秘書が西松建設幹部と相談し、ダミーの政治団体からの献金額や割り振り先を決めていたとして、検察当局は悪質な献金元隠しと認定した。同様に献金を受けた他の与野党議員と比べても巨額だ。出所や趣旨を吟味するのは、政治家として当然の責任だろう。小沢氏は今なお、疑惑に正面から答えようとしていない。代表辞任で、国民が求める説明責任を免れることはできない。鳩山代表は、こんな報告書で、今回の問題に幕を引けると思っているのだろうか。既に保釈されている秘書から事情を聞き、事実関係の解明に取り組むこともできるはずである。これから西松事件の公判が始まる。報告書が疑問点として挙げたことは、検察も公判の中で丁寧に答えていく必要がある。
報道のあり方について、報告書は「検察情報に寄りかかった報道」などとしている。しかし、報道機関は、検察当局だけでなく、さまざまな関係者への取材を積み重ねている。客観的かつ正確な報道を期すためだ。批判は当たらない。

12日;朝日社説(2)民主党―自浄力が問われ続ける
http://www.asahi.com/paper/editorial20090612.html?ref=any#Edit2
『長い自民党支配の下で、土建業界の談合体質と政治家とのかかわりをめぐっては、多くの腐敗事件が摘発されてきた。その業界からの献金なのだから、合法性はむろんのこと、その政治的な妥当性について小沢氏は語らねばならない。報告書は、あくまで党の外の識者たちの意見にとどまる。問題は、民主党自身がこの西松問題をどう克服していくかだ。
 民主党は鳩山新代表の体制になった。この報告書を機に事件には区切りをつけ、これからは総選挙に全力投球したいというのが、大方の思いだろう。だが、これで幕というのでは、有権者の多くは納得できまい。小沢氏が代表代行として選挙を仕切る以上、説明責任から逃れることは難しい。民主党自身の自浄能力も問われ続けていく。

12日;日経社説(2)小沢氏に甘い有識者報告書
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090611AS1K1100411062009.html
『なんのための調査報告かという疑問がぬぐえない。秘書の逮捕・起訴に関しては「総選挙を間近に控えた時期に野党第1党党首を党首辞任に追い込むという重大な政治的影響を生じさせたことに関して、検察は説明責任を負っている」と厳しい表現で言及している。小沢氏自身の責任に関しては「どういう目的で政治資金が使われるのか、例を挙げるなどして説明するということがあってもよかった」などと指摘するのみで、いかにも追及が甘い印象を禁じ得ない。民主党への注文も世論対策など危機管理の観点からのアドバイスにとどまっている。
 見逃せないのは事件の摘発について「高度の政治的配慮」によって法相の指揮権発動もあり得たとの見方を示している点だ。こうした認識は政治家が絡む事件に関して、時の政権与党の不当な政治介入を許す危うさをはらんでいる。民主党は次期衆院選で政権交代を果たす可能性があり、これまで以上に重い説明責任を負っている。今回の報告書で事件を幕引きにするわけにはいかない。小沢氏は選挙担当の代表代行という要職にとどまっており、法廷闘争とは別に、選挙前にきちんと説明する必要がある。それが有権者への誠実な姿勢だろう。

12日;毎日社説(1)「西松」民主報告 これで終わりにするな
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090612ddm005070125000c.html
『やはり小沢一郎代表代行に配慮した中身ではないか。小沢氏が国民から強い批判を招いた本質はダミー政治団体から巨額の献金を受けながら、そのことに納得できる説明をしなかった点だ。検察、報道批判を強調した報告書に違和感を感じざるを得ない。さらに無視できないのは「法相は、高度の政治的配慮から指揮権を発動する選択肢もあり得た」と言及した点だ。恣意的な捜査をむしろ助長しかねない論法であり、適切さを欠く。小沢氏の場合、政権交代をうかがう野党党首が巨額の献金を受けながらその経緯を「せんさくしない」と述べるなど、説明責任を果たさない点に最大の問題があった。第三者委は「もっと積極的にマスコミに訴えかける姿勢があってよかった」としたが、小沢氏への聴取でも踏み込んだ説明があったとは言い難い。
 報道についてはNHKや産経新聞の事例を個別に批判し、全般的に検察情報依存を指摘した。メディアが慎重に裏付けを進め報じるべきことは当然だ。だが、一連の事件報道について「記者クラブに象徴される当局と報道機関の不透明な関係」を背景とするのは明らかに行き過ぎだ。報告書のように党の対応を「政治家個人としての小沢氏と政党の党首としての立場を切り離さなかった」危機管理の失敗と片づけては、問題を矮小化する。小沢氏問題をどう説明するかは民主党が越えねばならぬハードルだ。これで幕引きにしてはならない。

12日;産経社説(1)民主党第三者委 「形式犯」決めつけは残念
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090611/crm0906110311004-n1.htm
『だが国民の多くが疑問を感じたのは、小沢氏がいかなる目的でゼネコン側から多額の献金を受けていたか、などだ。第三者委は「実態の究明を目的とする機関ではない」と釈明するが、こうした疑問に迫ろうとする姿勢が報告書から読み取れないのは残念だ。これで説明責任が果たされたことにはなるまい。民主党自体が今後、どう自浄能力を示すかが残された宿題となろう。
 平成11年に政治家個人に対する企業献金の禁止がようやく実現したように、今回の起訴を「形式犯」とみなすのは一方的な見解ではないか。報告書のこうした主張が国民感情に合致するかどうかは疑問である。事件をめぐるマスコミ報道で、小沢氏に批判的な論調が多かったことについても「検察情報に依存した報道が少なくなかった」とした。都合の悪い報道は受け入れたくないのかもしれないが、それでは自由な言論は成り立たない。
 ゼネコンからの献金の使途の説明についても、強制捜査で関係書類を押収されたため「説明するすべがない」と答えた。小沢氏の進退問題の決着後も、第三者委が一定の結論を出したこと自体は評価できなくはないが、問題は解明されていない。岡田克也幹事長は「党の対応に問題がなかったか検討する」と述べたが、党として引き続き説明責任を果たす具体的な取り組みを示してほしい。

┏━━対北制裁決議━━━━━━━━━
 ◎実効性のある制裁履行を◎
2度目の核実験を行った北朝鮮に対して、国連安全保障理事会の常任理事国に日韓を加えた7カ国が、新たな制裁決議案をまとめた。核実験から2週間あまり。これ以上の暴走を許さないという決意を、国際社会が結束した行動で示さなくてはならない。北朝鮮による最初の核実験をうけて、安保理は06年に初の対北制裁決議を採択した。新たな決議案はその制裁を強化しており、北朝鮮への圧力は一段と高まることになる。 核・ミサイルにからむモノとカネの流れを抑えるための貨物検査の強化や金融制裁の追加、武器禁輸の拡大などが盛り込まれた。 新決議案は、自国領内で検査を実施するよう、各国に求めている。公海上でも、船舶が所属する国の同意を得た上でなら貨物検査を実施できるとした。週内にも安保理で採択される見通しという。

12日;朝日社説(1)対北制裁決議―危機への結束を崩すな
12日;読売社説(1)北朝鮮制裁決議 中国が実効性のカギを握る
12日;日経社説(1)対北制裁へ安保理決議の厳格な履行を
12日;毎日社説(1)北朝鮮制裁決議 実効上げるには結束だ
12日;産経社説(1)安保理決議合意 実効ある制裁を発動せよ

┏━━身辺雑記━━━━━━━━
 鳩山総務相の更迭は当然である。民間会社になった「日本郵政」の社長人事の問題。社長のカンポウや郵便料金問題等の経営問題は、別の次元で検討すべき問題である。社長の経営責任にするのは無理がある。トップ人事は正式な手続をへて決められたことだ。官が民に口をはさむべきでない。「官と民」の関係で、官の優位性誇示しているように見える。
 パフォーマンスに近い、鳩山前総務相の言動は目に余る。「正しいこと」とは自分の信念だろうが、常識的には「正しいこと」と言えない。内閣内の調整事項が、大きくなったのは、鳩山前総務相の常軌逸した言行に起因する。大きな問題ではないのに、こんな問題にして、大騒動になるのは平和すぎるからか。

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2009/06/08

シニアネット 『おいおい』  第845号

━━senior citizen net━━━━━━2009/06/08━

    シニアネット 『おいおい』       第845号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━

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 何もかも映りて加賀の田植かな     飴山 實

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田植機のない時代の手植えの田植。多くの人が並んで田植えをする。田植えしている水田に空や山が映っている。澄んでいた水も濁ってしまう。「何もかも映りて」は、水田が鏡のように周りの風景を映している様子を表現している。美しい田園風景が広がる。「加賀」は、作者の郷里だが、伝統的な地名が広がりをもたらす。
8日の休日に、京都府の美山町へ行って来た。50戸の集落がひっそりと暮らしている。「何もかも映っている」水田が見られず、田植えて1ケ月近く過ぎているようでした。冬は雪が深い地方の様でした。杉林を背景に、折り重なるような山の中にある。38軒の茅葺の民家は素晴らしく、岐阜県の白川郷ほどではないが、入母屋造りの幾何学模様が美しい。「かやぶきの里」の美しい風景を見てきた。石川県小松市生まれ。(1926-2000)。

┏━━サッカーW杯━━━━━━━━━━
  ◎1年後のサッカーに夢を託そう◎
  政治が貧困過ぎるから、夢をサッカーに託してみたい。サッカーの日本代表がウズベキスタンを破り、南アフリカで来年開かれるW杯への出場を決めた。厳しい試合だったが、選手たちはひるまなかった。ヘディングで押し込んだ岡崎のゴールには、W杯への執念を感じた人が多かっただろう。98年のフランス大会以来、4大会連続4度目の大舞台だ。来年6月11日の開幕が待ち遠しい。

8日;朝日社説(2)南アW杯へ―日本の「色」が見えてきた
『 岡田氏が98年、W杯初出場のフランス大会で指揮をとったときは3戦全敗だった。守りを固め、逆襲を狙うしかなかった。02年日韓大会は、トルシエ監督のシステムを重視した考え方が功を奏し16強入り。日本中が熱狂した。だが06年ドイツ大会は、自主性を重んじるジーコ監督の方針を選手が消化し切れないまま1分け2敗に終わった。初の代表監督から10年余り。岡田氏は自らの哲学を選手に浸透させ、過去にないスタイルで代表を率いている。それは日本人らしい機敏なサッカーだ。小回りが利き、球さばきにたけるという特性を生かし、よりゴールに近づき、パスに多くの選手がからんで好機をつくる。バランスよく人を配する定石を捨てた、大胆な戦術だ。
 オシム氏の「日本代表の日本化」という言葉を、岡田流で実践したともいえる。ウズベキスタン戦でも、目指すサッカーが確かに見えた。日本のサッカーは93年にJリーグが始まったのを機に、爆発的に人気が高まった。それも90年代後半にはいったん静まり、観客の伸びは鈍化した。 だが、98年のW杯初出場で流れが変わった。日韓W杯の盛り上がりを経て昨年、リーグ国内公式戦の総入場者数は初めて900万人の大台に乗った。10チームでスタートを切ったJリーグは年々加盟クラブ数が増えた。99年からは下部のJ2もスタートし、今年は最多となる計36チームに達した。地域に根ざしたすそ野の広がりが、頂点を高めることにもつながりつつある。
 サッカーには、国の「らしさ」が如実に出る。過去のW杯での日本代表は、その「色」が希薄だった。今回は、海外の模倣ではない「ジャパン・オリジナル」の形が、予選を戦う中で徐々に固まってきた。「目標はW杯本大会でベスト4。世界をあっと驚かせたい」というのが岡田監督の思いだ。本大会まで1年。日本代表が自らを研ぎ澄ませていく姿を見守りつつ、アフリカ大陸初の祭典を待ちたい。

8日;読売社説(1)W杯出場決定 「ベスト4」へさらなる進化を
『岡田監督は、「これでスタートラインに立つことができた。これからチャレンジが始まる」と語った。予選突破はあくまで通過点に過ぎないということだろう。日本代表の目標は、W杯でのベスト4入りだ。日本の最高成績は、02年日韓大会でのベスト16であることを考えれば、目標の達成は決して簡単ではない。パワーとスピードでは、世界との間に差がある。だが、組織力は間違いなく世界レベルにある。岡田監督はそう分析している。本番まで約1年、日本代表の優れた点に一層磨きをかけ、劣る部分を少しでもレベルアップさせてベスト4入りに挑んでほしい。
  経済不況がスポーツ界を直撃しているが、サッカーも例外ではない。Jリーグでは昨シーズンのオフに、契約を打ち切られる選手が例年より急増した。元日本代表のベテラン選手も多かった。高い年俸がネックとなったようだ。逆風が吹いている時だからこそ、日本代表が強さを示して、ファンの目を引きつけることが、何より大切である。3月に開かれた野球のWBCで活躍した選手には、高い注目が集まっている。WBCをきっかけにファンになり、生のプレーを見ようと球場に足を運んでいる人もいるだろう。WBC連覇という日本チームの快挙は、暗い話題の多い日本社会に元気を与えてくれた。W杯でもあのような感動を味わいたい。元気をもらいたい。そう願っている人は多いはずだ。

8日;毎日社説(2)サッカーW杯 「オシム効果」にも感謝
『12年前、W杯初出場を目指す日本はアジア地区最終予選の遠征中に当時の加茂周監督を更迭、コーチから緊急昇格した岡田監督が初めて日本代表を率いたのがウズベキスタン戦だった。岡田監督は苦しみながらもW杯フランス大会の切符を勝ち取った。それから12年。W杯出場を果たしたことで、日本サッカーを取り巻く国内外の環境は大きく変化した。一番の変化は、欧州強豪クラブで活躍する日本選手の増加だ。フランス大会後、日本選手が次々と活躍の舞台を欧州に移していった。今回の日本代表にも中村俊輔選手や大久保嘉人選手ら欧州組が日本代表に加わっている。世界中から有力選手が集まる欧州のクラブで鍛えられた日本選手たちが日本サッカーのレベルアップをもたらしている。
 国内のファンの見方も大きく変わった。かつては一部の熱心なサッカーファンを除けばさほど注目度が高くなかったW杯が、いまや国民的関心事になった。今回のW杯出場で、忘れてならないのはイビチャ・オシム前監督の存在だ。3年前のドイツ大会で日本は1次リーグ敗退という残念な結果に終わった。だが、ジーコ監督に代わって日本代表監督に就任したオシム氏は「考えて走れ」の言葉に代表されるように、勤勉な日本人の特性を生かした戦いをすれば世界に通用すると選手に訴え、ユニークな指導法で日本代表の再生に力を尽くした。傷心の日本のファンをも勇気づけた「オシム効果」は大きかった。
 一昨年秋、オシム氏が病に倒れ、後を受けたのが岡田監督。またしても「困ったときの岡ちゃん」が12年前に続いて日本をW杯に導いた。3年前のドイツ大会では、日本を含むアジア勢4チームがいずれも1次リーグで敗退した。W杯常連の仲間入りした日本代表には「アジアの復権」という大きな目標もある。開幕まであと1年。最善の準備でW杯に臨んでもらいたいものだ。

8日;産経社説(2)W杯出場決定 4強入りの「元気」見たい
『岡田監督がチームを率いて1年半、現在の代表チームは中村俊輔選手ら経験豊富な中軸と、W杯出場を決めた6日のアジア最終予選A組ウズベキスタン戦で唯一のゴールを奪った岡崎慎司選手ら若手がうまくかみ合ってきた。有能な選手がレベルの高い欧州リーグのチームに移籍してもまれたり、代表チームに外国人監督を招いたりした結果、ようやく独自の「日本のサッカー」が生まれつつあるともいえる。南アフリカ大会ではぜひとも、岡田監督が目標に掲げる「ベスト4」入りを実現させてほしい。
 今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本が連覇を達成し、列島の野球ファンを熱くさせた。だが、野球が米国や日本、韓国を中心とする一部の国でしか普及していないのに対し、地球上にくまなく浸透しているサッカー熱の規模はけた違いだ。4年ごとのW杯は、世界的なテレビ視聴者数で夏季五輪をしのぐ世界最大のスポーツイベントである。W杯開催はサッカーファンの大きな夢だ。6大陸持ち回り開催のW杯だが、ルール改正で18年の21回大会以降はアジア大陸開催が可能になり、日本サッカー協会が立候補を表明した。日韓大会のような共同開催ではなく、日本単独での可能性が出てきた。
 W杯開催には、開幕戦と決勝戦のために8万人収容の競技場を用意するなど厳しい条件が課せられる。しかし、経済波及効果は小さくはない。何より民族・文化の相互理解などW杯のプラス効果は計り知れない。8万人競技場は、10月に招致決定が期待される東京五輪の新メーンスタジアムが活用できよう。南ア大会出場を契機に、五輪・W杯の招致相乗効果が生まれることを期待したい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━
 「文藝春秋」7月号のトップ記事は、鳩山由紀夫の「独占手記」。「猛獣小沢をこう使う」と勇ましいタイトルと内容が違い過ぎる。内容が無い。「政権交代を実現し、私が総理になる。」のだそうだ。小見出しを列記する。「わが政権構想」が見えない。
麻生政権は「官から官へ」だ。私は小沢氏の傀儡になることは絶対ない。私が自民党を離脱した理由。小沢一郎との16年間。民主党に蔓延していた小沢アレルギー。弱肉強食でも悪平等でもない第3の道がある。友愛社会実現のために政権交代を実現する。
ゴールの「友愛社会」は、祖父の鳩山一郎の提唱した「友愛精神」か。具体的な社会が見えない。10年以上も「友愛」を唱えてきたが、イメージが湧かない。「政権交代して、どんな社会を実現しようとするのか。」が見えない。一部の軟派な新聞が、大きな活字の割には内容が伴わない様に、タイトルの割には内容の乏しい「独占手記」。政権交代出来る実力はまだない。(400字) 

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2009/06/03

シニアネット 『おいおい』 第844号

━━senior citizen net━━━━━━━━━2009/06/03━

    シニアネット 『おいおい』         第844号
 
━━━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━━

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 6月の花のさざめく水の上            飯田龍太

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昭和38年[1963]作。「6月の花」は、水草の花とか藻の花といった類の花であろう。6月の陰惨たる長雨の季節にあって、「さざめく」ように咲いた花を、音や声として花を捉えた。小さき花の色でなく、ささやき合うように咲いているという捉え方。「水の上」に咲く花を花菖蒲でないところに注目したい。
いよいよ6月。今年も、あと1月で前半は終わる。6月は前半を総括する月であろう。山梨県笛吹市生まれ。飯田蛇笏系(「雲母」)。(1920-2007)。

┏━━天安門20年(社説)━━━━━━━━━━
 ◎民主化と人権尊重を手つかず(朝日・読売・日経)◎
大学生や市民・労働者らによる民主化要求運動を中国当局が武力で鎮圧した天安門事件から4日で20年になる。 流血の惨事に世界は大きな衝撃を受けた。事件で孤立した中国の前途を危ぶむ見方は少なくなかった。曲折を経ながらも、中国は経済成長を続け、日本を抜いて遠からず世界第2位の大国になる勢いだ。中国の成長力への期待はふくらむばかりだ。その半面、中国の民主化への世界の関心は薄れてしまったようだ。政治改革に踏み出せない中国共産党が、いつまで強権支配を続けられるのか。

3日;朝日社説(1)天安門20年―政治改革してこそ大国だ
http://www.asahi.com/paper/editorial20090603.html?ref=any
『 米国のペロシ下院議長は、中国の人権状況をこっぴどく批判してきた。91年に訪中した時には、天安門広場で中国当局への抗議活動をした。そのペロシ氏が先月下旬の訪中時には、温暖化対策が重要なテーマだとして、人権もチベットにも踏み込まなかった。内政への批判や苦言を控える雰囲気があるとすれば極めて残念だ。ソ連崩壊や東欧の民主化の轍を踏まず、延命を図りたい中国共産党も、独自の改革を進めてきた。その柱が、歴史的に民主化や反政府活動を担ってきた若者への対策だ。
20年前、大学生の中で党員は1%にも満たなかった。今では8%以上だという。党内に取りこんで、党や政府に対する批判があればどんどん出してもらう。けれど発言は党内に限られ、外での批判は許されない。 留学生の派遣や人事で党員を優遇する。指導部のブレーンにも若手を登用し、優秀な才能をつなぎとめている。若者の多くも大国、富国に導いてくれた党に敬意を払う。天安門事件についてはまず知らない。大規模な民主化運動は当面起きそうにもない、というのが中国の今の空気だ。
 党と行政、企業が一体であるという体制に20年間、大きな変化はない。 党幹部とコネがある者が私腹を肥やすという構造は今も根をはる。13億の人口に対して党員は7400万余り。多くの国民は利権からは遠いところで暮らし、格差は広がる。天安門事件で失脚し、05年に亡くなった趙紫陽・元党総書記の回想録が最近、出版された。そのなかで趙氏は議会制民主主義を提唱している。民主主義がなければ、法治社会は実現しないし、社会は腐敗すると予言した。 農地や住宅の強制収用、出稼ぎ労働者への賃金不払いや虐待と、現実は法治からはほど遠い。「超大国」の実情としてはあまりにも悲しいことだ。苦痛が伴うだろうが、品格ある調和のとれた隣国に脱皮することを願う。

3日;読売社説(1)天安門事件20年 政治改革抜きの経済発展
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090602-OYT1T01162.htm
『事件からほどなく、ベルリンの壁が崩れるなど冷戦体制は崩壊した。中国共産党も早晩、政治改革を迫られると予想されたが、現実はそうならなかった。逆に中国のめざましい興隆が始まった。国内総生産(GDP)は過去20年で20倍近くに拡大し、2007年にドイツを追い抜き、日米に続き世界3位になった。貿易総額は23倍に増え、世界3位、貿易黒字額は世界1位である。外貨準備高は130倍以上に激増し、世界1位になった。実力者・トウ小平氏が提唱した改革・開放路線は、先進国からの資本と技術の導入を得ることで、経済大国化に成功した。だが、経済発展とともに発生した貧富の格差など様々な社会の矛盾は依然として山積状態だ。
 党・政府は、天安門事件後、大学教員や研究者、公務員の給与アップなど待遇を改善し、知識人を手なずけるのに成功した。昨年末、当局に批判的な一部の知識人が、一党支配の廃止など民主化を求めて発表した「08憲章」は、約8000人の署名が集まった。経済発展の陰で、政治改革の歩みはほとんど見られない。言論の自由・信教の自由への弾圧、チベット族、ウイグル族への人権侵害はやむことがない。国内の民主活動家に対する日常的な監視、弾圧も続いている。末端自治組織「村」で、住民が村長を選ぶ直接選挙が導入されて20年以上が経過したが、行政組織「郷・鎮」、「県・市」、「省」へと普通選挙が拡大、実施されるメドは立っていない。国会に相当する「全国人民代表大会」の代表(国会議員)も、共産党が候補者を決めている。
中国指導部は「あのとき、果断な措置を取らなかったら、今の経済的な繁栄はない」との論理で、武力鎮圧を正当化している。市民に軍が発砲した行為を正当だと強弁し続ける代償として、中国社会は道徳観の衰退を招いた。20年で腐敗や汚職が、さらにひどくなった現実が、それを雄弁に物語っているのではないか。

3日;日経社説(1)20年経ても「天安門」を克服できぬ中国
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090602AS1K0200202062009.html
『民主化も、人権状況の改善も、ほとんど進んでいない。20年前に比べ中国の経済と社会は様変わりした。当時の大陸には株式市場がなかったが、いまや上海株式市場は時価総額でアジア有数の規模になった。経済が高成長を続けるなかで所得格差や地域格差が広がり、人々の利害は多様化してきた。権利意識も高まっている。強制的な土地収用や環境破壊、宗教活動の抑圧といった権利侵害に抗議する集団的なデモ活動は、年間9万件を超す。流血をともなう騒動に発展する例も少なくない。
 こうした変化に共産党政権は有効に対処できていない。立法と行政、さらに司法まで共産党が指導する一党独裁体制では、多様化する人々の利害を吸収し切れない。中国経済は今、世界経済の貴重な下支え役を期待されているが、不安定な社会情勢は懸念材料だ。中国の国内で民主化を求める声は折に触れて噴出する。昨年12月には、共産党内外の開明的な知識人らが一党独裁の放棄や三権分立、解放軍の国軍化などを求める政治文書「憲章08」を発表した。 これに対する共産党政権の反応は、いわば「封じ込め」だ。ネットなどで「憲章08」の流布を禁じ、起草に関与した活動家の劉暁波氏(53)を拘束した。異なる意見を力で抑えつける手法は20年前と変わらない。天安門事件と民主化運動に対する評価の見直しは拒否している。
 天安門事件のあと中国は国際的孤立に陥った。米欧諸国や日本は制裁を科して民主化と人権状況の改善を求めた。だが日米欧の圧力は弱まった。中国の経済力が高まり、共産党政権の意向に配慮せざるを得なくなったからだ。米国は、中国に国債を買ってもらわないと経済の立て直しが難しい状況だ。中国は、北朝鮮をはじめ人権を抑圧する独裁国家の最大の擁護者でもある。ミャンマーの民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チー氏を拘束している軍事政権や、ダルフール問題を引き起こしたスーダンのバシル政権などとの経済協力を拡大し、支援してきた。中国の国際的な存在感は今後も高まる。民主化や人権擁護に後ろ向きの共産党政権の現在の姿勢は、世界にも悪影響を与えかねない。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━
 NPO(非営利組織)の年度替わりのスタートは4月1日であす。総会はNPOにより異なるが3月から6月を中心に行われます。遅まきながら新年度が6月から始まる。活動は1年間8か月になる。6月から翌年の1月というところでしょうか。つまり、75%の日数で1年間の仕事をこなすことになります。役員の決定が遅れるからのための様です。NPOとは一般的に、法人格のものだけをさしません。個人の任意団体から、同窓会のような組織も含みます。
 PDCAサークルでいえば、1月から3月がCに期間、3月から4月がAの期間。3月から5月がPの期間。6月から12月がDの期間ということになります。活動の実働は6ケ月。つまり、6ケ月で1年分の稼ぎをしなければなりません。営業力が大切になります。北海道の商売のように、短い夏に、1年便の売り上げをします。NPOは、単年度決算でが、ゴーイングコンサーンとしては、複数年度の活動が望まれます。
 


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