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2009/04/27

シニアネット 『おいおい』  第834号

━━senior citizen net━━━━━━━━2009/04/27━

    シニアネット 『おいおい』         第834号
 
━━━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━

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 春の風邪誰も見舞ってくれぬなり   鈴木花蓑

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風邪と腰痛は病気見舞いしない。風邪は静かにしていれば治るためである。時には、高熱で苦しんで
いても病気見舞いはしない。明治生まれの大正時代に活躍した作者だが、だれも見舞いに来ないのが
不満らしい。一人くらい、声を掛けてもらいたいと拗ねている。いい大人が、子供の様なところがお
かしい。
しかし、現代はちがう、メキシコ生まれの豚インフルエンザが世界的に大流行するかもしれない。パ
ンデミック(世界的大流行)に備えて設定された6段階の「警戒水準」(フェーズ)に注意しなければ
ならない。現在の「3」(人から人への感染が全くないか限定的な段階)から「4」(人から人への感
染が増加する証拠のある段階)に引き上げてもおかしくない状況にある。愛知県半田生まれ。(1881
-1942)。

┏━━豚インフルエンザ━━━━━━━
  ◎警戒は怠りなく◎
メキシコで豚インフルエンザが広がっている。患者は千人以上となり、死者はこれまでに100人
を超えた。国境を接した米国でも、カリフォルニア州やテキサス州で感染者が確認され、メキシコの
ウイルスと同じ型であることがわかった。人には免疫がない動物のウイルスが変異したものであるこ
と、老人や幼児ではなく若者が多く感染するという、ふつうのインフルエンザとは違う特徴があるこ
と、またメキシコ国内の数カ所や米国に流行がすでに広がっていることなどだ。豚型のウイルスは通
常、人には感染しにくく、万が一、感染したとしても軽症で終わるためだ。ところが、メキシコで今
月初めから異変が起きた。

26日;朝日社説(1)豚インフルエンザ―冷静に、警戒を怠りなく
http://www.asahi.com/paper/editorial20090426.html
『厚生労働省は、水際での検疫を強め、情報収集に努めるとともに、国民には冷静な対応を呼びかけ
ている。様子を見守りつつ、このインフルエンザが世界に広がった時のことも想定して備えを点検し
ておきたい。鳥インフルエンザも、ふつうは鳥にしか感染しない。だが97年に香港で初めて、H5
N1と呼ばれる毒性の強いタイプが鶏から人に感染して死者が出た。アジアやアフリカなどの鶏に広
がり、そこから感染して、250人余りが亡くなっている。 このウイルスが、もし人から人にうつ
るタイプに変わると、人には免疫がないために、20世紀初めのスペイン風邪のように大流行するお
それがある。こうした新型ウイルスの出現を警戒して、WHOは各国に対策を立てるよう呼びかけ、
日本政府も行動計画をつくってきた。
 豚のウイルスはこれまで、米国などでまれに人に感染した例が報告されているが、大流行の可能性
はあまり予想されていなかった。今回、人から人に感染する性質が見られることや短期間で多くの死
者が出ていることからすれば、すでに鳥のウイルスよりはるかに大きな脅威になっているのかもしれ
ない。もしこのウイルスが広がったらどうか。医療などの行動計画や個人の備え方はウイルスが違っ
ても同じだが、政府が事前接種を計画しているワクチンは豚のウイルスには効かない。鳥のウイルス
を想定した新型インフルエンザ対策の再点検が必要だ。

27日;読売社説(1)豚インフル まず感染状況の把握が肝要だ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090426-OYT1T00897.htm
『ここ数年、世界各国が警戒してきた新型インフルエンザの「パンデミック」(世界的大流行)につ
ながるのではないか、という懸念が広がっている。世界保健機関(WHO)は「公衆衛生上の緊急事
態」とのコメントを発表し、情報収集と監視体制の強化に乗り出している。ゴールデンウイークを迎
え、海外旅行者も増える。とりあえず、国内に感染が広がらないよう、空港などの水際対策を強化す
ることが大切だ。
 メキシコの感染源や感染経路はいまだにはっきりしない。分析が進んでいないためだ。すでに豚型
のウイルスが人から人へ感染する型に変異しているという報告もある。だとすれば深刻だが、同じく
感染が広がる米国では、軽症で済む症例が多い。国際的に協力して、まず、正確な状況の把握を急ぐ
ことだ。WHOも、週末に開かれた緊急委員会で、6段階で評価している新型インフルエンザ流行の
危険度の引き上げを見送った。現在は危険度が低い方から3番目だ。人から人への感染が増える4番
目の「フェーズ4」では各国が対策を大幅に強化するため、国際的な人の往来、物流にも影響する。
過剰反応は戒めたい。
 豚肉やその加工品も、加熱して食する場合は全く問題がない。ただ、政府は万が一も視野に入れね
ばならない。今回の事態に即して、改めて新型インフルエンザ対策の点検をしておくべきだ。抗ウイ
ルス剤を備蓄しているが今回も有効か。量は十分か。米国などから、今回のウイルスを入手できるの
か。その場合、ワクチンはいつまでに作れるのか。日本のワクチン供給体制は弱いとされるが、改善
は進んでいるのか。油断は禁物である。

27日;毎日社説(1)豚インフルエンザ 冷静に十分な警戒を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090427k0000m070099000c.html
『冷静な対応が必要なことは言うまでもない。日本も国内外の動向に十分注意し、警戒していくこと
が大事だ。政府は、一般市民にも正しい情報を迅速に伝えていかなくてはならない。市民の側にも感
染拡大を防ぐ行動や、流行への備えが求められる。新型インフルエンザがパンデミックにつながる条
件は、ほとんどの人に免疫がない▽人から人に容易に感染する▽毒性が強く症状が重い、といったこ
とだ。ここ数年、鳥インフルエンザからの出現が注目されてきたが、豚インフルエンザから出現する
可能性も予測されていた。
 今回、人から検出された豚インフルエンザのウイルスは「H1N1型」だ。人のAソ連型インフル
エンザも「H1N1型」で、遠い祖先は共通だろう。ただ、長年、別々に変異してきたため、性質は
異なり、人の免疫は期待できそうにない。メキシコで1000人以上に感染したといわれ、すでに米国に
飛び火していることから、人から人に感染しているのは確かだろう。よくわからないのは症状の重さ
にかかわる毒性の強さだ。メキシコではかなりの数の人が死亡したとの情報がある。すべて豚インフ
ルエンザによるものなら、人への毒性はかなり強そうだ。一方、米国では死者は出ていない。調査や
分析を進めて毒性を明らかにし、対策に役立てていくことが大事だ。
 日本の政府は新型インフルエンザに備えて行動計画を作成し、抗ウイルス剤などを備蓄してきた。
今回の状況に照らし、不足や弱点があれば補わなくてはならない。来冬の季節性インフルエンザのた
めのワクチン作りより、豚インフルエンザのワクチン作りを優先するかどうかも、見極めが重要だ。
情報を随時チェックし、感染のリスクを避けるようにしたい。情報が行き渡るよう、政府も多様な手
段を用意すべきだ。今回の事態で、鳥インフルエンザのリスクが減ったわけではなく、その警戒も怠
らないようにしたい。

27日;産経社説(2)豚インフル 正しい情報で沈着対応を
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090427/sty0904270301000-n1.htm
『高齢者や幼児でなく、どうして若い世代に感染者が多く、短期間にかなりの死者が出たのか。ほか
の感染症との重複感染があるのか。こうした疑問をひとつひとつ解明していくことが大切である。 
豚インフルエンザといっても、個人レベルの対策は冬場のインフルエンザ予防と変わらない。もし国
内で流行し始めたら、人込みは避け、帰宅したら手洗いとうがいを忘れないことだ。日ごろの健康維
持も、糖尿病などの持病のある人はとくに気を付けたい。罹患してもインフルエンザ治療薬のタミフ
ルやリレンザが有効とされ、過度に心配する必要はない。厚生労働省は「正しい情報に基づいた冷静
な対応」を呼びかけているが、まさにその通りだ。
 今回の事態については、各国が国際機関や関係国と緊密な連絡を取り合い、正確な情報を共有して
適切な対策を早めに打ち、WHOが懸念するパンデミック(世界的大流行)は未然に防がなければな
らない。日本も先週末、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置するとともに関係省庁によ
る会議を開いて対策を協議した。厚労省は水際でウイルスの侵入を防ぐために空港での検疫を強化し
、メキシコなどからの帰国者を対象に電話相談も開始した。今回の豚インフルエンザウイルスが新型
インフルエンザにつながるものかどうかについてはWHOが検証を進めているが、日本は新型につい
ても危機管理体制をこれまで積み上げてきた。その成果を十分生かし、感染防止対策に万全を期して
ほしい。

27日;日経社説(1) 豚インフル対策は国際的連携で迅速に
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090426AS1K2600526042009.html
『豚インフルエンザは現段階では発生が恐れられている新型インフルエンザであるとは言えない。た
だメキシコから帰国した米国人に感染者が出ており、人から人への感染がすでに起きている疑いが濃
い。新型インフルエンザへの警戒水準(フェーズ)は6段階ある。現在の「3」(人から人への感染が
全くないか限定的な段階)から「4」(人から人への感染が増加する証拠のある段階)に引き上げて
もおかしくない状況だ。メキシコでは既に4月半ばから通常とは症状が異なるインフルエンザ患者が
発生していたという。ニュージーランドでもメキシコからの帰国者で豚インフルエンザとみられる感
染が見つかり、すでにウイルスが北米以外に広がった可能性がある。
 WHOは全加盟国に対し、通常とは異なるインフルエンザ患者の発生がみられないか監視を強める
よう求めた。各国が協力すれば広がりを最小限度に封じ込められるはずだ。日本政府は首相官邸内に
連絡室を設けて情報収集を強化、27日には関係閣僚会議を開く予定だ。既に空港などで帰国者への検
査を拡充、輸入豚肉などへの検疫を強めるなどの対策に着手した。メキシコには日本からの進出企業
も多く、約6000人の邦人がいる。在留邦人への正確な情報提供も欠かせない。事態が長引けば経済活
動への影響も心配になる。対策は迅速に、そして万全を期してほしい。今回のウイルスに対して予防
ワクチンはない。しかし新型インフルエンザ対策のため備蓄している抗インフルエンザ薬が有効だと
される。専門家によれば、10分加熱すれば豚肉や加工品を食べて感染することはないという。警戒は
しながらも、冷静に対応していく必要がある。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━━
  GW第3日目(4月27日)。私の場合、4月25日から5月10日まで16日間である。あらかじめ決まった
スケジュール以外は入れないことにした。やむにやまれぬ行事は仕方なしに入れた。豪華に遊ぼうと
いうけしからぬ計画だ。
 小学校就学前は、毎日が真っ白な日々で色はついてなかった。他人様に憚ることなく自由に遊んだ
。なんでも玩具になり、どこでも遊び場になった。そうした自由奔放な休日を過ごしたい。定年後は
自由に過ごせると思っていたが、意外と拘束される。そうした一切の「かかわり」から抜け出たい。
 朝起きて、「今日は何をしようかな。」と遊ぶことを捜す。出来るだけ、パソコンやテレビから解
放されたい。無聊地獄の毎日になるだろうか。

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2009/04/26

シニアネット 『おいおい』 第833号

━━senior citizen net━━━━━━━2009/04/26━

    シニアネット 『おいおい』         第833号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━━

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  夜具の下畳つめたき四月尽   橋本多佳子

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「夜具の下」の「畳」は「つめたき」であるのは何故だろう。4月も終わりになれば、晩春から初夏である。意外なほど冷え冷えとしている。この畳は、青畳で藺草のにおいがする。クールな感触がある畳に夏に向かうこころの準備が見える。「四月尽」という区切り。現代と違う、季節感覚がる。
GWで、4月と5月が1束のような現代とは違う。春から夏へ変わる区切りがあった。夏を迎えるは心の躍動が感じられる。「四月尽」の季語がうまく活かされている。東京都文京区生まれ。(1899-1963)。

┏━━社会保障カード━━━━━━━━━━━━
 ◎情報の一本化を急げ◎ 
厚生労働省の有識者会議「社会保障カードの在り方に関する検討会」がまとめた報告書に基づき、今年度中に複数の自治体で実証試験が行われる。社会保障カードは、自分が各種の社会保険料をいくら納付し、医療などの公的サービスをどれだけ受けてきたか、年金は将来いくら受け取れる見込みか、といった情報が、いつでも一目で分かるシステムだ。

25日;読売社説(1)社会保障カード 住基ネット生かす実証試験を
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090424-OYT1T01261.htm
『年金や医療、介護などの情報を一体的に、常時確認できるカードができれば利便性は大きい。報告書の青写真では、偽造困難なICカードを採用し、これを使ってパソコン画面でデータを確認できるようにする。ただし、カード自体には所有者の識別記号など最小限の記録しか入れない。年金、医療、介護など各制度のデータも一元化はせず、これまで通り別々に管理する。カード内の識別記号を“鍵”として各データをつなぐ。行政機関や健康保険組合がデータを使用すれば記録が残る。実証試験では、こうした個人情報保護の仕組みを検証することが肝要だ。その上で国民にとっての利点を明確に示す必要がある。
 年金、医療、介護など各制度について、自分の負担と受益の見通しが一覧できれば、社会保障制度への理解は深まる。医療と介護にかかった費用を合算して負担が重すぎる分を払い戻すといった、制度をまたぐ措置も簡単にでき、申請主義の弊害はかなり解消する。事務の簡素化で相当な経費が削減できよう。記録に誤りがあれば迅速に正すこともできる。杜撰な年金記録のような問題を繰り返さないためにも、社会保障カードは必要だ。政府は、2011年度をめどに社会保障カードを導入すると公約している。そのためには、すでにある住民基本台帳カードを活用するのが現実的な選択であろう。ICカードであり、市町村が発行システムを完成させている。住基カードを国民全員にきちんと普及させれば、そのまま社会保障カードになる。これとは別のシステムをもう一つ作るのは、無駄というしかない。実証試験は、住基ネットの活用をにらんで行うべきである。

┏━━金融G7━━━━━━━━━━━
 ◎楽観は出来ない◎
 主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)がワシントンで開かれた。共同声明は、「年内に世界経済の回復が始まるだろう」との見方を示した。だが、声明は同時に、「景気悪化のリスクも続く」としており、過度な楽観論を戒めた。世界各国は協調の手を緩めず、年内の成長回復に力を尽くす必要がある。それにしても成果の見えない会議だった。 今月2日にG7を含む20カ国・地域の首脳による金融サミット(G20)が開かれたばかりだ。G20で財政・金融政策、国際通貨基金(IMF)改革、金融監督規制など、国際協調で取りうるメニューがほとんど示されていたからだ。 だとしても、金融サミットでも検討されなかった重要な論点を、もっと率直に議論できたはずだ。危機脱却のカギとなる、米国や欧州の不良債権問題とその対応についてである。

26日;朝日社説(1)金融G7―米欧は不良債権の処理を
http://www.asahi.com/paper/editorial20090426.html?ref=any#Edit2
『 G7の声明には、世界経済が「年内に回復を開始する」との楽観的な見方が盛り込まれた。経営危機が心配されている米国の大手金融機関で1~3月期決算の黒字化が続いたことなどを念頭においてか、「いくつかの安定化の兆候がある」とも指摘した。 だが実際には、経済激変の震源である米国の金融危機は、今なお深刻な状態にあるのではないか。IMFは先ごろ、この危機での世界の金融機関の損失額は400兆円と推計した。米欧の銀行にはなお90兆~170兆円の資本増強が必要と試算している。 米政府は昨秋、金融機関に70兆円規模の公的資金枠を設けた。だが、すでに中小も含め500を超える機関への資本注入を決めており、使用可能な枠は10兆円余りしか残っていない。いま実施している大手銀行への特別検査の結果によっては、ケタ違いの公的資金が必要になるが、その資金を増やそうとすれば、議会や国民の激しい反発を招く。だから米当局は厳しい結果を明らかにせず、問題を先送りするのではないか。もしそんなことをしたら、金融市場の信用は回復しないだろう。いくら財政出動で景気を刺激しても、金融市場を立て直さないことには、経済の回復に向けた条件は整わない。
 90年代以降の日本は、約10年間で130兆円もの景気対策を打ちながら、不良債権の抜本処理を先延ばししたばかりに、「失われた10年」に陥った。 欧州でも、中東欧への巨額の貸し付けが不良債権となり、多くの銀行が傷んでいる。米欧の不良債権の抜本処理抜きに世界経済の回復はない。世界経済を議論する場として、今後はG20の重みが増すだろう。とはいえ、国際金融を長年仕切ってきたG7には経験と信頼関係があり、G20の意見をまとめていく役割はなお重要だ。

26日;読売社説(1)G7声明 成長回復への道のりは険しい
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090425-OYT1T00895.htm
『世界の景気悪化に、本当に歯止めがかかってきたのだろうか。今月初めに開かれた20か国・地域(G20)の金融サミットは、2010年末までに世界経済を2%成長に回復させる目標を掲げ、総額5兆ドル(約500兆円)の景気対策を実施すると宣言した。その合意に沿い、G7声明も、財政出動や金融安定化策など、あらゆる政策を動員する方針を再確認した。懸念されるのは、世界経済の先行き不透明感が根強いことだ。国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済見通しを大幅に下方修正し、マイナス1・3%成長に陥ると予想した。世界の金融機関が抱える損失も、累計で4兆ドルに膨らむと警告している。特に、危機の震源地である米国経済がもたつき、世界経済の回復の足を引っ張っている。米主要銀行の1~3月期決算は好転したが、各行の不良資産は拡大している模様だ。銀行の不良資産を官民ファンドで買い取るバッドバンクの発足も遅れている。
 G7声明は、資本不足行への公的支援や、不良資産処理の加速を促した。米国政府は、金融危機と景気悪化の連鎖を断ち切るため、迅速に行動する必要がある。G20で合意した金融機関や金融市場に対する規制強化についてもG7は必要性を確認したが、具体的内容は先送りされた。実効性のある強化策が急務だ。先進国に新興国を加えたG20の存在感が増している。影が薄くなってきたG7が、主導権をどう握るのか。危機克服と景気回復へ、先進国が成果を示せないと、一段の形骸化が懸念されよう。

26日;産経社説(1)G7声明 回復の予兆に手緩めるな
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090426/fnc0904260343000-n1.htm
『今年の世界経済は国際通貨基金(IMF)がマイナス成長を予測するなど依然として予断を許さない厳しい状況にある。G7も「経済は引き続き弱い見通しで、さらに悪化するリスクが続いている」とも指摘した。不況期には一時的な景気回復局面があることは知られている。日本もバブル崩壊後の1990年代に何度か経験してきた。白川方明日銀総裁がG7に先立つ講演で、「偽りの夜明け」を本当の回復と見誤らないよう注意すべきだと強調したのは、こうした日本の経験を踏まえてのことだ。本当の夜明けを実現させるためには何をすべきか。G7が声明で大規模な財政出動の継続と金融システムの安定に向けて、「あらゆる必要な行動を取る」と再確認したのは当然である。G7各国は経済対策として政策金利を極めて低い水準に引き下げ、金融市場への潤沢な資金供給を続けている。G7を含む世界の主要20カ国・地域首脳は今月初めにロンドンで開いた金融サミットで、総額5兆ドル以上の財政出動によって2010年末までに世界経済の成長率を2%超に回復させると約束したばかりだ。
 残る課題は欧米の金融機関の不良資産の処理と資本増強である。米金融当局は大手19金融機関の資産査定を実施し、結果を各行に通知した。今後、各行と協議し、官民共同の基金による不良資産の買い取りと公的資本注入の是非を判断する。これらは金融システムの安定に欠かせない。早急にセットで対策を実施してもらいたい。日本も景気浮揚策の成果を挙げねばならない。日本経済は今年、先進国の中で最悪のマイナス成長が予測されている。今年度補正予算案に盛り込まれる総額15兆円規模の財政出動の実効性も課題だ。明るいメッセージを本物にするため、G7は経済対策の手を緩めてはならない。

26日;毎日社説(1)G7からG20へ 日本は新潮流を生かせ
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090426ddm004070009000c.html
『日本を含む先進国の成長率が大幅なマイナスに沈む中、世界経済のけん引役として期待されるのが新興国である。一方、これまで後発組として先進国に要求するだけだった彼らを、責任あるパートナーとして枠組みに取り込んでいかなければ解決できない課題が増えている。この現実にいち早く対応したのが欧州勢だった。G20のサミット開催を率先して唱え、議題設定でも主導した。G7参加の独、英、仏、伊に加え欧州連合(EU)欧州委員会やEU議長国の参加枠を確保し、EUの会合で共通主張を固めてからG20会議に臨む周到さである。新興国も独自に結束を強めている。さらに中国は米中による主導体制「G2」をうかがっている。そんな中、「G20はあくまで非公式、一時的な対話の場」との認識から抜けられないのが日本政府のようだ。「20カ国は多すぎ」「新興国は専門的な金融の話が理解できない」との声が政府内から聞こえてくる。
 G7の方が効率はいいだろう。すぐに消え去るわけでもない。だが新興国を含む枠組みに軸足が移るすう勢は止められそうにない。好むと好まざるとに関係なく、戦略的な関与が必要である。新しい枠組みでは今まで以上に構想力と交渉力が問われる。金額だけで表す貢献では不十分だ。複雑にからみあう各国の利害の中で、問題解決に向けた創造的な提案を行い周囲を説得する国でないと存在感は薄れる。日本の場合、G20以外の国も含むアジア全体の意見を、中国や韓国と共同で集約し発信していくことが重要になってくる。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━
 次女の嫁ぎ先の親元が、新潟市にある。毎年この時期になると、市川屋の「笹だんご」という新潟の郷土菓子を頂く。小豆アンコを蓬の団子で包んでいる。その団子を4枚の笹で包んだ、餅菓子である。開くとき、新鮮な笹と蓬の匂いがする。毎年、GWの楽しみにしている。長期保存が効くので、6月末まで楽しめる。広辞苑にも掲載されている。
 端午の節句(5月5日)の魔除けのために食べたのが、習慣化したらしい。団子をすげで縛り「粽結」をしてある。「粽とく」とき送り主の気持ちが伝わってくる。<笹粽ほどきほどきて相別れ>(川端茅舎)。

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2009/04/24

シニアネット 『おいおい』   第832号

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シニアネット 『おいおい』 第832号

━━senior citizen net━━━━━━2009/04/24━

    シニアネット 『おいおい』   第832号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━

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 怒るとき片足上げる壬生狂言     桂 信子

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4月21日から29日まで、京都市中京区の壬生寺の大念仏法要が営まれる。円覚上人が疫病退治のために、境内で狂言舞台を演じた。全曲目は面を付け、仕種だけで演じる。狂言は田楽ににて、手真似と足真似で演ずる。「怒るとき片足上げる」が、壬生狂言の所作が表現されている。
毎日必ず上演慣れる「炮烙割(ほうろくわり)」は節分に納めれれたもので、これを割ることにより厄をおとすという。最終日の最後に演ずる「棒振」や「湯立」のほかいずれも無言劇で、伝承される演目は30番を数える。国の重要無形民俗文化財に指定されており10月にも上演される。「壬生狂言」で、参拝客でにぎあう参道の様子が出ている。大念仏堂で鰐口や締め太鼓、笛のゆったりとした囃子がきこえる。大阪市生まれ。(1914-2004)。

┏━━中国海軍━━━━━━━━━━━━━
◎依然、透明性が欠ける◎
 中国海軍は創設60周年を迎えた23日、山東省青島に、米国、ロシア、インドなど29か国の代表団を招き、初の観艦式を実施した。うち14か国は、軍艦艇も派遣した。日本は海上自衛隊幹部が参加したが、艦艇派遣はなかった。共産党政権樹立と同じ年に創設された中国海軍だが、1980年代以降の増強ぶりは著しい。活動する海域は、台湾海峡や、東南アジア諸国と領有権を争う南シナ海を越えて、太平洋やインド洋にまで拡大した。
 
24日;読売社説(1)中国海軍60年 増強ぶり誇示した初の観艦式
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090423-OYT1T01178.htm?from=any
『中国は、長期的な戦略に基づいて海軍力を増強している、と見なければなるまい。急成長する経済活動を支える資源・エネルギーを確保するため、中東やアフリカなどからの海上交通路(シーレーン)の防衛を目指しているのだろう。初の観艦式の実施には、軍の不透明性に対する国際的批判をかわすと同時に、成長した中国海軍の存在を、世界に向けて誇示する狙いも見て取れる。10月1日の国慶節に予定されている軍事パレードと合わせ、胡錦濤指導部は、党・軍内の求心力を高めたいのだろう。
 中国は観艦式に各種艦艇を繰り出し、2種類の原子力潜水艦も初公開した。新たなタイプの潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を開発中とされる。注目の空母建造については、先に訪中した浜田防衛相との会談において、梁光烈国防相が、中国軍幹部として初めて空母建造への意欲を示した。上海・長興島の造船工場社長は、空母建造開始の準備を整えたと地元テレビで公言した。米国防総省は、中国は2020年までに複数の空母を保有すると予測する。空母建造に向け、秒読み段階に入った、と見てよいだろう。
 中国は戦争発生時だけでなく、平時における様々な軍事行動の能力を向上させる戦略ドクトリンを強調している。中央軍事委員会主席を兼ねる胡錦濤総書記は外国代表団を前に、「中国は平和的発展の道を歩み、防衛的な国防政策を堅持し、永遠に覇を唱えない」と語った。だが、現実はどうか。国防費は21年連続で2ケタの伸びを続けている。中国軍の増強に対して、周辺諸国の懸念は高まるばかりだ。「永遠に覇を唱えない」という説明だけでは、決して納得できるものではない。

24日;日経社説(2)中国は海軍の透明度高めよ
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090423AS1K2300223042009.html
『透明性を欠いたままの海軍増強には懸念を示さざるを得ない。軍トップの中央軍事委員会主席を兼ねる胡錦濤国家主席が観閲した。中国メディアが大々的な報道を繰り広げるなど、海軍単独の観閲式としては空前の規模と内容になった。近年増強を急いできた海軍の充実ぶりを誇示し、共産党政権の求心力を高める狙いがうかがえる。初めて外国の海軍代表らを招いたのは中国脅威論をかわす思惑もあろう。米ロ、韓国など14カ国の海軍の艦艇も青島入りしたが、海上自衛隊の艦艇は招かれなかった。中国紙は「日本の国旗を掲げた艦艇を見ると少なくない中国人が不愉快な記憶を思い起こす」と指摘しており、国民感情に配慮したようだ。日中防衛交流の難しさが改めて浮き彫りになった形で、日中双方は粘り強く信頼関係を築いていく必要がある。
 一部に観測が出ていた初の空母建造計画の正式発表は見送られた。ただ、3月に浜田靖一防衛相と会談した梁光烈国防相ら複数の軍高官は空母建造の意欲を公言している。理解に苦しむのは、軍高官たちが空母建造の理由について「大国だから」といった説明に終始し、空母建造の戦略的な意図を明らかにしないことだ。一方で中国政府は研究・開発などのため予算上どのような措置を講じているのか公表していない。
 グローバル化した経済活動を支えるシーレーン確保の必要性や財政力の高まりなどを考えると、今後も中国軍の増強は続く公算が大きい。すでにアジアで最大の国防費を支出しているだけに、説明不足のままでは周辺国などの不安をますます募らせる。共産党政権は自ら軍事面での透明性向上を急ぐべきだ。日本周辺の海域では中国の艦艇の活動が活発化している。中国海軍の高官は一昨年、米太平洋軍司令官に太平洋をハワイで東西に分割して管理する案を口にしたともされる。日本政府と自衛隊は中国の軍備増強への警戒を怠ってはならない。

┏━━海賊対処法案━━━━━━━━━━
◎審議を急げ◎
海賊対処法案が衆院本会議で与党などの賛成多数で可決された。審議入り以来、10日間で衆院を通過した。民主党は反対したが、海賊対策に積極的に取り組むことの重要性は認め、早期採決を容認した。参院でも法案審議を引き延ばさず、迅速な審議に協力してほしい。

24日;読売社説(1)海賊対処法案 参院でも迅速に審議を進めよ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090423-OYT1T01179.htm
『ソマリア沖での海賊被害は最近、さらに増えている。海上自衛隊の活動の実効性を高めるため、法案の早期成立の必要性は大きくなっている。被害の防止を図るには、日本は関係国との連携を強化し、対応することが重要だ。現行法では海自の警護対象が日本関係船舶に限られる。外国船の警護も可能にする法案の成立が急務である。民主党は与党との修正協議で、海賊対処本部の新設や国会の事前承認の義務づけを主張した。与党は、これらの修正は拒否する一方で、海賊対処を所管する国土交通相が海自派遣を要請する手続きの追加を提案した。国会承認に代わるものとして、衆参両院の議決により海賊対処行動を終了するという修正案も示した。
 自衛隊を海外に派遣する法案は本来、多数の政党の賛成で成立させることが望ましい。だが、民主党が何の譲歩もしない以上、修正協議の決裂はやむを得ない。国会の事前承認がなければ、自衛隊に対する文民統制が担保されない、と民主党は主張する。果たしてそうだろうか。国会の関与の仕方は、自衛隊の活動内容に応じて、事前承認、事後承認、報告など、様々あってしかるべきだ。現行法では、防衛出動や周辺事態への出動は事前承認、治安出動は事後承認、国連平和維持活動(PKO)は国会報告である。
 海賊対処行動は実質的に海上警察活動であり、法案の定めるよう国会報告で十分だ。すべて事前承認でなければ文民統制ができないかのような議論はおかしい。海賊対処法案は、ソマリア沖に限った特別措置法案ではなく、世界中の海賊に対応する恒久法案だ。今回、民主党の賛成が得られるなら、国会承認に修正してもいい、といった安易な姿勢は将来に禍根を残しかねない

24日;産経社説(1)海賊新法 早期成立に民主は応じよ
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240259003-n1.htm
『民主党も今後、意図的な審議引き延ばしは行わない構えだ。重要な海上交通路の安全確保という国家として当然の責務を考えれば、参院審議を粛々と進め、早期成立につなげるしかあるまい。衆院を通過した法案は、海賊行為を抑止するため、停船に応じない海賊船に射撃できるよう認めるほか、保護する対象に外国船舶も含める内容が盛られている。現在の自衛隊法の海上警備行動に基づく活動では、武器使用が緊急避難や正当防衛に限定されており、海賊抑止の実効性を確保するためには新法が不可欠だ。
 麻生太郎首相が23日の衆院海賊対処特別委員会で「被害が起きる前に対応するのは政府の仕事であり、緊急かつ重要な課題だ」と主張したのはその通りだ。修正協議で民主党は、自衛隊派遣前の国会承認を義務づけることを強く訴えた。ねじれ国会が数多くの国政の混乱を招いてきたことを考えれば、必要な海域に艦船を機動的に派遣する上で、両院の事前承認を必要とする規定は適切ではない。与党が「海賊対処は軍事活動ではなく警察活動だ」として、原案通り国会報告にとどめたのは妥当だろう。
 民主党内にも海賊対処で自衛隊を派遣することへの慎重論があることや、社民党や国民新党との野党共闘への配慮があったという。国益より政局判断や党内事情を優先させるというのだろうか。一方で民主党は武器使用基準の緩和には異論を唱えなかった。与野党協議を重ねた意義はあった。政府案成立には衆院再議決が必要となる情勢だ。早期成立に応じ、外交・安保政策での危うさをぬぐう一歩とすべきだ。

24日;毎日社説(2)海賊対処法案 国会承認で与党譲歩を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090424ddm005070135000c.html
『法案作成時に焦点だった武器使用基準の緩和は民主党も容認した。現行法が認める正当防衛・緊急避難に加え、海賊船が警告・威嚇射撃を無視して民間船に「著しく接近」する場合などに海賊船を停止させるための危害射撃(船体射撃など)を認めるのは限定的な緩和である。民主党も反対できないと判断したようだ。法案を所管する金子一義国土交通相は国会で、緩和は海賊対処に限ると明言した。政府はこれを忘れてはならない。
 民主党の主な修正要求は、(1)「海賊対処本部」(本部長・首相)を新設し、派遣される自衛官が本部員を兼務する(2)自衛隊派遣にあたって国会の事前承認と国会への事後報告を義務付ける--の2点だった。前者は、国連平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣で設置した国際平和協力本部がモデルだ。社民党への配慮で自衛隊色を薄める狙いもあったのだろう。しかし、17年間にわたるPKOなどで自衛隊の海外活動は内外で認知されるようになった。海賊対処本部員を兼務しても実態は自衛隊派遣に変わりない。海賊対策が一義的には海上保安庁の任務であることを明確にすれば、屋上屋を架す新組織は必要ないだろう。
 一方、法案で国会報告にとどまっている「国会の関与」を強めるかどうかは、修正協議の最大のテーマだった。警察行動とはいえ、自衛隊の海外派遣に国会の意思を反映させようという主張は正論である。PKOへの派遣も事前承認だ。この点では与党が譲歩し、事前承認か事後承認で民主党と合意すべきである。また、ソマリア沖海賊対処の抜本策では、長引く内戦で無政府状態が続くソマリアの政情改善に向けた国際協力と、周辺国の海賊取り締まり能力の向上がカギを握る。政府の外交面の積極的な取り組みを求める。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━
 「100年に一度の不況」ではない、人災を自然災害の如とく言う無責任発言だ。敗戦を知らない世代が2/3になった。日本の主要都市が焼け野原になり、食べるものがない、住む場所がない、働ける職場もない、お金の旧円は封鎖されている。もっと大変なのは、生命を国のために奉げた若者である。優秀な青年を戦場で、無駄に殺した。リーダーが国のかじ取りを誤った。
生き地獄のような敗戦後こそ千年に1度の大惨事であった。今の環境と問題なしに違う。戦争こそ大被害と大惨事をもたらした。三百十万人の日本人が死亡した。よくここまで、復興した。そして、世界で第2位の経済大国になった。60年前の日本の状態に比べれば、現在の状況は問題なしに「軽症」である。全国民が「飢餓」になることが、如何に大変であったか。子供たちを育てる大人がいかに苦しんだか。敗戦こそ「100年」いや「1000年」に1度の人惨だった。
思考の停止した状態では駄目だ。腹が減っても「哲学書」を求めた「逞しい日本人」は、教育の大切さを認識して生き抜いた。若い世代の若い力が日本を救った。廃墟からの復活。明治維新以上の大事業だった。観念論でなく、実践論に根差し、直近の体験を生かしたいものだ。

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2009/04/12

シニアネット 『おいおい』 第830号

━━senior citizen net━━━━━2009/04/12━

    シニアネット 『おいおい』      第830号
 
━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━

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 中空にとまらんとする落花かな       中村汀女

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昭和10年(1935)作。昭和5年に横浜税関に転任した夫に伴い横浜市の税関官舎に移り住んだ。一人で三渓園を散策したときの句。「枝を離れた桜の花びらが、地におちるまでのしばしの間、空中にとどまっているように見える。花びらがいくつもいくつも舞っていて、上空に浮くものもあれば眼前にとどまるものもあり、また地面すれすれまで降りているものもあるのだろう。それらがすべて停止しているかおのように見える。」(『鑑賞女性俳句の世界』 第2巻より)
「中空(ちゅうくう)」と読む。この句の「中空」は、あくまでも明るさを表現している。いったん散り始めた桜はとどめようがない。空中に停止しているように見える。時間の流れを止めているように。熊本県生まれ。(1900-1988)。

┏━━北への意志表示を━━━━━━━━━
  ◎明確なメッセージを早く出せ◎
北朝鮮にミサイルの開発や再発射の自制を迫るには、国際社会が結束して、明確な意思表示を行うことが必要である。麻生首相が中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領と会談し、北朝鮮問題を協議した。3首脳は、ミサイル発射に対して、国連安全保障理事会が一致したメッセージを迅速に出せるよう、議長声明の調整作業を加速することを確認した。

12日;読売社説(1)日中韓首脳会談 「北」へ明確な意思表示が必要だ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090411-OYT1T01110.htm
『 テポドンの長射程化は日本に対する直接の脅威ではないものの、ミサイル技術全般の向上は、日本を射程に収めるノドンの脅威を増すことになる。今回のミサイル発射がアジアの平和と安定を揺るがすことに変わりはない。国際社会があいまいな態度を取れば、人工衛星打ち上げの名目なら非難されない、という悪しき前例を作る。安保理で調整中の議長声明案は今回の発射を非難し、北朝鮮への再発射の自制要求を盛り込んでいる。2006年の制裁決議を徹底するため、北朝鮮への追加禁輸品目も具体的に指定するという。こうした内容が最後まで維持されるなら、日本の意向が十分反映されていると評価できよう。政府は、迅速な採択に向けて外交努力を重ねる必要がある。
 ASEAN関連の首脳会議の主要議題は、アジア経済の再生だった。会議の中止は残念だが、麻生首相は既に、2兆円のアジア向け政府開発援助(ODA)の拠出を表明している。具体的な事業の実施を急ぐことが大切だ。アジアの経済危機脱出に日本が協力することは、米国発の世界同時不況の深刻化に歯止めをかけるという重要な意味を持つ。アジア経済が回復すれば、その恩恵は日本にも還元されよう。ODAは日本外交の有力なカードだ。ASEAN10か国はすべて北朝鮮と国交を持っており、対北朝鮮外交にも役立つはずだ。しかし、日本のODA予算は12年連続で減少し、米欧主要国に追い越された。ODAの効率化は当然としても、予算自体も早急に増加に転じさせねばなるまい。

12日;産経社説(1)北のミサイル 米中にも制裁履行求めよ
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090412/plc0904120341001-n1.htm
『米中露などが議長声明で歩み寄った理由は、北朝鮮が反発して6カ国協議再開が困難となるのを恐れたためという。しかし、北はもともと昨年末から再開を拒んでおり、この論理は筋違いだ。北をますます増長させるだけだろう。タイ・パタヤでの日中、日韓、日中韓首脳会談でも麻生太郎首相はこうした点を強く説得したが、中国との間で歩調を一致させるには至らなかったという。米政府の対応も遺憾である。ミサイルが発射された5日、オバマ大統領は「北に罰を与えなければならない」と明言した。にもかかわらず、わずか数日で決議採択をめざす日米の共闘が崩れた形となったのはきわめて問題だ。米国内にも「新政権の対北政策は支離滅裂」との声がある。米政府がしっかりしなければ、6カ国協議や日本の拉致問題にも影響が懸念される。日米同盟の根本にもかかわる。日韓と緊密に協議を重ねて、速やかに一貫した対北政策を練り上げてもらいたい。
 米中が調整した議長声明案では北の発射を非難し、全加盟国に決議1718の完全履行を求める。また禁輸品目の追加と資産凍結対象リストの作成を安保理制裁委員会に求めるという。日本が求めてきた最低限の要求として当然で、一切譲歩すべきでない。議長声明に法的拘束力はないが、全会一致で採択されれば、全加盟国に安保理の意思を示すことになる。日本を含めた安保理理事国が率先して責務を果たすべきことはいうまでもない。06年以降も含めて中国は対北貿易や投資を着実に拡大してきたとされる。安保理決議に照らして制裁の執行状況をきちんと検証し、制裁の義務を十分に果たすことが必要だ。 また米国もこれを機会に、05~07年に実効のあった金融制裁を科したり、ブッシュ前政権下で解除した北朝鮮に対するテロ支援国の再指定に踏み切るなどの厳しい措置を検討すべきときだ。

11日;朝日社説(1)北朝鮮―閉鎖国家の不安な行く末
http://www.asahi.com/paper/editorial20090411.html
『急ぐべきは、ミサイル実験に対する国際社会の行動だ。国連の安全保障理事会で、日米は決議の形で北朝鮮を非難するよう働きかけてきたが、中国やロシアの反対で難航している。 一致したメッセージを迅速に送る必要があるのに、安保理内に亀裂を生むようでは逆効果になりかねない。米中は議長声明の形で打開を探る方向だ。国際社会としての一致した、明確な態度表明を優先すべきではないか。
 日本政府はきのう、北朝鮮への独自制裁を1年延長した。送金規制の強化も検討する。同時に、河村官房長官は北朝鮮が懸案解決へ行動する場合「いつでも(制裁の)一部または全部を終了できる」と述べた。 この柔軟さは評価したい。大事なのは、硬軟織り交ぜたダイナミックな外交だからだ。 核をめぐる6者協議を再起動し、拉致問題など日朝間の懸案解決の作業も急ぐ。そういう交渉に早く北朝鮮を引き出さねばならない。

┏━━結核の防止━━━━━━━━━
 ◎70歳以上の高齢者の患者が半数◎
 結核といえば、不治の病であり、幾多の若い命を奪った。長く死因のトップで、国民病とも呼ばれた。 太平洋戦争後、栄養状態がよくなり、薬も登場して死者は激減、話題に上ることも少なくなった。 だが、結核は決して過去の病気ではない。治るといっても治療に時間はかかるし、約1割の人が亡くなる。ほかの人にうつすおそれもある。厄介な病気には違いない。日本で結核になる人の半分は70歳以上だ。若いころに感染し、生き残っていた菌が、免疫の低下によって活動し始めるらしい。社会の高齢化は患者数を押し上げるだろう。

12日;朝日社説(2)結核―過去の病気と侮れない
http://www.asahi.com/paper/editorial20090412.html?ref=any#Edit2
『 新たに結核になる人は、1年に約2万5千人にものぼる。人口10万人当たりにすると07年は19.8人だった。世界保健機関(WHO)の分類では、欧米の主要国が10人以下の低蔓延国なのに対し、中蔓延国となってしまう。先進国の中では一番多い。 今の予測では、日本が10人以下になるのには10年以上かかる。現状は、決して楽観できない。栄養状態が悪く、医療からも遠ざかりがちな貧困層の拡大も患者増につながりかねない。 一方、若い人には免疫がなく、閉鎖空間などで感染しやすい。全国各地の病院や学校で集団感染が相次いでいるのも気がかりだ。早めに対応すれば、防げたと見られる例は少なくない。結核といえばツベルクリン反応とBCGがおなじみだったが、今は、子どもの結核予防のために乳児期にBCGを接種することになっているだけだ。 免疫力を保ってかからないようにするとともに、早く見つけて確実に治療することが何より大切だ。
 中蔓延国に住む私たちは、せきが長引くようなら、結核を疑って受診することを心がけたい。医療側には確実に診断できる態勢が求められる。治療には、薬を半年間、毎日欠かさず飲む必要がある。薬の飲み方が中途半端だと、薬が効かない耐性菌ができてしまうためだ。すでに、複数の薬が効かない多剤耐性菌が出現している。
 結核医療は採算性が悪く、病棟の閉鎖も続く。患者の多い都市部では病床が不足がちだ。他の病気が重なったむずかしい症例も増えている。新しい発想で医療態勢を整える必要がありそうだ。世界に目を転じれば、結核はアジアやアフリカで猛威をふるい、06年には165万人が亡くなった。世界の結核対策に貢献することも日本の責任だ。 結核との闘いはまだまだ続く。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━
 昨日、散歩中に、俳句手帳を落とした。カメラを持って桜を撮影していたので、注意が散漫になり落としたようだ。すぐに、引き返したが見つからない。諦めて帰宅した。親切な人に拾われて、電話を頂いた。俳句をやったことがあるとのこと。散歩の途中でお孫さんが拾ってくれたらしい。
 手帳に、キャラクターのボールペンが付いていた。いかにも、子供が好きそうな代物である。住区は違うが、近所なので早速引き取りに行った。辺りは暗いが、夕桜が美しい。和菓子を付けて、丁重なお礼を申し上げた。ボールペンは、拾い主のお孫さんに進呈した。おばさんは、自宅で英語会話の塾を開いておられるそうだ。いい人に拾われて、気持ちの良い桜日和だった。

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2009/04/10

シニアネット 『おいおい』 第829号

━━senior citizen net━━━━━━━2009/04/10━

    シニアネット 『おいおい』         第829号
 
━━━━━━━━━━━━━行動するための情報紙━

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  かへりみる勿れ夜桜夜の坂          西村和子

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平成20年作。「顧みる」とは、33年連れ添った夫を亡くして、人生に悲嘆して、桜を見るのも辛かつた過去。<しらじらととほき今年のさくらかな>と句に詠むことにより、心を鎮めていた。すべてのものが、辛く感じる過去から抜け出て、夜桜の美しさに心の底から侵たる。「かへりみる勿れ」と自分へ言い聞かせる。
 「夜桜」と「夜るの坂」は韻をふんでいる。この韻により心の弾みが表現された。神奈川県横浜市生まれ。(1948-  )。

┏━━鴻鴈北━━━━━━━━━━━━━
 「こうがんかえる」。10日。「清明」の次候。鴈が北へ渡って行く時季。鴻鴈は鴈の大形のものをいう。「白露」の初候の「鴻鴈来る」と対をなす。<帰る鴈田ごとの月の曇る夜に>(与謝蕪村)。

┏━━両陛下御成婚50年━━━━━━━━
◎象徴天皇と皇室のかたち◎
天皇、皇后両陛下が金婚の日を迎えられた。お二人がともに足跡をしるした50年は、この国が大きく変転した時代であり、皇室のあり方も絶えず注目されてきた。この慶事に自分や家族の半生を重ねて思い返す人も多いだろう。朝日新聞がまともな社説を大きく掲げた。正面から、真摯に取り組んだ。

9日;朝日社説(1)両陛下結婚50年―時代が導く皇室のかたち
http://www.asahi.com/paper/editorial20090409.html
『天皇、皇后両陛下は、結婚50年を迎える。今年はまた即位20年の節目でもある。同じ時代を生きてきた多くの国民が、自らの半生をこの年月に重ね合わせているに違いない。 婚約が固まる数カ月前のことだ。皇后さまの母である故正田富美子さんは、本紙の記者にこう漏らしていた。 「民主化が行き過ぎるということはないのでしょうか」。戦争に負け、民主国家に生まれ変わって10年余。花嫁の母が案じていたのは、民間から皇室へ入るという日常の劇的な変化だけではなかった。 「民主化の行き過ぎ」というオブラートにくるんだ表現で吐露したのは、皇室そのものの将来への不安だった。その直前にはイラクの王制が武力で倒されたこともあり、皇室の行く末への心配を口にしていたという。
 ■「大衆天皇制」の誕生 ■ 天皇は新憲法で日本国と国民統合の「象徴」と位置づけられた。しかし実際に、新たな皇室像をつくり、国民の心をつかんでいったのは、昭和天皇を支えたお二人だった。 「大衆天皇制」。政治学者の松下圭一氏は、このころ一気に盛り上がった皇室への関心をこう評した。天皇を神とした時代は遠い過去になった。「皇室は大衆によって敬愛されるスターの聖家族となった」(中央公論、59年4月号「大衆天皇制論」)。 もちろん、国民から支持されたのは、何よりお二人が人々の思いに寄り添ってきた結果である。「みなさんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓う」 。陛下は即位にあたって宣言した。 戦後50、60年の節目には、そろって長崎、広島、沖縄、激戦地のサイパンへと慰霊の旅を重ねた。被災地への励ましも欠かさなかった。 平和への思いと弱者へのいたわりを、両陛下はその時々に言葉や行動で刻み続けてきた。それこそが憲法の理念を体現してきたように映る。
 ■ご一家の苦悩深く■ 象徴天皇制は、右肩あがりの戦後社会とともに歩んできた。 そしていま、皇室は新たな苦悩に覆われている。 皇太子さまは04年、体調を崩した雅子さまについて「人格を否定するような動きがあった」と述べた。触れると切れそうな言葉が、雅子さまへの同情を越え、波紋を広げた。天皇陛下は「初めて聞く内容だ」と皇太子さまに国民への詳しい説明を求め、秋篠宮さまも「残念」と述べた。宮内庁長官が記者会見で、皇太子さまへの苦言を表明したこともあった。 皇室から聞こえ始めた不協和音。驚き、戸惑う人もいるだろう。一方で「大衆天皇制」の帰結だと受け止める人もいるかもしれない。だが、いつの時代にも皇室は様々な課題を背負っていたはずだ。そして時代と社会の変化に合わせて、皇室もそのありようを変えてきたのではないだろうか。 未来を見据えれば、皇位をどうつないでいくのかという難問もある。 母方だけに天皇家の血を引く女系天皇を、歴史上初めて認めるかどうか。41年ぶりに男子皇族が誕生したとはいえ、いくつもの世代にわたっての皇位の安定を望むのであれば、心もとないともいえる。女系天皇を認めることは民意と時代の流れに沿ったものであり、基本的に妥当な道だろう。ただ、皇室の姿を大きく変えることも疑いない。伝統と時代の変化にどう折り合いをつけるのか。本格的な議論を始めたい。
 ■新しい風の行方は ■ 皇后さまは60歳の誕生日を迎えるに当たって、「両陛下が皇室に新風を吹き込んだのでは」との記者団からの質問に文書でこう答えている。「きっと、どの時代にも新しい風があり、また、どの時代の新しい風も、それに先立つ時代なしには生まれ得なかったのではないかと感じています」。「世紀のご成婚」から半世紀がたった。皇室への国民の支持は幅広い。しかし、皇室が岐路を迎えつつあることも事実だろう。 これからの時代にどんな皇室のかたちがふさわしいのか。新しい風の行方を見定めるのは、主権者である私たちであることを改めて思う。

10日;読売社説(1)ご成婚50年 「国民とともに」を貫かれて
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090408-OYT1T01338.htm
『ご成婚は、その後の国の発展を予感させるような、列島を輝かす出来事だった。皇后さまは初めて民間から皇太子妃となられた。宮中の慣習だった乳人制をやめ、3人のお子さまをお手元で育てられた。お二人の歩みとともに、新しい時代の親しみやすい皇室像が国民の間に浸透していった。陛下は常々、最も悲しい出来事は先の大戦で多くの命が失われたことだと語られている。戦後50年の1995年には、長崎、広島、沖縄、東京都慰霊堂へと「慰霊の旅」をされた。阪神大震災などの災害が起こるたびに現地に入られ、被災者を慰め、励まされてきた。最近の不況で国民が困難な状況にあることにも、心を痛められている。一貫しているのは、「国民と苦楽をともにする」というお考えだ。
 心配なのは、お二人の健康である。天皇陛下は03年に前立腺がんの全摘手術をされた。昨年末には胃と十二指腸を患われた。皇后さまも慢性のせき、胸部や背中の鈍痛などに悩まれてきた。くれぐれも、お体をいたわっていただきたい。宮内庁は公務の負担を軽減する見直しを進めている。お二人の意向に沿って最善の対応をしてほしい。昨年末の陛下のご病状について宮内庁は「ご心労、ご心痛」があると説明した。その一つに皇位継承問題があるという。皇太子さま、秋篠宮さまの次の世代の男子皇族は、秋篠宮さまの長男の悠仁さまお一人だ。どのような皇室制度が望ましいかは、政府の今後の検討課題である。陛下は、ご結婚について「温かみのある日々の生活により、幸せを得たばかりでなく、自分を高めたように感じています」と話されたことがある。いつまでもむつまじく、お元気で。それが多くの国民の願いだろう。

10日;産経社説(1)ご結婚50年 皇室の弥栄を考える機に
http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/090410/imp0904100450003-n1.htm
『ご結婚が国民と皇室との距離を急速に縮めたことは間違いない事実だ。そればかりではない。この50年間、お二人は常に国民の生活や安全に心を砕いてこられた。即位後だけでも47都道府県すべてを訪問され、阪神大震災、新潟県中越地震など大災害のたびに、被災地を訪ね、人々を励まされた。その一方、宮中祭祀を中心に、皇室の伝統の継承にも熱心につとめ、国民のために祈る姿勢を貫いてこられた。こうしたことが、どれほど国民を勇気づけ、日本人としての誇りを持たせたか計り知れない。日本がまがりなりにも戦後の繁栄を保ち続けられたのも、両陛下の力によるところが大きい。両陛下のそうしたお心に応えるためにも、今度は国民の側が皇室の将来の繁栄について、真剣に考えなければならない。
 両陛下はご結婚後、皇太子さまをはじめ、3人のお子さまと4人のお孫さまに恵まれた。平成18年には、41年ぶりの男子皇族として秋篠宮家に悠仁さまが誕生されている。だが若い男性の皇族が少ない現状では、皇位継承の将来に不安を残したままである。政府は小泉政権時代、女性天皇や女系の天皇も認める皇室典範改正案をまとめた。その後、悠仁さまの誕生もあって国会には提出されなかったが、そうでなくとも、125代にわたり続いてきた男系による皇位継承の伝統を破るものとして批判は強かった。伝統を守りつつ、弥栄をはかるには旧皇族の復帰など皇室の拡充を真剣に考えるべきだ。そのことは、過重な両陛下のご公務を軽減することにもつながる。政府も民間も一体となり、一刻も早くそうした検討を始めるべきだ。そのことがご結婚50年への何よりのお祝いとなるのだ。

10日;毎日社説(1)両陛下の半世紀 「象徴」のあり方求め続け
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090410k0000m070138000c.html
『戦後の「象徴天皇制」の皇室が国民の間にどう受け止められ、根差しているか。判然としない中、お二人の婚約、結婚は予想以上の好感をもって迎えられた。高度経済成長へ走り始めたころであり、テレビ普及や週刊誌創刊などメディアも広がった。そうした時代の躍動感があの華麗な馬車パレードの光景と重なる。民間から皇太子妃という初の出来事は新風を皇室に吹き込んだ。今回の記者会見で陛下は「2人は育った環境も違い、特に私は家庭生活をしてこなかったので皇后の立場を十分に思いやることができず、加えて、大勢の職員と共にする生活には戸惑うことも多かったと思います」と振り返った。そうした中で、慣習を改めて子供は手元で育てるなど、お二人で新たなライフスタイルをつくっていくことに時代と社会は共感した。
 その姿勢は今、よりはっきりしている。陛下は、今回の会見で「象徴とはどうあるべきかということはいつも私の念頭を離れず、その望ましいあり方を求めてこんにちに至っています」と語っている。宮中祭祀など古い伝統文化は守る一方、後に始められた行事などは形より意義を重視したいという。例えば、学士院賞受賞者らとの茶会は、お二人が受賞者全員と懇談できるように変えた。日々の行事だけではなく、陛下が皇后さまと心を傾ける戦争犠牲者慰霊、大災害被災者慰問など、多くの事柄はお二人の「常に国民とともに」という考え方が貫かれている。すべてが平たんではない。ご健康問題は公務負担減などできちんと対策を講じてほしい。将来を見据えた皇位継承問題は制度上先送りできない課題だ。また、一般の家庭と同様に、考え方や価値観の違いが身近な間で出ることもあろう。大切なのは、そうしたことがむやみにタブー視されたり、逆に興味本位で騒がれたりせず、開かれた論議をし、温かく見守る姿勢だろう。

9日;日経社説(2)新しい皇室おふたりで築く
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090408AS1K0800108042009.html
『両陛下は昭和から平成にかけ、いわば車の両輪となって象徴天皇制を定着させ、新しい皇室の姿を築き上げてこられた。皇室の歴史の中で、こうした例はなかろう。その長い歩みに敬意を表したい。天皇陛下の考える象徴天皇とは、常に国民の幸福を願い国民とともにある存在ということだろう。その役割を果たすため、骨身を惜しまれることはなかった。そして、傍らにはいつも皇后陛下の姿があった。被災地や福祉施設の訪問などを通じて発信し続けてきた、国民を思い国民のために祈る、というおふたりの強いメッセージは、皇室を国民にとってより身近なものにした。両陛下には戦没者の慰霊にも特別のお気持ちがある。2005年6月にサイパン島を訪れ、バンザイクリフで深々と頭を下げられた姿は、人々の心に焼きついている。
皇后陛下は民間から皇太子妃として皇室に入られた。以来50年、天皇陛下を支え、3人のお子様を育て上げ、さらに児童文学者、歌人としても足跡を残されてきた。こうしたことの一つ一つが、清新な皇室像を定着させるうえでどれほど貢献したか、計り知れない。これまでの道のりは平たんではなかった。今も天皇陛下は病を抱え、宮内庁長官は昨年末、皇位継承問題などがご心労になっている、と発言している。皇后陛下も皇太子妃時代に健康を害し、皇后になって声を失われたこともあった。走り続けてきた半世紀にさまざまな感慨をお持ちだろう。今年は即位20年の節目の年でもある。これを機に、両陛下のご負担軽減のためにも、皇室の中での公務分担のあり方などが真剣に議論されることも望み

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━
 万年幹事のボヤキである。同窓会や同期会が、続く。毎年、同じ日にしている同窓会がある。3月3日とか、5月5日のような覚え易い日にしている。そうした同窓会に、「先約があり。」とか、「私が主催する会合が重なってので。」とか、「旅行を計画していて。」を欠席の理由にされると幹事としては、落着が悪い。万年欠席者だったらなお気になる。介護を理由は、ほぼ本当だろう。
 「お前の会より、おれの都合が大切だから欠席する。」という意味になる。もっと悪いのがある。最初から欠席予定なのにドタキャンを装おう。席料を請求される場合もある。万年幹事ともなるとそこら辺りはよく見える。そうした悪質者は、最初から出席者には入れない。
 欠席の理由を他人のせいにするのは、ほぼ嘘である。老かいになると病気のせいにする。これは、見破れない。出たくないなら、出たくないと言れると気が楽のだが。欠席理由を探して苦労をするのは、どんなものだろうか。

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2009/04/05

シニアネット 『おいおい』  第828号 

━━senior citizen net━━━━━━2009/04/05━

    シニアネット 『おいおい』         第828号
 
━━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━━

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 主義主張異つてよき花見かな      宇多喜代子

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「よき花見かな」といえる幸福感。自句自解によると、「主義主張の異なる友に恵まれていること、これは
わが至福のひとつ。異なってはいても屋台骨のところが同じなのだろう。だって、花を見ているときの顔、同じだもの。」
  現代俳句協会の会長。よみうり新聞「俳壇」選者。季語の生まれる原点を農作業に求めて、日本の歳事を伝承する。山口県周南市生まれ。(1935-  )。

┏━━清明━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 5日は「清明(せいめい)」。「清浄明潔」を略した。「万物ここに至って皆潔斎なり」と称す。春先の清らかで生き生きした様子をいった。春気玲瓏にして、桜や草木の花が咲き始める。この日沖縄地方では、清明祭といって、墓参の行事を行う。寒暖の差から水蒸気が発生して昼は霞み、夜は朧月になる。花が咲き,蝶が舞う。玄鳥至(つばめが飛来する)。鴻鴈北(鴈が北へ帰る)。虹始見(虹が現れ始める)。

┏━━ミサイル騒動━━━━━━━━
  通信信号を出さない「人工衛星」はない。日本に対するミサイル攻撃ということになる。北の挑発行為だ。

5日;朝日記事;発射ミサイル、日本上空を通過 官房長官「厳重に抗議」
http://www.asahi.com/politics/update/0405/TKY200904050073.html
『北朝鮮が5日午前11時半ごろ、長距離弾道ミサイル「テポドン2」の改良型とみられる機体を発射した。東北地方上空を通過、ブースター(推進装置)の1段目は秋田県西の日本海に落下した。政府はミサイルが日本の領域に落下する恐れがなかったため、迎撃は見送った。1段目を切り離した後の機体は、同11時48分ごろ、日本の東約2100キロの太平洋上まで追尾したが、その後、着水したか飛行を続けたかについては確認できていない。

5日;読売記事;確認されぬ「2段目」、指定区域外れ日本側に落下か
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090405-OYT1T00454.htm?from=main3
『1段目は予測海域のうち最も朝鮮半島に近い公海上に落下した。2段目の落下海域は不明だが、海上自衛隊イージス艦の追尾による落下推測地域は、予想海域より日本列島に近づいた海域であることが推定されている。
 
5日;毎日記事;北朝鮮ミサイル:被害ない模様 太平洋上で追尾を終了
http://mainichi.jp/select/today/news/20090405k0000e030026000c.html
『警察庁によると、国内で被害の情報は入っていない。自衛隊の航空機13機が東北地方の被害がないか調査している。政府によると発射は11時半ごろで、37分に秋田の西方約280キロの日本海上にミサイルの1段目が落下。2段目は秋田県大館市から岩手県葛巻町、普代村付近の上空を通過したとみられる。2段目の落下場所は確認できず、政府は48分、日本の東方約2100キロの太平洋上でミサイルの追尾を終えた。北朝鮮が「人工衛星」と主張する弾頭部分の落下も確認されていない。

5日;日経記事;官房長官「通信確認できない」 北朝鮮「人工衛星」主張に
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090405AT3S0500T05042009.html
『河村建夫官房長官は5日、北朝鮮の長距離弾道ミサイルとみられる飛翔体発射を受けた2回目の記者会見を開き、安全保障上の重大な挑発行為であるとして北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議したことを明らかにした。北朝鮮は国際機関への事前通知で「人工衛星」搭載を主張しているが、「衛星なら通信などがあるだろうが、現時点では確認できていない」と述べた。

5日;産経記事;鳩山総務相「衛星の電波は確認されていない」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090405/plc0904051412058-n1.htm
『鳩山邦夫総務相は5日昼、北朝鮮の長距離弾道ミサイルとみられる飛翔体発射に関し、「(発射されたものが)静止衛星である可能性はほとんどない。人工衛星の可能性はゼロとは言えないが、27メガヘルツ帯周辺の電波は確認されていない」と述べた。

┏━━ねんきん定期便━━━━━━━
 ◎(社説)「標準報酬月額」をチェックしよう◎
自分の年金記録は、まず、自らしっかり確認することが第一だ。公的年金の現役加入者に毎年1回、誕生月に届く「ねんきん定期便」の発送が始まった。昨年末までに届いた「ねんきん特別便」は該当者不明の年金記録約5000万件の持ち主を捜すための、いわば緊急情報だった。今後の定期便は、国との年金契約の詳細確認である。情報は特別便より格段に多い。社会保険庁が管理してきた記録が信頼できない以上、一人ひとりが念入りにチェックしなければならない。

5日;読売社説(1)ねんきん定期便 制度改革の議論につなげたい
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090404-OYT1T01107.htm?from=any
『特別便と最も違うのは、会社員として厚生年金に加入していた期間の「標準報酬月額」が記載されていることだ。毎年の大まかな月給である。これに基づいて将来の年金額が計算される。何十年も前の給与額を正確に覚えている人は少ないだろう。だが、給料が大きく変動した記憶がないのに標準報酬月額が急減していれば、要注意である。勤務先や社会保険事務所のミスか改ざんがあった可能性が高い。ただし、標準報酬月額にも上限と下限がある。こうした定期便の記載を理解するには、年金制度についてかなりの知識が必要だ。定期便の点検を通じて、制度の複雑さと不備が見え、情報管理と確認システムの重要性も認識される。年金改革や社会保障番号の導入に向け、国民的議論を醸成する契機とするべきだ。
 年金記録を正し、権利を回復する作業は難航している。該当者不明だった約5000万件の記録は、まだ2割しか持ち主が判明していない。記録の誤りを認定する第三者委員会も処理が追いついていない。記録が訂正されてから正しい年金が支給されるまで、1年近くもかかっている。政府の「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」は、記録問題を解決するため、臨時的に人員を増強するよう提言した。これを受けて、担当職員は現在の8000人から1万人以上に増える。ただし、「臨時的に」という条件が重要だ。集中的に取り組み、迅速に事務処理を進めなければならない。何年も時間をかけるようでは、年金制度の信頼回復が遠のくばかりか、厚労省と社保庁を肥大化させることにもなろう。

┏━━ミサイル誤確認━━━━━━━━
  ◎(社説)敏感に危機管理に当たれ◎
日本の防衛はこの程度なのか。予算を使う割には、幼稚な段階であると呆れた。しっかいりしてくださいと激励したい。 緊急情報ネットワークシステムを通じて誤った情報が各自治体にも届いた。国の安全保障に関する情報が錯綜したことは極めて残念である。政府関係者は正確かつ迅速なミサイル防衛(MD)の運用にあたってもらいたい。橋下徹大阪府知事は「敏感に情報収集する方が危機管理としてはいい」と述べたという。「見過ごしました。すみません。」ではないのだから、大目に見ましょうか。

5日;産経社説(2)ミサイル誤認 萎縮せず情報収集万全に
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090405/plc0904050309005-n1.htm
『予告された発射期間の初日、北朝鮮の朝鮮中央通信が午前10時に「まもなく発射」と伝え、政府内の緊張状態が極度に高まるなかで誤情報がもたらされた。ミサイル発射に際し、国民に正確な情報を提供し冷静な対応を求める役割が政府にはある。それだけに、みずから混乱を招いた政府に対し、関係自治体や漁業関係者らが反発や不安の声を上げるのはやむを得ないだろう。防衛省などの説明によると、千葉県旭市にある航空自衛隊の警戒管制レーダーが日本海で何らかの航跡を探知し、ミサイル発射と誤認したのが発端だったという。これに、米国の早期警戒衛星も発射を探知したとの誤った情報が加わり、確度の高い情報ととらえた首相官邸サイドが公表した。発射情報は、米国の早期警戒衛星がミサイルの熱源をつかみ、防衛省を経由して官邸に伝わることになっていた。実際には、米側の情報がないのに、あるものとして伝えられた。ごく基本的なところで誤りが生じた。
 日米間での情報確認作業は十分だったか。公表に際して、官邸と防衛省の間で最終的なチェックは行われたのか。米国の早期警戒衛星も百パーセントではないとされる。日本が引き続き、独自に発射情報の収集に努めるのも当然のことだ。与野党双方が誤情報の発表を厳しく批判しているのに対し、橋下徹大阪府知事は「敏感に情報収集する方が危機管理としてはいい」と述べたという。北の違法な行動から国民の生命・財産を守るオペレーションを支援するのが、政治の役割であろう。

5日;毎日社説(2)ミサイル誤情報 「勘違い」ではすまない
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090405k0000m070108000c.html
『危機管理上の誤情報は深刻と言わざるを得ない。政府は、自衛隊内の情報伝達で「勘違い」があったと説明している。詳しい検証が必要だが、お粗末というだけですますわけにはいかない。単純な人為ミスで安全保障面の重大な事態を引き起こしかねない仕組みに問題があったのではないか。政府の速報態勢は、早期警戒衛星で発射を探知した米国からの情報を受けた防衛省が首相官邸に連絡し、緊急情報ネットワーク「エムネット」で自治体や報道機関に通報、国民はマスコミ報道や防災無線で発射を知るというのが基本だった。
 今回の情報の発信源は日本のレーダーだった。防衛省は、弾道ミサイルなどの探知・追尾のために、固定式の警戒管制レーダー(FPS5、通称・ガメラレーダー)を開発し、千葉県旭市にある研究試作機を北朝鮮の「発射」対応で実戦運用していた。このレーダーが、日本海上に「何らかの航跡」を探知し、航空自衛隊の航空総隊司令部に伝えられた。ところが、司令部の担当者が、米国の「早期警戒情報」でも発射が確認されたと勘違いし、防衛省の中央指揮所に「発射」と連絡、これが首相官邸に伝わったというのである。
 重要なのは、担当者が北朝鮮の基地を静止軌道で注視している米軍の早期警戒衛星からも発射情報がもたらされたと勘違いしただけでなく、司令部がそれをチェックしないまま速報ルートに乗せてしまったことである。安全保障が個人の勘違いで左右される危うい構図の上に成り立っていたことになる。こうした情報伝達の基本的ミスが起こるようでは、北朝鮮が発射した時、必要もないのに迎撃することはないのか、日本に落下する場合にミサイル防衛(MD)がきちんと機能するのか、といった疑念もわいてくる。迎撃システムは自衛隊内の正確な情報伝達を前提に成り立っているからだ。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━
 用事を作って大阪市内へ出る。繁華街の散策である。挨拶がてら顔を出す。お金の支払いに出かける。振り込みはしない。現金の顔を見てもらう。本屋で興味の湧く新刊書を買ってくる。古本屋で珍しい古本に出逢う。おいしそうな物を食べる。意外なのは、ビル建設中の工事が多い。クレーンがビュンビュン音をたてている。
 一直線の鋼索が4月の空に映える。梅田の阪急阪神(H2O)の高いビルから眺めていると、大阪市内は、建設ラッシュだ。たぶんマンションであろう。今更オフィスではない。大阪城も小さく遠くに見える。関西テレビは近くだ。JR大阪駅も福知山線事故で小さく見える。晩年の桂信子は、阪急ホテルで暮らしていた。分かるような気がする。

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2009/04/01

シニアネット 『おいおい』  第827号 

━━senior citizen net━━━━━2009/04/01━

    シニアネット 『おいおい』         第827号
 
━━━━━━━━━━━━行動するための情報紙 ━━

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 満開のふれてつめたき桜の木      鈴木六林男

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新年度。4月1日は冷たい空気の中の1日だった。大量に採用した新入社員の入社式。現在の経済界を詠ったような句である。冷え込みの激しい企業の実態。外から見れば美しい桜の華だが、触ると思いがけない冷たさに驚く。「満開の桜の木」は、わが世の春を謳歌しているようだ。絶好調の頂点にあるような桜の木。その桜の木に「ふれてつめたき」である。作者の桜の句に<遠景の桜近景に抱擁す>がある。俳句に遠近法を使った。大阪府岸和田市生まれ。(1919-2004)。

┏━━日銀3月短観━━━━━━━━━━━
  日銀が1日発布した3月の企業短期経済観測調査(短観)の「景況感」を示す「業況判断指数」(DI)がマイナス58となった。1974年5月統計開始以来の最悪になった。東証の株価は。値上がりして、市場予測を織り込み済みの様な動きをした。年度末の31日には大幅下落したのに。

┏━━遅生れ━━━━━━━━━━━━━
その年の4月2日より12月31日までの間に生まれた人のこと。小学校の入学の学年が、同じ年の4月1日までに生まれた人より、1年遅くなることから言う。つまり、本日4月1日に生まれた子は、早生まれとなる。

┏━━追加経済対策━━━━━━━━━━
  ◎(社説)賢明で効果的な追加対策を◎
 麻生太郎首相は31日、追加経済対策を4月中旬までにまとめるよう指示した。かつてない不況下で政府として何ができるのか、大いに知恵を絞ってもらいたい。効果が大きく、将来的に無駄にならない施策に重点を置いた賢い政策選択が望まれる。検討中のメニューには整備新幹線や高速道路網、空港、港湾の整備、自動車の買い替えや省エネ住宅への助成など、平時なら簡単には認められない巨額の予算項目がずらりと並ぶ。

日;日経社説(1)賢い取捨選択で効果的な追加対策に
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090331AS1K3100531032009.html
『麻生首相は記者会見で追加経済対策の目標について、景気の底割れ阻止、雇用確保と国民の痛み緩和、未来の成長力の強化の3つをあげた。追加経済対策の裏付けとなる補正予算の規模については「対策の内容次第で決まる」と述べるにとどめた。自民党内ではすでに経済再生戦略や金融市場対策をまとめる動きが出ており、これらが追加経済対策のたたき台になるとみられる。まず優先されるべきは景気の落ち込みに歯止めをかけ、雇用の崩壊を防ぐことだ。雇用調整助成金の強化でワークシェアリングを促すとともに失業者の就労を支援することは極めて重要だ。雇用の悪化が続けば消費の減少を通じて景気をさらに冷え込ませかねない。企業の資金繰りを支える施策の強化も、倒産増加に伴う景気悪化を防ぐうえで意味がある。
 賢い政策選択がとりわけ求められるのは落ち込んだ需要の刺激策だ。麻生首相は会見で、贈与税の軽減策について「個人の金融資産をどう活用するかは極めて重要」と述べ、前向きに検討する意向を示した。時限的に贈与を促す減税は一考に値する。年度中の税制改正には慎重な声もあるが、有効な税制活用案があれば、実施をためらうべきでない。首相は太陽光発電や環境にやさしい自動車の普及を後押しする政策にも触れた。低炭素社会への転換を促すと同時に、需要促進にもつながる施策は思い切って導入してもいい。気をつけなければならないのは、環境保護や地域再生の名の下で対策に旧来型の公共事業が忍び込むことだ。地域が自由に使える給付金の増額も検討されているが、長期的な地域活性化につながる施策に使われなければばらまきになりかねない。
 議論が分かれそうなのは、自民党が検討している銀行等保有株式取得機構などによる市場からの株式買い取り案だ。世界的不況の中で、急激な株価下落に伴う信用収縮を防ぐ「最後の手段」を用意しておく意味はある。ただ、株価形成をゆがめかねない劇薬だけに、極力使わずにすむよう、銀行の資本強化などほかの施策を強化することが望ましい。

1日;朝日社説(1)追加経済対策―規模の大きさを追うな
http://www.asahi.com/paper/editorial20090401.html?ref=any
『輸出の激減が内需へも波及して、多くの生産設備や労働力が余っている。その余剰規模は20兆円超という。与党内からは「それを財政支出で穴埋めする」と言わんばかりに、10兆円超の財政支出を求める意見が強い。麻生首相は「赤字国債も辞さない」とそれを容認するような姿勢だ。 しかし、需要追加策の役割は急降下する景気を下支えし、需要喚起へ向けて刺激することにある。冷え込んだ需要を財政がすべて穴埋めすることはできない。それを肝に銘じてほしい。
 昨秋以来、政府は財政支出規模で12兆円、事業規模で75兆円にのぼる景気対策をまとめた。09年度予算も成立し、当面必要な公共事業は十分に確保できている。むやみに財政支出を膨らませれば、それだけ次世代の税負担が増える。そもそもバブル崩壊後の「失われた10年」に政府は総額130兆円の景気対策を打ったが経済を立て直すことができず、巨額の借金が残った。財政だけで成長率を高めることはできない。そういう教訓を得たはずだ。
 与謝野財務相も「賢い使い方が必要」と強調している。将来世代にとっても本当に必要な政策を選ばねばならない。その点で大切なのは「不安」を取り除く政策ではないか。いざという時の安全網となる雇用や医療、介護、年金など社会保障の充実である。いずれも長期的な視野に立って制度設計すべきものばかりだ。それを設計し直すには、麻生政権に残された半年の任期では足りなかろう。長期にわたる制度だけに、野党と腹を割って協議していくことも欠かせない。だとすれば衆院を早期に解散して、こちらの制度づくりは民意に支えられた選挙後の政権にゆだねるべきだ。

1日;毎日社説(1)贈与優遇策 税の公正性を忘れるな
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090401ddm005070036000c.html
『政府・与党で金融資産の贈与税減免措置が追加経済対策の目玉として浮上してきた。高齢者が保有する金融資産の贈与を受けた子どもが、住宅や自動車などを取得した場合、贈与税を減免しようというのだ。個人消費や住宅建設へのテコ入れが念頭にある。追加対策には、自民党のとりまとめを土台に、政府の経済財政諮問会議で議論が進められている経済危機克服や成長戦略創出のための方策の内容も盛り込む。
 最重点対策のひとつに雇用が挙げられている。自民党は3年間で200万人の雇用を創出することを目指し、緊急対策のみならず、環境や介護などの分野に集中的な投資を行っていくことを求めている。経済構造の転換なしに雇用問題の解決は難しいことを考えれば、実行可能で効果のある対策に練り上げていく必要がある。雇用の安定は家計に安心をもたらし、個人消費の回復にも寄与する。
 贈与税の減免措置は金融資産を活用し消費を盛り上げる施策とされている。しかし、この施策には大きな問題がある。現状でも、毎年110万円の生前贈与のほか、相続時に精算する場合2500万円(住宅では3500万円)まで非課税措置が講じられている。また、相続税は死亡者全体の4%が対象になっているだけだ。日本の資産課税は現状でも優遇されている。さらに、軽減措置を講ずることは、富裕層を一層優遇することになる。税制が所得階層間の不平等を拡大するとは本末転倒ではないか。自動車の販売不振や住宅不況が景気の足を引っ張っていることは事実だが、それを一時的にせよ資産税制をねじ曲げて、回復を図ることは筋違いだ。消費喚起や住宅建設浮揚を目的とするのならば、雇用拡大や賃金引き上げにつながる施策を必死で考えるのが政府の仕事だ。金融資産を消費需要に導く手法としては、相続税率を引き上げ、課税対象を拡大することも考えられる。高齢者の消費拡大が期待できるからだ。

┏━━北のミサイル━━━━━━━━━
 ◎(社説)『明白に違反』である◎
 北朝鮮に弾道ミサイル発射の自制を求める決議が衆参両院の本会議で全会一致で議決された。「(発射は)断じて容認できない」と国家意思を明確にしたものの、肝心のミサイル発射を国連決議違反とする部分は削除された。

1日;産経社説(1)北ミサイル なんのための国会決議か
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090401/stt0904010444001-n1.htm
『当初、与党と民主党などが合意した決議案には、人工衛星であっても「国連安保理決議に明白に違反する」との文言があった。しかし、共産、社民両党が「北朝鮮は人工衛星と称しており、『明白に違反』とまでいえるのか」と難色を示し、これに民主党や国民新党も同調したため、与党側も削除を受け入れたという。2006年に北朝鮮が核実験を行った際、国連安保理が全会一致で採択した制裁決議は、北朝鮮に「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動」の停止を求めた。北がどれだけ「宇宙開発のための人工衛星だ」と主張しても、国連決議違反は明白なのである。共産、社民両党の主張は、国際社会では通らない。
 北朝鮮の「人工衛星だ」とする主張に対し、クリントン国務長官は先月25日の記者会見で、ミサイル発射を安保理決議違反と位置付け、北が発射を強行すれば安保理に問題を提起する考えを示した。英仏の国連大使も26日、「発射は決議に明白に違反する」との見解を表明した。6カ国協議の日米韓首席代表も27日、北が「人工衛星だ」と主張しても国連決議違反として、直ちに国連で取り上げるべきだとの認識で一致した。今回の国会決議はそうした西側諸国の共通認識ともずれており、誤ったメッセージを国際社会と北朝鮮に与えかねない。
 産経新聞の世論調査では北のミサイル発射に対し、81%が「迎撃態勢を進めるべきだ」と答え、70%が「日本単独の制裁強化」を求めた。政府は引き続き、北のミサイル発射は理由の如何を問わず国連決議違反との認識をもち、発射に備えて米国との緊密な連携による万全の迎撃態勢を整えつつ、制裁強化の準備を怠るべきではない。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━
 長い間のサラリーマン生活の習性が抜けない。4月1日は「新年度」の気分になる。心の「衣替え」をする。何も、肩を張らなくてもいいのにと思うのに構える。40年の習慣が、身体にしみ込んでいるようだ。
 次に、マネジメントである。会社生活の中で、若いうちから、「管理職」と煽てられて、人を管理することが習慣になった。若い時は、若いいなりに、小集団の管理技術を教え込まれた。自分のことは2の次で、集団の調和を大切にするよう教育された。中年になれば、中間管理職として上下の調整と企画立案に苦労した。高年齡になれば「トップマネジメント」とか「戦略策定」とかで鍛えられた。
 人生の大半を、「マネジメント」で暮らした。現象的に、新年度に構えたり、夜行的な行動をするのは、私の深部に淀んでいて汲みだすことのできない「本質」があるためであろう。サラリーマン生活を卒業して、10年近くなるが、気付かなかった。一種の精神障害かも知れない。

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