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2009/03/29

シニアネット 『おいおい』   第826号

━━senior citizen net━━━━━━━━2009/03/29━

    シニアネット 『おいおい』         第826号
 
━━━━━━━━━━━━━行動するための情報紙━━━

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 指ゆるめ紫雲英の束を寛がず         橋本美代子

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「紫雲英(げんげ)」は、蓮の花(蓮華)に似ているから蓮華草という。耕す前の春田は一面にげんげの花が咲き乱れる。蓮華草は水田の緑肥としたり、家畜の餌にする。花に蜜蜂が集まる。田圃では子供たちが、花を束ねたり、首飾りを作ったりして遊んでいる。蓮華の束を固く握っているが、「指ゆるめ」る。本来、「寛(くつろ)がす」は、人に対するいたわりである。ここでは、花に対してのいたわりで、心温まる。
作者に、<睡る子の手より紫雲英の束離す>もある。母の句には<げんげ畑そこにも三鬼呼べば来る>。作者は橋本多佳子の4女。母の薫陶を受けて作句しだが、師の山口誓子の指導を仰ぎつつ、独自の句界を編みだした。福岡県北九州市生まれ。(1925-  )。

┏━━ミサイル破壊命令━━━━━━━
◎(社説)首相は「国家の決意」を◎
北朝鮮のミサイル発射準備に対し、政府は安全保障会議を開き、ミサイル防衛(MD)システムで迎撃する方針を正式に決めた。自衛隊には自衛隊法に基づく破壊措置命令が発令された。国連安保理は2006年、北に弾道ミサイル発射を行わないよう要求する決議を全会一致で採択した。今回の北の発射通告はそれに違反するうえ、日本の上空を通過させることで日本人に恐怖を与えようという無法な行為だ。断じて許されない。政府が迎撃に全力を尽くすのは当然だ。

28日;産経社説(1)ミサイル破壊命令 国家の決意を首相が語れ
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090328/plc0903280323003-n1.htm
『麻生太郎首相は安保会議で「国民が被害を受けることは、断固阻止しなければならない」と指示した。その決意を国民に示し、発射にどう備えるかをきちんと説明すべきだ。国民に安心感を与え、国際社会に日本の意思を示すことが重要である。北朝鮮は「人工衛星」と称して4月4~8日に長距離弾道ミサイル「テポドン2」改良型の発射を予告している。1段目が日本海、2段目が太平洋に落下予定だ。故障や制御不能で落下物が日本の領土、領海を直撃する可能性は捨てきれず、不測の事態に万全を期すべきだ。取り得る最善の方法がMDによる迎撃である。イージス護衛艦2隻を日本海に配備するほか、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を各地に移動、配置する。関係自治体とも連携し、国民の生命、財産を守り抜かなければならない。
 迎撃方針に対し、野党側には「北を刺激するので逆効果だ」などの異論がある。社民党の福島瑞穂党首は26日の参院予算委で「迎撃ミサイルが目標に当たったら残骸が落ちる。当たらなくともミサイルは向こうへ行ってしまう」と、迎撃行為が国内外の住民に被害を与えると批判した。迎撃は被害を最小限にするためだ。この事態の原因を誰が作っているかを見失ったような議論である。
 日米韓がミサイル迎撃で足並みをそろえることも必要だ。日本政府には共同防衛を揺るぎないものにする努力が求められている。北朝鮮は「衛星」が迎撃されれば戦争だとみなし、報復攻撃を行うと主張している。また、今回のミサイル発射が国連安保理で協議されることになれば、6カ国協議の合意を破り、核開発を再開することも示唆している。そうした脅しに屈するようなことがあってはならない。

┏━━アフガン━━━━━━━━━━━━
 ◎(社説)対テロ連携を急げ◎
オバマ米大統領が、対アフガニスタン政策を抜本的に見直す包括的戦略を発表し、「国際テロ組織アル・カーイダを粉砕する」と宣言した。アフガンでは、アル・カーイダとタリバン旧政権勢力が軍事的攻勢を強め、支配地域を広げている。隣国パキスタン領内に拠点があるため、米軍の掃討作戦は難航している。テロ勢力の跳梁を許せば、2001年の米同時テロのような惨劇が再現しかねない。過激派勢力を放逐しアフガンを安定化させることは、オバマ政権のみならず国際社会全体の重要課題である。

29日;読売社説(1)アフガン新戦略 「対テロ連携」の再構築を
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090328-OYT1T01163.htm
『新戦略は、「テロとの戦い」に取り組む米新政権の指針となる。軍事、復興支援、外交の多方面にわたり具体策を示し、国際社会との連携強化を打ち出したのが、大きな特徴だ。
 軍事面では、米軍4000人を増派し、アフガン国軍と警察の養成に専従させるとした。アフガン自前の治安部隊は、再来年までに6万人増の22万人体制となる。アフガンの自立を促し、将来の米軍撤収につなげる狙いがあろう。先月には、テロ掃討や治安維持を目的に1万7000人の米軍増派を決定している。駐留米軍は6万人規模に膨らむ。アフガンの状況悪化に対応した措置である。
 民生面では、行政、司法、農業などの米国人専門家の数百人増派と復興支援拡充を盛り込んだ。政府の統治能力向上、腐敗の防止、国民経済の基盤強化で、テロの温床をなくそうという計算だ。だが、多民族国家で国民融和が難しいアフガンの複雑な社会状況の中で、どこまで成果があがるのかは不透明だ。8月には大統領選挙が予定されている。まずはこれを円滑に実施する必要がある。新戦略では、パキスタンへの支援も重要な柱だ。年額15億ドルの援助を5年間実施するという。
 テロ勢力の拠点を一掃するため、パキスタンの協力は欠かせない。だが、肝心のザルダリ政権は野党の攻勢にさらされ、政情は極めて不安定だ。パキスタンの安定も喫緊の課題である。米国は、31日にオランダで開かれるアフガン安定化国際会議や、4月17日の東京でのパキスタン支援国会合で、日本や欧州各国に応分の負担を求める方針だ。日本は、アフガンには米英に次ぐ20億ドルの支援を表明し、国際協力機構(JICA)や民間活動団体(NGO)などが人的貢献を進めてきた。今後も支援の一層の充実に努めていくことが大事だ。

29日;毎日社説(1)米アフガン戦略 明るい「出口」を早く見たい
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090329k0000m070116000c.html
『アフガンやパキスタンとの連携を強めようというオバマ戦略は、同時にイスラム圏との融和という側面を持っている。険悪なアフガン・パキスタン情勢を思えば、オバマ政権の包括戦略が実を結ぶよう期待せずにはいられない。01年からの米国のアフガン攻撃でイスラム原理主義のタリバンは政権の座から転落したが、その後じりじりと巻き返し、米軍などを苦しめている。また、核兵器を持つパキスタンでもテロが相次ぎ、一部地域はアフガンで活動する国際テロ組織アルカイダやタリバンの隠れ家にもなっているのが実情だ。
 オバマ政権が表明したパキスタンへの年15億ドルの援助(5年間)は、同盟国のイスラエルやエジプトを除けば異例の規模である。ただ、反米感情をやわらげる融和姿勢だけでは戦いに勝てないのも自明だ。オバマ政権は、アフガン政府とタリバン穏健派の対話による「国民和解」に前向きだが、米軍の苦戦が続くようなら、穏健派を武装闘争から対話路線へ転じさせることも難しくなる。その意味では米軍増強の効果にも期待したい。オバマ政権は今回、アフガン軍訓練などのため4000人の増派を発表した。すでに公表された1万7000人増派とあわせて、アフガン駐留米軍は現在の約3万8000人から6万人規模に増えるという。
 軍事・民生両面の戦略について、米国は今後「アフガン安定化国際会議」や、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議などを通じて各国の貢献を求める方針だ。日本への要望の詳細は不明だが、支援要請に対しては前向きに検討すべきだろう。中国、ロシアを中心とする「上海協力機構」も、米代表を招いてアフガン問題を協議する特別会合を開いた。アフガンが第二の「ベトナム」になれば、米国だけでなく世界の利益が損なわれると考えているためだろう。「オバマの戦争」に、明るい「出口」が早く見えてくるよう期待したい。

┏━━高速料金値下げ━━━━━━━━━
◎(社説)長期的な視点を◎
大都市圏以外の高速道路で「土日・祝日は上限1千円」への値下げが、きのう始まった。ルートや距離によっては料金が10分の1以下になる区間もあるので、どの路線も前年より交通量が大幅に伸びた。4~5割増えた区間も珍しくなかった。行楽地は人出が増えて盛り上がったようだ。値下げに必要なETC需要も急増している。利用者への反響は大きく、景気刺激効果を喜ぶ声も少なくない。 だが、ここは冷静に政策のプラスとマイナスを考えたい。

29日;朝日社説(1)高速道値下げ―景気への賢い策なのか
http://www.asahi.com/paper/editorial20090329.html?ref=any
『 高速料金の値下げにつぎこまれることが決まっている税金は、10年間に総額3兆円。これだけで国民1人当たりの負担は2万4千円にのぼる。さらに、当面は2年間とされている「土日祝1千円」を3年目以降も続けるとすると、国民は1人当たり毎年2千円ずつ負担を増やさなければならない。納税者の立場になってみても、高速値下げに「それだけの価値がある」と支持できるだろうか。原油高対策の必要性は薄れているのだ。 もちろん経済危機下で対策は必要だ。だが、不況は長期化する恐れが強いのだから、一時的に刺激効果が出るだけでは不十分だ。苦しい財政の中から巨額の資金を出す以上は、将来的にも役に立つ賢い投資が求められる。
 その点、高速値下げは二つの意味で疑問がある。 第1に、地球温暖化対策と矛盾することだ。マイカーの行楽客を増やせば、それだけ鉄道やフェリーなどの需要が食われる。自動車より温室効果ガスが少ない鉄道や船へ誘導することが国際的な目標になっているのに、逆方向の政策といわれても仕方ない。 第2に、道路公団を民営化した効果をそぐ恐れがある。05年に民営化した高速道路6社は、旧道路公団時代の野放図な道路建設をやめるとともに、経営努力でコストを下げ、料金引き下げをめざすはずだった。なし崩し的に道路へ税金を投入することは、そういう経営努力に水を差すことになる。 こんな時だからこそ「賢い政策」を選ばねばならない。高速値下げは、その点で問題が多すぎる。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━
 春4月の季語に「出代(でがわり)」がある。一般的にはすたれた。「奉公人が、雇用期間を終えて交代することで、京阪地方の旧習を守る商家では、いまも4月に行っているところがあるとも言う。」(『ホトトギス新歳時記』より)。昔は、農村出身の子女が商家へ奉公したので、期日は農事の事情によった。労働基準法のない、江戸時代から昭和のはじめまでは、雇用契約は1年単位。新入りを「新参」、年月がたったベテランを「居重ね」「古参」になった。昔は、「店の空気が変わる。」とか、「箒のかけどころ」が変わったと言われた。
 「角川俳句大歳時記」には、「出替」で表記している。年度末や新年度は関係がある様だが、「新入社員」が人口に膾炙している。近所の社会福祉協議会の掲示板が,古い掲示物がはがれ、綺麗になっている。新年度を感じさせられた。そうだ!自治会やボランテイア活動(NPO)は、1年で交代だ。NPOの世界は「出代」が生きているのだと。

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2009/03/27

シニアネット 『おいおい』  第825号

━━senior citizen net━━━━━━2009/03/27━

    シニアネット 『おいおい』        第825号
 
━━━━━━━━━━━━━━行する情報紙 ━━━━

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 蓮翹や真間の里びと垣を結ばず      水原秋桜子

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蓮翹(れんぎょう)の「翹」とは高く弧を描いて立つ雉の尾羽をいい、枝についいた花が鳥の羽をひろげたように見える。撥ねあがったように枝が広がっている。あたりを照らす出すような全体の明るさが、春のみずみずしさを感じされる。
「真間」は千葉市市川市の地名で、「真間の手古奈」の伝説がある。その昔、多くの男性に求婚されて困り果て、井戸に身を投げたという美女の伝説。江戸川に近い美しい水郷であった。作者が見たころも、昔の美しさはなかった。幼い頃にみた美しい風景を重ね合わせて、作者の心象の中に作り上げた想像の田園風景である。蓮翹の明るさが、伸び伸びとした印象を与える。

┏━━ヤミ専従━━━━━━━━━
  ◎(社説)ヤミ専従は労厚省と社保庁のみか◎
農林水産省で発覚したヤミ専従疑惑が、本省秘書課長の更迭に発展した。意図的な調査でヤミ専従がはびこる職場の実態を隠し、さらに書類を改ざんして、調査結果もねじ曲げようとしていた。 秘書課長は、組合側に事前に通知した上で2回も調査をやり直し、最終的にヤミ専従の数をゼロにして決着をつけていた。 さらに、この問題を取材した記者に対し、調査の日付などを改ざんしたうえ、ヤミ専従の報告数が多かった1回目の結果をすり替え、うその説明をしていた。

27日;読売社説(1)ヤミ専従 農水省の隠蔽体質が問題だ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090327-OYT1T00009.htm?from=any
『 ヤミ専従は、本来の業務を許可なく離れ、業務時間を組合活動にあてる行為だ。この間も給与は支払われ、国民の税金が無駄に使われることになるため、国家公務員法などで禁じられている。長年にわたってヤミ専従が黙認されてきたのではないか。過去に遡って調査し、損害額を確定して返還を求める必要がある。懲戒処分はもちろん、悪質な場合は刑事告発も選択肢になろう。知りながら黙認してきた管理職の監督責任も免れまい。 農水省は、官房総括審議官をトップにした特別調査チームを発足させた。だが、外部からは弁護士と公認会計士が1人ずつ、参与として加わっているだけだ。
 同様の問題が発覚した社会保険庁では、元検事や弁護士などを中心とした第三者の委員会が内部調査をやり直している。厳正な調査をするために、農水省も外部委員による調査委員会を設けるべきではないか。 農水省では事故米問題を契機に組織改革を検討中だ。調査結果を十分反映させてほしい。総務省は昨年、全省庁にヤミ専従の実態報告を求めたが、大半の省庁が「ない」との回答だった。農水省もゼロと答えており、調査結果が信用できない。改めて全省庁で調査をやり直すべきだ。

27日;産経社説(1)ヤミ専従隠し 国民侮る農水の文書改竄
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090327/crm0903270334002-n1.htm
『 同省は、昨年の汚染米流通事件を契機に組織再生への取り組みを進めている最中であり、あまりに緊張感が欠けていると言うほかない。これでは国民の農水行政への不信感は強まるばかりだ。改竄されていたのは、ヤミ専従疑惑の発覚前、一部報道機関の問い合わせに対して渡した文書だ。「142人に疑いあり」とされた最初の調査報告書の日付を変え、2回目調査の48人へと数字を入れ替えていた。組合への連絡に関する記述についても削除していたことが確認されている。改竄は「国家公務員としてあってはならないこと」(井出道雄事務次官)であり、秘書課長は次官候補ともいえる重要ポストだ。それが組合の違法行為に手を貸していた。官僚組織全体に蔓延しているとすれば重大な問題だ。
 石破茂農水相は「課長が自分の判断に基づき行ったということだが、早急に調査して、全容を明らかにする必要がある」と述べている。当然の判断である。ヤミ専従の実態についても、これと並行して調査のピッチをさらに上げるべきだ。組織としての関与が明らかになった場合は、徹底して膿を出す覚悟で、関係者の処分についても断固とした姿勢で臨む必要がある。農水省は国土交通省とともに膨大な公共事業費と許認可業務を抱えていることから、これまでも業界団体などとの不透明な癒着関係が度々指摘されてきた。一連の疑惑や文書改竄も、そうした組織内部の緩みが背景にありそうだ。同省の組織再生は、いまや瀬戸際にあると言っていい。

27日;毎日社説(1)ヤミ専従隠し 農水省はウソで信頼失った
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090327ddm005070004000c.html
『組合側に事前通告した上での結果であり、明らかに不適切な調査だ。さらに、秘書課長は取材に対し、ヤミ専従者の人数や調査の日付を改ざん、ヤミ専従の疑いが48人だったと虚偽の説明をした。ヤミ専従は国家公務員法などに抵触する違法行為であり、事実関係の改ざんは国民を裏切るものである。石破茂農相は「私自身が関与して、実態を徹底的に明らかにする」と述べているが、国民の不信を取り除くためにもヤミ専従の全容解明と、それに基づく厳正な処分を行ってもらいたい。いつから、何人がヤミ専従をしていたのか。出先機関で、なぜ違法な専従活動が続いてきたのかなど、解明すべきことは多い。
 ヤミ専従が最初に問題化した社会保険庁と同じように、職員は不正に受給した給与を全額返還すべきだ。
 秘書課長ら現場の判断で、改ざんを行ったのかという点についても徹底解明を求めたい。また、取材への対応について秘書課長は上司である井出事務次官と官房長に「途中経過は省いて説明する」と伝えていたという。これに対し井出次官は会見で「虚偽説明するとは私も官房長も聞いていなかった」と述べている。次官らにどんな報告をしたのか、虚偽説明について上司に報告し了解を得ていたのか否か。こうした点を調査し、事実を公表すべきだ。「ヤミ専従があったのは社保庁と農水省だけか」。多くの国民はそう受け止めている。全省庁は再調査を行ってヤミ専従の実態を明らかにすべきだ。調査は官僚ではなく、第三者による委員会を設けて実施してもらいたい。違法行為が確認されれば、適正な措置を講じる。これが信頼回復に向けて農水省が取り組むべきことだ。

┏━━財務副大臣辞職━━━━━━━━
◎(社説)どうなっているの?この緩み◎
平田耕一財務副大臣が、多額の株取引をしていたことが報道で発覚し、辞任した。 弟が社長を務める上場企業の株式112万株を、平田氏が事実上のオーナーである会社に約6億円で売却していた。証券市場を通さない市場外取引で、売却価格は市場の2倍だった。株取引をしただけでも大臣規範に反する。さらに、市場外取引の価格は相対で決まるとはいうものの、2倍もの高値は他の株主や投資家との公平性を害しかねない。 市場の公平性を支える立場である財務省の副大臣として、政治的、道義的責任は重い。

27日;朝日社説(2)副大臣辞任―政権のタガが緩んでいる
http://www.asahi.com/paper/editorial20090327.html?ref=any#Edit2
『在任期間中は、株式等の有価証券、不動産、ゴルフ会員権等の取引を自粛する――閣僚と副大臣、政務官は、就任する時に「大臣規範」を守ることを誓う。その一節である。 そもそも大臣規範とは何なのか。 中央省庁が再編された01年、副大臣や政務官として多くの政治家が新たに政府の公職に就くことになった。しかし、自民党の議員には、不透明な資金をめぐってさまざまな事件に問われたり、疑惑を招いたりした過去がある。 そのたびに申し合わせた規範をまとめて閣議決定し、自ら身を律することで国民に信頼してもらいたい。それが大臣規範の狙いだった。
 規範の中身はごくごく当たり前のことばかりだ。株式などの取引自粛のほか、関係業者からの供応接待の禁止、営利企業の役職兼務の禁止など。要は、政府の要職にある者として、公正性や中立性を疑われるような行為はやめよう、ということである。 麻生内閣の発足からわずか半年だが、この誓いへの裏切りとも見える出来事は平田氏の件だけではない。 最近、塩谷立・文部科学相が都心のホテルで政治資金パーティーを開いた。財界人の講演に約250人、懇親会に約350人が参加したという。
 規範には「国民の疑惑を招きかねないような大規模な政治資金パーティーの開催は自粛する」とある。このパーティーがそれに当たるかどうかはおくとしても、そこでの笹川尭・自民党総務会長のあいさつにはあぜんとした。「閣僚になると会をやっちゃいけないんだが、誰かが掟を破ってもらわないと後から続く人が困る。『塩谷先生がいいならオレも』という人が出てくれば、ぜひ物心ともにご支援を」 。大臣規範に罰則はない。とはいえ、与党幹部が「掟」破りを奨励するかのような発言を公然とする神経を疑う。麻生政権のタガが緩んでいる。ライバル民主党の党首の公設秘書が起訴された「敵失」で、よもや気が緩んでいるわけではあるまいが。

27日;毎日社説(1)副財務相辞任 政権の信じ難いたるみだ
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090327k0000m070145000c.html
『閣僚らの株取引をめぐっては「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」が在任中、株式などの有価証券の取引を自粛するよう定めている。加えて、保有株式は信託銀行などに信託することも求めている。他の閣僚や副大臣はもちろん、経済対策の任にあたる副財務相が規範に対し、より一層の注意義務を課せられることは言うまでもない。09年度予算案の成立を控えて国会が混乱する事態を回避したい与党の思惑も働いてのスピード決着となったようだが、辞任は当然である。市場外取引で市場価格の倍で売却した経緯には疑問が残り、不透明な取引と言われても仕方あるまい。平田氏は「(規範違反かは)微妙」と言うが、こんな取引を在任中に行うこと自体、副財務相として自覚に著しく欠けていると言わざるを得ない。
 それにしても、なぜこのような事態を防止できなかったか、政府は真剣に検証すべきだ。平田氏が就任時に保有株を信託していないことを是正できなかったことは、問題だ。内閣としてのチェックが正常に機能していたか、厳しく問われる。そもそも、平田氏がどこまで規範の内容について正確に理解していたかすら、疑問である。
 首相は先日、経済危機克服のため株式市場の活性化を議論している際、「株屋っていうのは何となく信用されていない。株をやっていると言ったら、田舎じゃ怪しげよ」と発言し、物議をかもした。「政治とカネ」をめぐる国民の批判が強まる中、株取引自体のイメージを損ない、市場心理を冷やすのは自らの政権のこうした失態ではないか。民主党の小沢一郎代表の秘書起訴とともに、与野党が政治不信を加速し合う状況が続いている。負の連鎖は、実に深刻である。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━
 携帯電話会社から、親切で丁寧なお誘いの手紙を頂いた。私の携帯電話はMova。2012年3月31日でサービスが終了する、早くFOMAに切り替えなさいというお誘いだ。今なら、取り替えに最大15750円割引するとう。電話とメールでだけの利用で、家内との連絡だけ。デジカメもパソコンも不要だ。そんなに急を要する話でもない。
 ドコモショップに出かけた。パソコン機能がある携帯電話を触ってみた。まあまあである。3社の製品があり、1社はバグで販売中止している。残る2社。すこし、我慢して使えそうだ。価格を聞いてびっくり、5万円もする。この価格なら、立派なパソコンが買える。しかも切り替え割引なし。
 携帯電話は、Movaのサービスが無くなるまで使うよと言いっても、相談窓口嬢からは納得できる説明なし。頑固爺は複雑な気持ちになった。携帯電話が、パソコンとして使えるのは、いつ頃になるのだろうか。日本の技術の進歩が遅いのか。国民の需要が喚起されないのか。

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2009/03/24

シニアネット 『おいおい』 第824号

━━senior citizen net━━━━━━2009/03/24━

    シニアネット 『おいおい』    第824号
 
━━━━━━━━━━━━ 行動する情報紙 ━━━

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 摘草の子は声をあげて富士を見る      横光利一

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富士が全貌を現すことは稀である。雲が晴れ、美しい雄姿を富士山が見せている。摘み草をしている子供たちが、顔おあげたらそこに、富士山が見える。子供の歓声をあげた。摘み草の手元と雄大な富士山のコントラスト。まるで、映像を見るようだ。
作者は母の郷里(三重県)で成長した。母の生家は芭蕉の血縁筋に当たることを意識した。小説も名作が多いいが、俳句も多作である。50歳で永眠するまでに約6百句を残した。句風は実直で洗練味はないが素朴の中に味わい深さがある。福島県若松市生まれ。本籍は大分県。(1898-1947)。

┏━━WBC━━━━━━━━━━━━
  サムライ日本は連覇した。延長10回、イチローが2打点をたたき出した。集中力の素晴らしさ。ベースボールの本場での連覇は凄い。5-3 決勝戦で韓国をねじ伏せた。あっぱれ日本である。野球ではないベースボールである。日本人として、心から喜びたい。

┏━━春休み━━━━━━━━━━━
大学はすでに春休み。今日午前中、小学生が通信簿を見せ合いながら、下校してくる。明日から春休み。新学期を待ちながら、春休みを過ごす。新学期から使う教科書を開いて、楽しい授業を想像した。解放的な休みである。桜が咲き春爛漫たる季節でもあり、新学期への期待が膨らむ。<学校の兎にながき春休み>(八染藍子)

┏━━公示価格下落━━━━━━━━
◎(社説)地価下落の危機に対策を◎
景気の急激な落ち込みの影響が地価にも及んできた。国土交通省が発表した公示地価(1月1日時点)によると、住宅地、商業地ともに3年ぶりに下落した。世界的な不況の影響で日本の地価は「全面安」の様相になっている。東京、大阪、名古屋の3大都市圏で地価が上がった地点はゼロだった。都道府県別に平均値をみても、すべての地域で下落した。全国平均では3年ぶりの下落となった。
 
24日;日経社説(2)世界的な危機映す地価下落
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090323AS1K2300123032009.html
『世界的な金融危機による信用収縮で、不動産投資信託(REIT)やファンドを通じた不動産市場への資金流入が減っている。金融機関も不動産向け融資を抑えている。不動産業者の倒産が増えているのも資金調達が厳しいためだ。物件を短期でファンドに転売して利益をあげてきた業者だけでなく、消費者向けに住宅を供給する業者も在庫を抱えたままで資金繰りが悪化し、破綻する事例が増えている。企業業績の悪化も響いている。人員整理や事業の見直しで企業はオフィスの縮小に動いており、全国の主要都市で空室率が上がっている。昨年初めまではほぼ満室だった東京都心部でも空きが目立ち始め、賃料は下がっている。新築ビルの空室率が高い点も最近の特徴だろう。
 全国の商業地で下落幅が大きい10地点のうち、9つは名古屋だった。トヨタ自動車の不振が地域経済を直撃し、市況が一気に悪化した。マンション市場も冷え込んでいる。発売戸数が減っているうえ、首都圏でも物件の契約率が好不調の分かれ目といわれる70%を下回っている。在庫を減らすために業者の値引き販売も広がっている。土地の収益力が低下しているのだから、地価は当面下落しやすいだろう。急激な下落は企業の資金調達や金融機関の経営にも悪影響を及ぼしかねないだけに要注意だ。特に、土地を担保にした借り入れへの依存度が高い中小企業の資金繰りについて、政府は目配りする必要がある。過去最大規模の住宅ローン減税の実施を見込んで、分譲住宅やマンションの内覧会に来る人が最近増えてきた。政府はこうした政策面での需要喚起策に加えて、土地取引や物件情報の開示を進めて、適正な価格が形成されるように促してほしい。

24日;朝日社説(1)公示地価―下落を経済再生のバネに
http://www.asahi.com/paper/editorial20090324.html?ref=any
『これほど広く地価が下落したのは実需が落ちたからだ。雇用不安が高まり所得の伸びを期待しにくくなったためか、マンションの売れ行きが落ちている。オフィスビルも空室率が上がり、賃料が下がっている。企業の資金繰りの悪化で、商業施設や工場の建設への投資が急激に減っている。 1~2年前までは都心部のホテルや商業施設の大型投資に海外から巨額の資金が入ってきたが、それも世界金融危機でしぼんでしまった。こうなると、不況がもたらした地価下落がさらに不況に拍車をかける、という悪循環が心配だ。保有地の時価が簿価をかなり下回ると企業は損失を計上しなければならず、業績の悪化が投資や雇用の削減を招くからだ。 政府はそういうショックをやわらげるよう、企業の資金繰り支援などに一層目配りする必要がある。
 さらに、地価下落を経済危機に立ち向かうバネに利用する、という逆転の発想も必要なのではないか。 住宅地はバブル経済前夜の85年ころ、商業地は第2次石油危機の79年ころの水準まで下がった。 これだけ用地費が安くなれば、JR東海の中央リニア新幹線計画や首都圏の環状道路などの大型プロジェクトも、これまでの想定より採算がとりやすくなるはずだ。高齢社会にふさわしいコンパクトシティー化のような都市づくりも進めやすくなる。 良質な住宅環境をつくるチャンスでもある。92年に宮沢元首相が打ち出した「生活大国」の目標は「大都市圏の住宅を平均年収の5倍程度に」。首都圏マンションでは90年代半ばに達成。建売住宅でも01年に6倍を切るところまでいったが、ここ2~3年は再び上昇し、差が開いていた。
 世界不況は少なくとも数年は続く、という見方が増えている。しばらく土地需要は盛り返しそうもない。それにそもそも人口減少社会となった日本では、どこかで人口が増えて地価が上がれば、人口が減って地価が下がるところも出る「地価のゼロサム社会」となる可能性が高い。地価の反転を期待した経済政策や企業ビジネスはもはや通用しない、と覚悟した方がいい。「土地本位」の経済構造や取引慣行を変えるときだ。

24日;読売社説(1)地価公示 バブル崩壊時しのぐ急落とは
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090323-OYT1T01289.htm
『ただでさえ落ち込む国内景気の足を、さらに引っ張るのが地価の下落だ。政府は、不動産市場へのさらなるテコ入れ策を検討すべきではないか。国交省によると、1990年代以降のバブル崩壊時にも激しい下落に見舞われたが、上昇地点がこれほど少ないのは、地価公示40年の歴史で初めてという。今回の下落は、それほど広範囲に、しかも急激に起きたということである。なかでも、ミニバブルに踊った地域ほど下落が激しい。全国の下落率ワースト10には、住宅地では東京都渋谷、港区などの一等地、商業地では開発ブームにわいた名古屋市の中心地が並んでいる。
 地価下落の大きな要因は、海外からの投資マネーの撤退と、国内の買い手不足だ。日本の不動産価格は欧米に比べて割安とされ、3、4年前から海外の資金が大量に流入した。それが日本の地価を底上げしたが、世界的な住宅バブルの崩壊で、資金が一斉に引き揚げられた。歩調を合わせるように、国内の不動産会社などに対する金融機関の融資姿勢が厳しくなり、買い意欲が一気にしぼんだ。
 地価下落に歯止めをかける手段はないのか。税制上の優遇措置が一つの候補だろう。実施が決まっている住宅ローン減税の大幅拡充に加え、不動産取得税の軽減などが指摘されている。政府に迅速な行動を期待する声は大きい。

24日;毎日社説(1)地価下落 金融収縮防止へ十分な対策を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090324ddm005070005000c.html
『地価が上昇した地点が0・1%に満たないのはバブル崩壊後の90年代にもなかったことで、不動産市場の深刻さを示している。日本は80年代後半のバブルが崩壊し、その後遺症からようやく抜け出すのに長期を要した。そして都心の一等地を舞台にしたミニバブルと呼ばれた不動産ブームも起こった。過熱が心配され、金融庁は不動産融資への監視を強めた。そうした効果もあって地価は07年の夏をピークに下降に転じた。そこに米国発の金融危機が重なり、昨年9月のリーマン・ショックの後、さらに地価下落に拍車がかかった。新興不動産開発業者を中心に不動産、建設関連の企業の倒産が続いている。
 日本は輸出に依存する形で経済の再生を進めてきた。しかし、米国の住宅バブル崩壊に端を発した今回の世界的な経済危機が、外需への依存度を高めていた日本経済を直撃した。
 日本経済の落ち込みは、金融危機の震源地の欧米より激しく、それが地価にも表れた。地価の下落は、担保価値の下落という形で金融の収縮につながる。住宅やマンションの価格低下は、逆資産効果という形で消費にも悪影響を与える。政府と日銀は、資金繰り問題に取り組んでいるが、あらゆる対策を講じて対処してほしい。また、政府も経済対策の中で、住宅ローン減税の拡充や不動産譲渡益課税の軽減を打ち出すなど、不動産取引を促す措置をとっている。しかし、今回の不動産市況の急速な冷え込みは、日本だけの対応で克服するには荷が重い。今回の不況の原因は、米国の住宅ブームの崩壊をきっかけに、世界的に膨らんだ金融バブルがはじけたためだ。日本の不動産市場が活力を取り戻すのは簡単ではない。震源地の米国が金融システムを立て直すため大胆な措置をとるのが第一だ。そして、日本も含め各国政府が金融、財政面で適切な措置をとり、危機克服に全力を尽くしてもらいたい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━
 「俳句は多忙な人こそ楽しめる形式の文芸です。他人の作品を享受するだけでなく、みずから創作者になることができます。日々の暮らしを大切にすることが豊かな人生につながり、身近な存在を愛することが生命の尊さを知ることに至ります。」(西村和子;「NHK俳句」テキスト4月号より)。俳句とは味わいのあるものである。
 俳句の勉強は通信教育で3年したが、あまり上達しない。新年に一念発起して、地元の句会に参加して、先生についた。いい先生で人間探求派の流れをくむ。加藤楸邨の句に感動して俳句を始めた。先生は句歴60年。シベリア抑留の体験もある大正15年生まれ。
 適切な指導を受けている。句会に初めて参加して戸惑ったが、4回参加して少し慣れてきた。先生の言葉が、私の血となり肉になる。私に対する指導は、俳句はコミュニケーション。季語の「人事」を詠いなさい。多作して駄句は捨てなさい。虫の目、鳥の目を持ち、色々な目をもちなさいである。

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2009/03/23

シニアネット 『おいおい』 第823号

━━senior citizen net━━━━━2009/03/22━

 シニアネット 『おいおい』      第823号
 
━━━━━━━━━ 行動する情報紙 ━━━━

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辛夷咲いて我の生まるまへの母    森澄雄

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まっ白な、気品のある辛夷が、青空を背景に咲いた。その辛夷をみていると、青春時代の母を連想した。蕾が拳に似ているのでその名がつけられた。「我の生まるまへの母」が、辛夷の花が重なった。
田打ち作業に合わせて咲く事から「田打桜」ともよぶ。木連より小振りの白い六弁の花が開く。この花が芳香を放ち、一樹を覆う。青空に群がり咲く白い花は眩しいばかりである。
自宅の近くを走る道路の並木樹が、辛夷が植えられている。純白い花はみごとである。香しいにおいも素晴らしい。夕闇せまる時の辛夷が特に美しい。兵庫県姫路市生まれ。(1919- )。

┏━━高齢者問題━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ◎(社説)貧困な福祉行政◎
 群馬県渋川市の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」で起きた火災は、10人の命を奪う惨事となった。 建て増しを重ねたこの施設は、複雑なつくりになっていた。法令上の設置義務はないが、スプリンクラーや自動火災報知機もなかった。出火当時、施設にいた職員は1人だけだった。これでは、体の不自由なお年寄り全員を避難させるのは難しかったろう。 今回の火災でさらに驚くのは、入居していたうち15人が東京都墨田区から生活保護を受給していたことだ。 毎日新聞が、見当はずれの社説を書いた。1日早く21日に書いたが。

22日;朝日新聞(1)高齢者施設火災―福祉行政と防災の貧しさ
http://www.asahi.com/paper/editorial20090322.html?ref=any
『 東京など都市部では低所得者向けの高齢者施設は空きがない。そのお年寄りの受け皿に、こうした地方の施設が使われてきたのが実情のようだ。 しかもこの施設を運営するNPO法人は、群馬県に有料老人ホームとしての届けを出していなかった。それでは行政の目もなかなか届かない。施設の関係者はこんな事情を明かす。「届けると設備基準などを満たすための投資が必要で、利用料に跳ね返る」 。墨田区は結果的に無届けの施設を、お年寄りに紹介していたことになる。 しかし区ばかりを責めるわけにはいかない。施設が地元から遠く離れていては、お年寄りに好ましくないとわかっていても、身近に受け入れ先がなければ仕方ないだろう。無届けであれ、こうした施設がなかったら、行き場のないお年寄りは救えない。
 同じような無届けの老人施設は全国で350を超すという。政府や自治体はまず、こうした施設の運営や設備、介護、防火の体制を緊急に点検する必要がある。1人で動けない人がいる施設であれば、たとえ今の法律で義務づけられていなくても、スプリンクラーや火災報知機の設置を検討すべきだ。 費用負担を施設側だけに求めていては設置は進むまい。行政がもっと必要な助成をしてはどうか。国や地方の財政事情は厳しいが、ことは人の命にかかわる。施設の数を増やす手だても、もちろん考える必要がある。優先順位は高いはずだ。 介護の必要な単身のお年寄りはこれから増える一方だ。今こそ高齢者向け施設のあり方を社会全体で見直し、体制を整えなくてはいけない。急速な高齢社会の安心と安全を確保する覚悟が求められている。

22日;読売社説(1)老人施設火災 背景にある高齢者施策の貧困
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090321-OYT1T01042.htm
『要因は大きく二つある。第一には施設の運営者の問題だ。「静養ホーム」といっても、法令にある呼称ではない。有料老人ホームかどうかをあいまいにしたまま、県への届け出をしなかった。群馬県は実態をつかんでいなかった。防火設備や職員の配置など、高齢者を受け入れる施設として十分な態勢ではない。増築を重ねた建物は複雑で、認知症や寝たきりの人もいる入居者が、深夜の火事で避難しきれなかったのは当然だ。無届け老人ホームは、厚生労働省の調査で、全国に400近くある。老人福祉法は罰則付きで届け出義務を定めているのに、徹底されていない。厚労省と自治体は厳しく臨んで、無届け施設をなくし、指導を行き届かせることが肝要である。
 問題のある施設でも必要とされる現状が、第二の要因だ。「たまゆら」の入居者の多くは現在も東京都墨田区の“区民”として生活保護を受けている単身高齢者だった。「たまゆら」の経営者が働きかけて、区役所がこうした高齢者の入居を斡旋した。生活保護の高齢者が、病気などで一人暮らしが難しくなった場合、生活保護費の範囲で入居できる施設は少ない。地方の施設側も、入居費は生活保護費から確実に支払われるのでビジネスになる。その結果、多くの高齢者が行政の目が届かない状況に置かれる。墨田区は施設の実態を知っていたのだろうか。群馬県も入居者が県民なら、もっと早く関心を持ったのではないか。
 高齢化は今後、地方よりも東京など大都市で急激に進行する。こうした状況をこれ以上、放置するわけにはいかない。行政の責任をはっきりさせ、連携を整えるべきだろう。介護施設の拡充・整備とともに、高齢者に対する生活保護の仕組みも、見直しが必要である。

22日;日経社説(2)「高齢者施設」火災悲劇の教訓
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090321AS1K2100221032009.html
『この施設は高齢者施設と称しているが、介護保険法に基づく施設ではなく、介護サービスを提供するのに必要な届けを県当局に出していなかった。また入居者にからだの不自由な人がいるにもかかわらず、スプリンクラーがないなど安全面にも問題があった可能性が大きい。無届け施設の実態をつかむのは困難を伴うが、各地方自治体は同種の施設の調査を急ぎ、問題点を把握すれば早急に改善を求めるべきだ。火災は大都市圏の高齢化事情について構造問題もあぶり出した。この施設には東京・墨田区役所の紹介で生活保護の受給者15人の区民が入居していた。区は各人の生活保護費を施設の運営者に渡し、そこから利用料を引いた額が入居者に渡っていたという。こんなやり繰りをしなければならない背景には首都圏の高齢者住宅や施設の大幅な不足がある。
 特に高齢化が加速するのは首都圏だ。15年までに高齢化率がどれだけ上昇するかの推計を県別にみると上から埼玉、千葉、神奈川の順となっている。夫に先立たれ十分な年金をもらえない独居女性や認知症を患っている人も念頭に、住まいの確保に取り組むのが優先課題になる。その際はできるだけ自宅で暮らせるように配慮するのが基本だ。公営住宅や旧公団住宅をバリアフリー化したり、介護者がいるケア付き住宅に改装したりするのを急ぐべきだ。経済対策を兼ねて国の財政支援があってもよい。市区町村の主導で日常の面倒をみたり安否確認したりするボランティアも育ててほしい。高地価のせいで老人保健施設など介護保険が適用される施設も足りない。安全基準を満たし高質のサービスを提供する民間の有料老人ホームの建設に税制支援するのも一案だ。

22日;産経社説(1)老人施設火災 ずさんな運営と無責任さ
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090322/dst0903220304000-n1.htm
『消防庁と厚生労働省は平成18年に長崎で起きた老人施設火災を教訓に、4月から小規模施設にもスプリンクラー設置義務を課すことになっていたが、その矢先の惨事だった。高齢者は体が不自由な場合が多く、すぐには避難できない。防火対策には格段の注意を払うのが当然だ。たまゆらの出火は深夜だった。出火時、女性職員1人と入所者16人がいたというが、夜間の見回りや職員数などの態勢が十分だったかがまず問われる。建物は入居者増加にともなって増改築が繰り返され、「壁はベニヤみたいで粗雑だった」との証言もある。構造・耐火面に問題がなかったか、定期的な避難訓練が実施されていたかについても検証が必要だ。高齢者や障害者が生活する福祉施設には、消防法と都道府県のガイドラインで防火上の安全管理が求められている。群馬県警は出火原因をつきとめるだけでなく、安全管理上の問題点も含めて徹底的に捜査してもらいたい。
 今回の火災では、施設の運営ばかりでなく、行政の監督責任も見過ごすことができない。
 たまゆらはNPO法人が8年に開設し、有料で食事や洗濯のサービスを提供していた。こうした運営形態は老人福祉法で知事への届け出が義務付けられる有料老人ホームに該当する可能性があるのに無届けだった。「高齢者が劣悪環境に置かれている」との指摘や入所者が徘徊したり、禁煙施設で喫煙する姿も目撃されていた。運営はずさんだった可能性が高い。群馬県がもっと早く立ち入り調査していれば惨事は防げたかもしれない。
 たまゆらの入所者の大半は東京都墨田区から紹介され、生活保護が必要な高齢者だった。墨田区は「無届け施設とは知らなかった」としているが、事前の調査が不十分だったのではないか。都市部の高齢者たちの受け皿になっている無届け施設は全国で増えている。背景には急激な高齢者の増加と、それに対応しきれない施設不足がある。厚労省は早急に実態を把握し、対策に乗り出すべきである。

21日;毎日社説(1)群馬施設火災 お年寄りの安全対策再考を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090321ddm005070011000c.html
『一般論で言えば、夜間の当直や介護スタッフを増強したり、スプリンクラーを各室に設置するなど法定基準を上回る対策を講じれば、安全性が高まることは言うまでもない。 だが、コストや要員確保などには限界があり、万全を期すのは至難の業だ。大村市のグループホームの火災のように、オール電化にして火気をなくしていたのに、たばこの火の不始末から出火したとみられるケースもある。各施設が対策をできる限り強化するのは当然だが、不十分さを認識した上での現実的な取り組みも求められる。いざという場合に応援が得られるように、日ごろから近隣住民や地元消防団と緊密に連絡をとり、円満で良好な関係を築いておくことなども重要だ。施設を開設する際には、資金的な制約はあるとしても、なるべく人里離れた場所を避けたいものでもある。入所者もまた、安全対策を常に心がけ、集団生活する以上は喫煙習慣を改めるといった覚悟も必要ではないか。
 同消防庁は出火にいち早く気づかせるため、消防法を改正して住宅用火災警報機の設置を11年6月までに全国で義務化させることにしたり、早期に設置するように呼びかけるなどの対策に努めているが、肝心なのは各自の心構えだ。万一に備えて家族や近隣住民と、火事を知らせる方法や避難経路を打ち合わせておくことも大切だ。耐火建築が普及し、裸火を使う機会も減ったのに、1日平均5・4人が火事で落命している現状を看過してはならない。身の回りの火の用心を徹底したい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━
彼岸入りの17日から23日の彼岸明けの1週間は、彼岸。その彼岸中日の20日は春分の日。春分日は、太陽が真東から出て,真西に沈むので、仏教では西方浄土と結びつき、彼岸の法要が営まれる。 <毎年よ彼岸の入に寒いのは>(正岡子規)。
 阪神なんば線が、20日に開通して奈良と神戸が1本の線で繋がった。21日には甲子園で高校野球の開幕、難波の大阪府立体育館では大相撲春場所が開催中。20日の開通の日には、奈良の坊さんが大阪難波駅(近鉄)で目立ったのは、私の思い過ごしだろうか。阪神フアンには沿線に甲子園と大阪ドーム球場がある。京都、奈良、大阪、神戸の4都市がそれぞれネットワークで結ばれた。関西の文化集積度が増したようだ。

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2009/03/18

シニアネット 『おいおい』  第822号

━━senior citizen net━━━━━━━━━━━2009/03/18━

    シニアネット 『おいおい』         第822号
 
━━━━━━━━━━━━━━ 行動する情報紙 ━━━

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 春風や国の真中の善光寺            原月舟

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「国の真中の」と大きくとらえた。「春風」のゆったりとした空気を感じさせる。「善光寺」は長野市の特定の宗派に属さない全国の信仰を集める。今も年間700万人の参拝者が訪れる。庶民に親しまれる「善光寺」のおおらかさが生かされている。<春風や町の中まで山の鼻>という作者の句もある。
作者は夭折したが、「自然に忠実な写生を信条とし、作風悠揚迫らぬ風格がある。」(『現代俳句大事典』より)」。東京都生まれ。(1889-1920)。

┏━━政治資金規正法━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◎(社説)公開の資料だけでからでも◎
準大手ゼネコン、西松建設の違法献金事件で秘書が逮捕された民主党の小沢代表は「私はみなさんからの浄財をすべて公開している」と言い、やましいところはないと胸を張る。 看板に偽りはありやなしや。その一端をパソコンでのぞいてみよう。

18日;朝日社説(1)政治資金規正法―これで「公開」と言えるか
http://www.asahi.com/paper/editorial20090318.html?ref=any
『 まず、総務省のホームページで「白書・報告書」→「政治資金収支報告書」→「平成19年9月14日公表」と進む。「資金管理団体」の項目で「リ」を開けば小沢氏の「陸山会」がある。この29ページ目に、検察が西松建設のダミーだと容疑を向ける「新政治問題研究会」の100万円の寄付が出てくる。このページには計約1億円の寄付が並ぶが、その100万円以外はすべて民主党本部と、小沢氏が代表である岩手県第4区総支部、小沢一郎東京後援会、小沢一郎政経研究会からのもの。名前だけでどんな団体か分かりにくいのは「新政治問題研究会」だけだ。それなのに、その正体はせんさくしないし、知らなかったという小沢氏の説明が不思議に思えてくる。
 では次に「民主党岩手県第4区総支部」を探してみよう。岩手県庁のホームページで「岩手県報・県法規集」→「岩手県報」→「過去の県報」→「平成20年9月発行分」→「9月19日」→「収支報告書の要旨」と開いていく。51ページ目に、この総支部の名がある。 個人献金もあるが、目立つのは、土木・建設会社からの寄付の多さだ。県内の業者はもちろん、東京や大阪が本社の企業からの寄付も並んでいる。 このように、政治資金をめぐる公開情報はパソコンでも入手は可能だ。 ただ、政治家の財布をすべて調べようと思ったら、いくつもある政治団体の名前や報告先、公表の日付など相当の予備知識が必要だし、手間もかかる。国民がその全容を知りたいと思ってもなかなか厄介なのが現状だ。 企業や団体からの政治献金は、政官業の癒着や腐敗の温床になりがちだ。だが、検察の捜査には証拠や時効の壁がある。一罰百戒とならざるを得ない場合もあるだろうし、そこに不公平感がつきまとう場合もあるだろう。報道機関の取材にも限界はある。
 であれば、ここは主権者である国民自身の出番ではないか。政治資金規正法による公開制度は一朝一夕にできたわけではない。不正が発覚するたび、世論が政党や政治家の尻をたたくようにして、少しずつ前に進んできたものだ。国民が日々、政党や政治家を監視するためにさらに活用されていい。 そのためにも、政治家の関係団体を漏れなく、もっと容易に一覧できる制度への改善を与野党に求めたい。やましいことが本当にないのなら、捜査当局や報道機関に痛くもない腹を探られるより、きっぱり、国民にすべてをさらしたほうが気が楽ではないのか。

┏━━後期高齢者医療━━━━━━━━━━━
 ◎(社説)まず、現行制度の改善を◎
舛添厚生労働相が設置した「高齢者医療制度に関する検討会」の最終報告は、高齢者医療の見直しが簡単ではないことを浮き彫りにした。昨年9月、舛添厚労相が唐突に「後期高齢者医療制度を抜本的に見直す」と宣言して始まった検討会である。 だが、最終報告の題名は「議論の整理」であり、明確な結論が見あたらない。

18日;読売社説;後期高齢者医療 まず現行制度の改善と定着を
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090317-OYT1T01231.htm
『現行制度をどうするかについては「すべての世代の納得と共感が得られるよう、必要な見直しを着実に進める」とするのみだ。その上で、75歳以上という対象年齢を65歳まで引き下げる案や、国民健康保険と高齢者医療を併せた都道府県単位の新制度を作る案などを列挙してはいるが、議論の紹介にとどまっている。国民の反発の大きさに、大あわてで始めた見直し作業は、空振りに終わったようだ。
 後期高齢者医療制度は、医療費が膨張する中で行き詰まった老人保健制度を、何年も議論した末に手直ししたものだ。厳しい財政下では、ぎりぎりの選択である。今後、高齢者や現役世代の負担がより少ない新制度を検討するとしても、社会保障財源をきちんと確保することが前提になる。抜本的見直しが一朝一夕にはいかない以上、まずは現行制度の改善と安定に取り組むべきだろう。白紙撤回して老健制度に戻せ、と野党は主張するが、さらに混乱するだけで論外というしかない。後期高齢者医療制度は名称を含めて配慮を欠いた面があり、厚労省や自治体の説明不足もあって感情的反発が先行した。その混乱に、拍車をかけたのが政治である。
 政府・与党は、ばらまきのような負担軽減策で制度歪めめ、一層分かりにくいものにした。麻生首相と舛添厚労相が制度の「抜本的見直し」を唱えたが、これも選挙をにらんだ無責任な対応とのそしりを免れまい。
 制度スタートから1年がたち、国民の理解は進みつつある。日本医療政策機構の世論調査では、現行制度を基本的に維持すべきだとする人が48%に達した。この回答は70歳以上の層では56%に上り、他の年齢層より多い。元の老健制度に戻してほしいという人は、全体の3割に満たない。政治はこれ以上、右往左往することなく、現行制度の定着を図るべきだろう。その先に、冷静で建設的な見直しも見えてくるのではないか。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━━
 長い空白期間。前号の3月10日から18日。昨日の17日は所属する組織の定時総会がありました。必死の準備の1週間でした。その後は、バタンQでした。やっと生気が戻りました。
 一般に、NPO(非営利組織)に於けるマネジメントは、素人集団の運営です。企業のマネジメントとは、見劣りします。長年の蓄積で「形式知」されている企業と大違い。NPOでは、蓄積がない上に、知ったかぶりの素人集団。本当に困りものである。これでは、NPOの過半が、赤字で苦しんでいるのは当然の結果と思う。基本的な原則を知らない。
 例えば、会計は家計の出納帳だ。損益すら十分につかめない。期末決算での決算役員会など開かれてない組織も多い。収益の処分案の決定が組織にとり大切だと思う。収益を労務費に使い、次年度の投資をしない組織は悲劇である。NPOだから、「もうけ」はいけないとの理解だ。どんな組織でも、「利益なき集団」は、明日がないことを理解していただきたいのだが。

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2009/03/05

シニアネット 『おいおい』   第820号

━━senior citizen net━━━━━━━━2009/03/05━

    シニアネット 『おいおい』         第820号
 
━━━━━━━━━━━━━━ 行動する情報紙 ━━

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啓蟄や幼児のごとく足ならし         阿部みどり女

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今年も春が廻ってきた。長い冬から開放された喜びである。この句は春めいてきた啓蟄の候で、啓蟄
の日当日とことではない。幼児がよちよち歩く様子に似ている。「幼児のごとく足ならし」は、戸外
へ出たお年よりが手始じめに「足ならし」をするに似ている。幼児が歩く快感を楽しんでいる幼児の
心持で比喩している。
啓蟄は3月6日。地下で眠っていた爬虫類,両棲類、昆虫等が暖かさに目覚めて、地上に出てくる。地
方により、気候により実際の啓蟄は異なる。
作者の作風は、「常に平常心と直観を大切にしたが、才起った感覚はみせず、むしろおっとりとして
懐の深いこころ対象に向かい、大らかな詠みぶりが特徴である。」(『現代俳句大事典』より)。北
海道札幌市生まれ。(1886-1980)。

┏━━啓蟄━━━━━━━━━━━━━━
  5日は啓蟄。この頃となると、冬の間土の中で冬ごもりしていた、いろいろな虫があなから啓(
ひら)い出てして地上へ這い出した来るところから啓蟄と呼ばれる。またこの頃は、春雷がひときわ
大きくなりやすいい時期でもある。昔の人は雷に驚いて虫がはい出すものと考えた。「虫出しの雷」
と名つけた。まだまだ寒いい季節である。日脚も伸びて、光が明るくなる。

┏━━定額給付金━━━━━━━━━━━
 75%前後の人が反対した。しかし、同じ位かそれ以上の人が、「支給されれば、受け取る」と回
答した。現実に支給されることになった。税金の逆納付であったから、税金の納めてない三百万人の
人に恩恵をいうことになった。麻生総理の発言はぶれた。まあー、二万円は消費にパーと使いましょ
うか。

┏━━(社説) 定額給付金━━━━━━━━
◎次の経済対策を◎
定額給付金などの財源を確保する2008年度第2次補正予算の関連法が、補正予算の成立から1か
月以上も遅れてようやく成立した。 定額給付金は、2兆円もの予算を投入するわりには、景気浮揚
効果は限定的と指摘されている。小中学校校舎の耐震化に集中投入するなど、より効果的な使い道が
あったのではないか。 しかし、成立した以上は、混乱を起こさないように国民に支給すべきだ。少
しでも消費喚起につながることを期待したい。 支給に必要な第2次補正予算の関連法案が、野党優
位の参院で否決された後、与党が衆院で3分の2の多数で再可決し、成立した。もちろん再議決は、
憲法の規定にのっとった手続きである。だが、定額給付金については、報道機関の世論調査で大半の
回答者が「やめた方がいい」「景気対策として有効でない」などと答え、国民の多くが批判的に受け
止めていることが分かっている。

5日;朝日社説(2)2兆円給付金―もっと賢く使いたかった
http://www.asahi.com/paper/editorial20090305.html?ref=any#Edit2
『苦しい生活の中、給付金が届くのはありがたいと、支給を心待ちにしている人も多い。ただ、それ
はこの政策の是非とは別な話だ。同じ2兆円を使うなら、急増する失業者への手当てなど、真に助け
を必要とするところに振り向けてほしい。それが国民の率直な思いに違いない。 与党はこれに耳を
傾けないばかりか、両院協議会を開催しようという野党の要求も退けた。麻生首相の迷走も情けなか
った。給付金を受け取るのか、受け取らないのか。首相の発言は二転三転した。 再議決には小泉元
首相が欠席した。与党内では「最初に衆院で採決した時は賛成したのに、再議決で欠席は筋が通らな
い」との批判が出ている。 だが、衆参の判断が異なるのなら「お互い納得できる案を協議してもい
い」という小泉氏の主張はしごくもっともだ。その作業を放棄しての再議決に賛成できないというの
は、理解できない話ではない。
  未曽有の不況に国民のだれもが不安を抱いている。与野党の意見が違うのは当たり前だが、それ
を調整し、妥協しながらできるだけ多くの国民の思いをすくい上げるのが、いまの政治に求められる
役割なのではないのか。麻生首相と与党がもっと野党との対話や妥協に真剣であったなら、景気対策
はもっとスピーディーに実現できた可能性は否定できない。福田内閣以来、衆院での再議決は今回で
7度目だ。与党内では、新年度の補正予算案づくりに入るべきだという声が強まっている。その成立
まで解散・総選挙の先送りをめざす動きもある。 だが、いっさいの妥協を拒んで再議決という強引
な手法を繰り返す政治をこれ以上続けていいはずがない。

5日;読売社説(2)定額給付金決着 政策で混乱を繰り返すな
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090304-OYT1T01124.htm
『定額給付金は、そもそも公明党が「生活者支援策」として求めた政策だった。だが、受給者に所得
制限を課すかどうかや、麻生首相自身が受け取るかどうかで、政府・与党内では混乱が続いた。補正
予算関連法を再可決した4日の衆院本会議では、小泉元首相が予告通り欠席した。自民党議員1人が
採決を棄権しただけで、小泉氏に同調する動きはそれ以上は広がらなかった。
 今後は、09年度予算案と関連法案の審議と、追加景気対策が焦点となる。09年度予算案は、す
でに衆院を通過しており、3月末には自然成立するが、税制改正法案などの関連法案が成立しなけれ
ば、政策は実行できない。住宅ローン減税の拡充や中小企業の法人税率の軽減、非正規労働者への雇
用保険適用拡大などが盛り込まれている。景気対策としては極めて重要な施策ばかりだ。政治が足踏
みをしている間にも、株価は下落し、企業業績や雇用状況は悪化していく。与野党は、こうした景気
の現状をにらみながら、関連法案について精力的に審議し、速やかな成立を図らねばならない。
 これと並行して、09年度補正予算案の編成作業も必要になろう。国内の需要不足は20兆円にの
ぼるとされる。景気下支えには09年度予算だけでは力不足だ。切れ目のない財政出動が不可欠であ
る。追加経済対策では、社会保障や環境、エネルギーなど、国民生活の安心と新たな需要創出につな
がるような工夫が肝要だ。そのための財源確保策についても、検討を急ぐべきである。小沢民主党代
表の公設秘書逮捕が今後の国会審議にも大きな影響を与えそうだ。真相を究明する努力は欠かせない
。ただ、与野党の政局優先の思惑から、国会審議が混迷し、経済危機をより深刻化させることがあっ
てはなるまい。

5日;毎日社説(2)定額給付金 それでも「バラマキ」は通った
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090305ddm005070005000c.html
『改めて振り返っておく。今回、混乱させたのは麻生太郎首相本人だ。首相は当初、「全世帯に支給
する」「私が決断した」と大見えを切ったが、その後、首相本人は受け取らない考えを表明し、高額
所得者がもらうのは「さもしい」とまで発言した。ところが与党から説得されたのか、最後は「消費
刺激に私も参加する」と一転して受け取る考えを示した。
 生活支援策なのか、消費刺激策なのか。首相のぶれた姿勢は、政策の目的自体が揺れ続けたことを
反映したものだった。そもそも話の発端は、昨年前半の原油高や食料品高騰を受け、その穴埋めをす
る生活支援策として公明党が定額減税を提案したことだ。しかし、昨秋のリーマン・ショック以降、
世界の経済状況が一変し、政策の前提条件が変わってしまったにもかかわらず、政府・与党は一から
見直そうとはしなかった。
 今回、負担増ではなく現金が支給されるというのに国民の間には異論が多く、「2兆円は別の政策
に」との声が広がった点にも注目したい。従来、政治家や官僚に任せがちだった姿勢から脱皮し、税
金の具体的な使途にも厳しい目を向け始めた有権者の意識変化の表れではないか。この変化にも与党
は鈍感だった。自民党内では新年度予算案の成立後、さらに新年度の補正予算案を提出するとの考え
が強まっている。国会審議を続けることで、麻生政権の延命につなげたいねらいもあるのだろう。だ
が、それでは事実上の政治空白が続くだけだ。一刻も早く衆院を解散し、与野党が新たな経済対策を
提示して、どちらが効果があるか競い合う総選挙を早期に実施すべきだ。国民に信任された政権が信
任された政策を遂行する。それがスピードアップにつながる。

5日;産経社説(2)定額給付金 年度末の経済対策を急げ
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090305/fnc0903050249001-n1.htm
『米国の金融不安の深刻化に伴い、世界的な株安傾向が止まらない。4日の東京市場も一時、27年
ぶりの安値を記録した。企業業績が確定する年度末を控え、政府による経済対策が急務である。消費
を刺激する給付金の迅速な支給が求められる。さらに、株価を下支えする銀行保有株の買い取りも急
いでもらいたい。関連法は、財政投融資特別会計から一般会計への財源繰り入れを認める内容だ。定
額給付金や高速道路料金引き下げなど、先に成立した補正予算の景気対策の実行を可能にする。一方
、銀行保有株の買い取りは、景気刺激策を補完する役目を担う。現状のまま株価低迷が続けば、逆資
産効果で消費を冷やすだけでなく、金融機関が保有する株式の評価損を膨らませる。買い取りは、銀
行の貸し渋りが一段と強まるのを回避するための即効性が期待できる。
世界同時株安は、米国の大手金融機関の経営危機に収束の兆しがみえないことが大きな要因だ。米政
府は矢継ぎ早に追加支援を決めたが、こうした資本の増強が、実体経済の悪化による金融機関の資本
棄損に追いついていない。米政府は先月から、大手金融機関を対象に資産査定を始めた。市場の信頼
を得るには、金融機関の抱える損失を確定させ、本体から一定規模の不良資産を切り離す対策が必要
だ。その上で追加の公的資本を注入すべきだろう。米政府にはそうした一連の作業を急いでもらいた
い。
 日本も米国の対応待ちではなるまい。今後は、来年度予算関連法案を早期に成立させ、追加の補正
予算を含む新たな経済対策も考慮すべきだ。政府・与党は、取得機構が購入する資産対象を広げるこ
とも検討している。期末までには時間が限られており、的確な対策を実施することが急務だ。市場と
金融機関を含む企業の不安を鎮めるために、政府はあらゆる手段を尽くすべきだ。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━
4日、放射線医師の6ヶ月毎の定期診断を受けました。「痛いところは?」。「異常なところは?」
の質問から始まる。身体の変化を詳細に記録する。病状が時系列に並べられ、分析も明解である。私
の身体の状況が良く分かる。
最後に、「仕事は?」。質問の意味は、「日常生活は忙しくしていますか?」の意味である。「忙し
くしていると事が大切ですよ。」と忠告を受けた。忙しくすれば細胞が活性化する。動かさない細胞
はガンになり易いのではないだろうか。動かすことにより鍛えられて、健康が保持されている様だ。
一方、西洋医学では、対症の対応策になるので、長中期の健康状態の見込みが立てにくい。こうした
大きな目で見ることが大切なようだ。


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