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2007/03/20

(社説)6か国協議

米国はどうなったのだ。「不正も認める」妥協である。同口座の全面凍結解除だけでなく、資金全額を中国銀行の朝鮮貿易銀行口座に移管することが明らかとなった。これでは米国によるBDAへの制裁継続は何の意味も持たない。中国銀行は中国の4大国有商業銀行の一つだ。北の違法資金は全額、中国銀行という安全地帯にかくまわれ、国際金融決済も可能になるのだろう。だとすれば、米国の信じられない譲歩である。中国の立場も強くなる。
20日:産経社説(1)6カ国協議 北朝鮮のペースに乗るな
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070320/shc070320000.htm
『そもそも、マカオの銀行に対する米国の金融制裁は6カ国協議とは関係がなく、北朝鮮による偽ドル、麻薬、大量破壊兵器など数々の違法取引で得た利益の資金洗浄に対する制裁という純粋に法執行の問題だった。それを、米国は金融制裁の解除を6カ国協議再開の条件とするという北朝鮮の不当な要求に屈し、2国間交渉に応じた。このこと自体がすでに失敗だったが、今回の北朝鮮口座の全面凍結解除、中国銀行への全額移管合意で二重の失敗を犯したといえよう。これに対し日本政府は、「6カ国協議が前に進む環境が整ったという点で一定の意義がある」(塩崎恭久官房長官)と苦しい評価だが、協議は残念ながら北のペースで進んでいる。今回の6カ国協議は3日間の日程だという。4月中旬が期限の北の核放棄に向けた「初期段階の措置」の確認作業となる。拉致問題を含め、これ以上北のペースに乗ってはならない。

20日;日経社説(2)北朝鮮のペースに陥るな
  http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20070319MS3M1900119032007.html
『どう喝や強硬策を駆使して相手の譲歩を誘うのは北の常とう手段である。核実験に踏み切った北朝鮮に、金融制裁の全額解除で応じることで本当に「全面的で検証可能かつ後戻りしない核廃棄」(ブッシュ政権)を実行させることができるのか。今回の6カ国協議を慎重に見守りたい。懸念すべきは昨年10月の北朝鮮の核実験以来、米国の対北政策が軟化しつつあることだ。ブッシュ政権は一昨年9月に金融制裁を発動した時点では「核と国際経済犯罪は別問題」として、「核協議再開のためには金融制裁を解除せよ」との北朝鮮の要求を突っぱねていた。ところが核実験後はそれまで渋っていた米朝の2国間協議に積極的となった。度重なる方針変更はブッシュ政権の北朝鮮政策の信頼性を損なうし、それが金正日総書記の狙いでもあろう。
 そもそも核廃棄に向けた先月13日の6カ国合意自体が“抜け穴”の多い、あいまいな内容だ。合意から60日以内に、初期段階の措置として寧辺の核施設の停止・封印を行い国際原子力機関(IAEA)の監視を受け入れることになっている。保有している5個以上とみられる原爆やプルトニウム、ひそかに進めていた濃縮ウラン型核開発施設などの取り扱いが極めて不明確だ。ブッシュ政権にこのあたりの難関を突破する秘策や情報でもあるのなら話は別だが、“アメ”を与えるだけでは北の核廃棄は到底望み難い。

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