(社説)政治とカネの追求はどうする
「政治とカネ」角田氏辞任 疑惑は晴れない
角田辞任後はどうするか。政治とカネを追求すべし(朝日・産経・日経)、相打ちの泥仕合は避けよう(読売)に分かれた。
政治資金の疑惑を指摘されていた角田義一氏が、ようやく参院の副議長を辞任した。 2001年の参院選で受け取った約2500万円の寄付が、角田氏の政治資金収支報告書などに記載されていなかった。なかには朝鮮総連系の団体からの50万円の入金もあった。事実とすれば、「ヤミ献金」である。外国人団体からの献金は禁じられている。だが、疑惑は何ら解明されていない。
27日;朝日社説(2)角田氏辞任 今度は小沢氏に聞きたい
http://www.asahi.com/paper/editorial20070127.html
『 辞任にあたっての角田氏の釈明も歯切れが悪かった。「党県連の内紛で会計帳簿が流出してしまった。説明責任を果たしたくても、できなかった」。不正な処理をしたかどうかは最後まではっきりさせなかった。疑惑が事実なら、議員辞職にも値する。その必要がないというのなら、自ら国会の証人喚問を求め、身の潔白を示したらどうか。
角田氏は弁護士出身で、かつては社会党の論客として鳴らした。金丸氏の辞任につながった東京佐川急便事件では、竹下首相を追及する先頭に立った。今回の対応は残念というほかない。居座る角田氏に対し、当初、民主党の対応は鈍かった。国会開幕まで決着がずるずると遅れたことで、政治とカネの問題に取り組む姿勢に疑問を抱かせた。 民主党には、もう一つ、小沢代表の政治資金をめぐる問題があることを忘れてもらっては困る。 4億円余りで秘書の独身寮を建て、それを事務所費に計上したという。法には触れないと言っても、世の中の常識とかけ離れている。週明けの29日、小沢氏が代表質問の際にするという説明に注目したい。
27日;産経社説(2)参院副議長辞任 この説明では疑惑晴れず http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070127/shc070127000.htm
『角田氏はこれらを記載せず、ヤミ献金として処理した疑いが持たれているが、23日の記者会見では「民主党県連が処理した。私の脳裏からは、選挙資金の問題は認識の外にあった」と疑惑を否定した。さらに総連系団体の献金についても「県連がないといっている。私はそれを信じている」と語った。これに対し25日、民主党の常任幹事会で岡田克也元代表が「あの会見では国民は納得しない」と指摘した通りである。角田氏はそのあとも副議長を辞任しないと繰り返していた。 結局、民主党は、今国会の焦点である「政治とカネ」の問題が追及しにくくなることや、来月4日投票の愛知県知事選などに悪影響を与えるとして、辞任させることで事態の収拾を図ったといえる。だが、疑惑はそのまま残っている。 民主党は、群馬県連が総連系団体から献金を受ける関係なのか、などを解明すべきだ。それなしでは国民の信頼は取り戻せない。
27日;日経社説(2)副議長辞任では終わらない
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20070126MS3M2600L26012007.html
『角田氏は党群馬県連が分裂状態となっており、関係書類が流出したために、事実関係を確認できなかったと説明した。そうであるならば党が責任を持って調査する必要がある。昨年12月には佐田玄一郎行政改革担当相が収支報告書の虚偽記載疑惑で引責辞任した。その後、松岡利勝農相らが、家賃の要らない議員会館を「主たる事務所」にしながら高額の事務所費を収支報告書に記載していることが判明した。民主党の小沢一郎代表の資金管理団体は05年の収支報告書に、事務所の新設などで4億円余りもの事務所費を記載していた。いずれも十分な説明責任を果たしていない。政治資金の処理問題は今国会の大きなテーマだ。与野党は疑惑解明だけではなく、政治資金の透明性を向上させる法改正などに真剣に取り組まねばならない。施政方針演説で、各党間の論議に期待を表明した安倍晋三首相も、党首として積極的な役割を果たす責任を負っている。
27日;読売社説(2) [参院副議長辞任]「それでも疑惑は残ったままだ」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070126ig91.htm
『民主党は通常国会で、事務所費の付け替え問題で先に辞任した佐田玄一郎前行政改革相の証人喚問を求めるとともに、伊吹文部科学相や松岡農相らの事務所費問題を追及する方針だ。 一方、民主党内でも小沢代表らの多額の事務所費問題が出ている。そこへ角田氏の疑惑が重なったのでは、政治とカネの問題で政府・与党を追及しても相打ちになる恐れがある。しかし、角田氏の問題は、事務所費問題とは性格が異なる。カネの「入り」の不透明な処理や、外国人団体からの献金という疑惑だ。やはり、角田氏本人、そして出身政党である民主党が、事実関係を調査し、明確にすべき問題だ。政治とカネをめぐる問題の追及は、これ以上、政治不信を増幅させないために行うべきものだ。夏の参院選に向けて、反対党のイメージダウンを図ろうと、いたずらに泥仕合を演じるようでは、かえって政治不信を助長する。こうした点にも十分に留意した論議が必要だ。
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