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2007/01/11

〔社説)政治家とカネの問題

「政治家とカネの問題」が泥沼化している。政治資金の経理をめぐる疑惑が相次いで明らかになった。
松岡利勝農相の秘書によるNPO法人審査の「照会」問題や、衛藤征士郎・元防衛庁長官の秘書が設立した会社が情報冊子購読料の名目で1億円以上を地元建設業者らから集めていた問題などである。

11日;毎日社説(1)政治家とカネ 農相らはきちんと説明せよ
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070111k0000m070173000c.html
『松岡農相の問題は、出資法違反容疑で福岡県警の家宅捜索を受けた資産運用支援会社の関連団体がNPO法人の認証を申請した際、農相の秘書が内閣府に電話し、審査状況を問い合わせたというものだ。時期は昨年3月。国会議員や秘書が官庁に口利きし、報酬を受け取る行為を禁じたあっせん利得処罰法に抵触しないか。今後の焦点はそこにある。農相に関しては、その資金管理団体が家賃のかからない衆院議員会館を事務所にしていながら、年間2500万円以上を事務所費として支出計上していた不透明な経理も昨年から判明している。
 同様にNPO認証の照会を7回もしていた自民党の魚住汎英参院議員には、同社側が「囲碁セット」購入の名目で約2000万円もの資金を提供していたことも判明。「高額事務所費」では伊吹文明文部科学相や中川昭一・自民党政調会長らも同じ指摘が出ている。衛藤氏の件では、秘書の設立した会社が官公庁の発表資料などを基にコピーした冊子を月5万から20万円の購読料で業者らに配布し、金の一部はこの会社役員を通じて衛藤氏側に個人献金の形で流れているという。
 自民党旧橋本派の闇献金事件の反省などどこへやら、「発覚さえしなければ」が本音ではないかと疑いたくなる。不信解消のため、安倍首相自ら、きちんと真相解明に乗り出さないことには、とても「美しい国」どころではない。

11日;朝日社説(1)疑惑ぼろぼろ あいた口がふさがらぬ  http://www.asahi.com/paper/editorial.html
『松岡利勝農林水産相と伊吹文明文部科学相の政治団体が、家賃を払う必要のない議員会館を事務所としながら、年間数千万円を事務所費として支出したと政治資金収支報告書に記載していた。
 伊吹氏は、安倍首相が力を入れる教育再生の担当閣僚である。政治資金の経理で疑念を招いた大臣が、国民に教育の大切さを説けるのだろうか。 松岡氏については、疑惑は重なるばかりだ。年間300億円を超える政党交付金が税金から投入されている。政治活動にはそれだけ公的な性格が認められているのだ。政治家は献金も含めて、託された資金について国民が納得できる使い方をする責務がある。 現行の政治資金規正法は、だれから資金が提供されたかの「入り」についてはある程度、透明化に向かっている。その半面、何に使ったかの「出」についての公開義務は緩く、使途のはっきりしないところが少なくない。事務所費といった経常経費にも領収書の添付を義務づけるなど、すぐにでも制度を改善したらどうか。
 閣僚に限らず、似たような問題が指摘される議員は与野党にいる。今回の問題を機に、「出」を含む公開のルールを見直し、透明性を高めるべきだ。

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